第3話
退院して何もしない1日が過ぎ昼の時間帯だ。吐きそうだ
いや、吐ければ俺はそれで安心ができる。
言い訳が欲しい。世間様に理解してもらえるような言い訳が欲しい。リストカットはよくやったといい言い訳に出来るよ。
でも、やったからわかる。俺はもう死ぬ勇気は湧いてこない。恐怖ではなくただ湧いてこないのだ。もしかしたらこれが恐怖かもしれない。
『ごめんなさい、何もわかってあげれなくて』
母の言葉が蘇る。残念ながら貴方は私の事をよく理解してますよ。過去に責めましたよね。なぜ学校に行かないのか。貴方の言った通りですよ。全くもって反論ができないぐらいにね。あぁこの時、言い訳ができれば何か変わったのだろうか。
いや、ただ母の言葉に反論できない無能な俺に絶望したんだっけ。あぁとにかく才能が欲しい。
なんで神様俺を特別にしなかったんですか。
今の時代個性が大事って言われているけど
正直言って可哀想だと思うんだ。
だってさ才能なんて見れば分かるだろう。
存在することぐらい。同じ才能も比較すれば凡才に映るだろう。あぁこれ俺が唯一学校で学んだ事柄だ。今までの人生に結構役立っている。いやそんなに歩んでないわ。
なんだこの自分語りはネットで叩かれるな
これは今の時代そうだろう?ただ自分の事を書き込んだだけで批判される嫌になるね。
それがわかっているからこそ俺の今の状態の言い訳が欲しかったんだ。
世間さまさまだぜ!
思考が澄み渡っている気分だ。今までの鬱憤がよく吐き出せる。
『大学までは出す』
今度は父の言葉が甦る。給料低い中小企業の社員のくせに、ふざけんじゃねぇー
さっさと追い出せこんな出来損ない
なぜ追い出さないんだ。
俺はただベットで佇み、頬に雫が零れ落ちた。
「あぁ、くだらねぇ、生きるってくだらねぇ、なんであの時死ななかったんだよ」
妹の目を知っているかあれは同情なんかじゃなかった。軽蔑だった。
やっぱ女ってそうゆう過敏に敏感なのか。
マジ怖いな、
俺は部屋に置いってあったスマホに手を取り、ぶん投げた。
スマホは窓に当たりひび割れ、大きな音がなった。
昼時は父は仕事母はバイト妹は学校で家には誰もいない。
俺は高校中退の俺はこれからどうすれば良いのか今の俺には分からなかった。
俺の吸う空気は埃に塗れていた。
それでも腹はなる俺は昼時の為誰もいないと踏んで家を出た。
太陽の光は暖かく部屋の空気より澄んでいて気持ちいい。これは退院した時にも思った事だ。
俺は道路を右に曲がり近くのコンビニまで歩いた。
家帰ったら何しよう取り敢えずなんでもいいか。
俺はツナマヨおにぎりを2個も買って駅まで歩き行き目的地が存在しない電車に乗った。
帰る金など当然持ってはいない。
俺はこの先意味ない人生なら自ら意味をなくせるのか探しに行った。
結論から言おう。警察に補導された。
無気力青年は女を抱くために動く アホ @lnceptor
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