第8話

屋敷を抜け


砂利を踏み踏み向かうのは


雄大な景色を一望できる庭


紅く色付く紅葉もみじと未だ緑のままの紅葉もみじ


それらが入り乱れながら大きな池の中に映される


彼方に見える塔は木々に囲まれ


俗世とは離れた様子


砂利を均しながら踏み歩けば耳に届く砂の鳴る音


こんなことなら下駄でも履いて来ればよかったかと思いつつ


じゃりじゃりと靴で砂利を掻きまわす

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