第10章〜不発〜
第10章〜不発〜
一晩明けてから俺たちは少女、冒険者救出に向けて準備に取り掛かった。
「まだなんですかねぇ〜」
俺たちは負傷した冒険者が頼んで呼んだ仲間を待っていた。電話によると2人呼ぶことに成功したらしいがまだ来ない。そんな中ブゥが口を開いた。
「最悪俺たちだけで行くしか・・・」
ガチャ
店のドアが空いた。
そこに立っていたのは2人の男性だった?1人は剣をぶら下げていてもう1人は大きい斧を背負っている。1人の男が口を開いた。
「あんたか?魔王軍が仕掛けた罠だらけのダンジョンに潜る無謀な冒険者は。」
「え?あなたが.....」
するともう1人の男が口を開いた。
「挨拶がまだだったな。俺はニイ。そして斧を背負ってるこいつが弟のオトだ。」
「兄弟なのか!?」
ブゥが驚いていた。するとオトという男が口を開いた。
「あぁ。俺たちは兄弟でパーティーを組んでいる。冒険者は3年やってるから戦闘には慣れてるぞ。」
「協力ありがとうございます。さっそく向かいましょう!」
俺はそう言い4人を連れて出発した。
・・・・・・・
俺たちは門を出て冒険協会が手配してくれた馬車に乗って少女と冒険者たちが囚われていると言われているダンジョンへ向かった。
俺は軽めの革装備に弓矢を所持している。ブゥは薄めの鎧に剣を、ベビパウは俺と同じように革装備に大きなリュックにダガーを所持していた。
「まさかあのダンジョンが罠だらけになっているとは思いもしなかったよ。」
ニイが口を開いた。続けてオトも話し始めた。
「魔王軍の罠はかなり高度で俺たち冒険者も長年苦しめられてきたからな。それに数も戦力もあっちのほうが遥かに上だ。俺たちとの戦いも魔王軍のボスからしたら遊び程度にしか思っていないのかもな。」
そして俺の方を向きながら話を続けた。
「それに驚いたよ。まさか敵の罠や弱点を見透せる能力をもつ冒険者が現れるなんて思いもしなかったよ。」
それを聞き、ブゥが口を開いた。
「そんな能力を持っていると言われるKIDは我々冒険者にとって最も頼りになるのではないでしょうか。」
正直自分にそんな凄い力があるなんて今でも信じられない。本当に俺はそんな力を扱えるのだろうか。
そう思っているうちに目的地へ着いた。
俺たちは馬車を降りてダンジョンの入り口に着いた。そして俺は口を開いた。
へ
「ここが、少女や助けに入った冒険者が囚われているダンジョン・・・・」
目の前にあるのは小さい建物だ。
そしてニイが扉を開くとその中には地下階段があった。おそらくその階段を通ってダンジョンへ向かうのだろう。すると、オトが口を開いた。
「少女や冒険者が無事でいるかどうかはわからない。急いで行こう。」
そうだ。無事でいる保証はない。早く俺の力でみんなを助けないと・・・・・
俺たちは階段を降りてダンジョンに入った。
〜ダンジョンB1〜
ダンジョンの中はすごく広かった。灯りもついており100メートル先の次の階へ向かうための階段も目視できた。そしてニイが俺に向かって口を開いた。
「よし。さっそく能力を使って罠を確認してくれ。」
「はい。わかりました。」
そうだ。はやく助けないと・・・・・
そう思いながら俺は念じた。
・・・・・・
「あれ、、、、、」
「どうした?KID!」
ブゥが心配して聞いてきた。
「使えないんだ・・・・能力が・・・・」
〜第10章〜 END
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