第4話 二人だけの修行

《公園》


海人「ねぇ、雫。」


雫「ん?」


海人「今日は付き合ってくれてありがとう。」


雫「いいよ全然、私も海人と一緒に会話をしたかったから。」


海人「うん、あのさ、明日ってなんか予定とかあるの?」


雫「えっ、予定は特にないけど、どうしたの急に。」


海人「僕は、もっと君の事が知りたくて、だから・・・。」


僕は緊張をして上手く声が出なかった。


雫「うん、いいよ、私も海人の事、知りたい。」


海人「うん。」


そして僕は笑いながら明日に備えてお互い早く帰った。


《和田家》


海人「ただいま戻りました。」


おじいさん「海人、お帰り。」


僕は、おじいさんの後ろを見てみると、料理を作っていた。


海人「あの、おじいさん。」


おじいさん「ん、何だ?」


海人「僕、明日、修行をしても良いですか?」


おじいさん「それは構わんが、どうした、熱でもあるのか?」


海人「いいえ、ありません。」


おじいさん「その代わり、周りには気をつけるように。」


海人「はい、ありがとうございます。」


《部屋》


海人「明日は楽しみだなぁ。」


そして次の日・・・。


海人「行ってきます。」


おじいさん「うん、あんまり遅くならないように。」


海人「はい。」


《公園》


海人「雫、お待たせ、修行に行こう。」


雫「うん、いいよ、私もそのつもりで来たから。」


海人「何をする?」


雫「私、あの木に登りたい。」


海人「えっ、雫って木登りは得意だったけ?」


雫「うん、私は一人で修行をしていた時からずっと木登りをやっていたから平気だよ。」


海人「僕も行くよ。」


雫「海人は私が落ちた時に支えて欲しい。」


海人「うん、分かった。」


そして雫はぐんぐんと木登りを始めた。


雫「うわぁ、すごい。」


海人「おーい、雫、景色はどうだい?」


雫「うん、結構良い眺めだよ。」


海人「僕も見たい。」


雫「今、降りるよ。」


そして雫は木から降りると僕もぐんぐんと木に登っていった。


海人「すげえ、もし天気が良かったらきっと見えるだろうな。」


雫「海人、どう?」


海人「うん、結構見えるよ。」


雫「とりあえず降りて。」


海人「分かったよ。」


僕は木から降りた。


雫「どう、楽しかったでしょ?」


海人「うん、楽しかったよ。」


雫「でも良い、修行になったから体力も結構ついたんじゃないかな?」


海人「うん、そうだね。」


そして二人は笑いながら会話をしていた。


おじいさん「よく修行に耐えたな。」


海人「おじいさん。」


雫「私達で決めたメニューだからね。」


おじいさん「でも、絶対に無理はしてはいかんぞ。」


海人・雫「はい。」


おじいさん「二人は家に入ってゆっくり休んでいなさい。」


海人「おじいさん。」


雫「行こう。」


海人「うん、そうだね。」


僕達は家に戻った。



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