第6章〜生きていたアイツ〜

第6章〜生きていたアイツ〜


俺はブゥと合流し店に入り食事をしていた。


「なあ?魔王軍の本拠地はいったいどこにあるんだ?」


俺は聞いた。


「この先のずっと向こうだよ。魔王軍の大きな城がある。それにあそこにはたくさんの罠に門番や無数の敵がいるから誰も通れやしない。」


敵の罠。そうか!つまりもし俺の能力で罠を見透せるのならすぐに察知して処理することができるのか。地味だが俺はこの世界で大きく貢献できるに違いない。


「そうか。それは大変だな」


俺は応答した。


「なあ。お前はこれからどうするんだ?」


ブゥが聞いてきた。


「俺はこれから自分に与えられた力を使って魔王軍を倒しに行く。」


俺は答えた。


「まじか、、、本気で言ってるのか?」


「ああ、本気だ。」


ブゥは驚いていた。そんなブゥを差し置いて俺は話を続けた。


「ブゥ。信じられないと思うが俺はこことは別の世界から来たんだ。魔王軍からこの世界を守るために。」


「俺にはある力が眠っている。その力を使いこなせることができれば俺が指揮官となって魔王軍の罠や敵の弱点などが見透せて冒険者を勝利に導くことができるらしい。」


「そいつはすげぇな......それにお前も別世界からきたのか。」


「そうだ......ん?」


お前も?ブゥはなにを言っているんだ


「お前も別世界からきたんだろ?内緒にしてるがお前が来る前に別世界からきた男がいたんだよ。それに今日ソイツとこの店で待ち合わせをしているんだ。」


「え?」


ガチャ


すると店のドアが開かれひとりの男が入り込んできた。するとその男はこちらへ寄ってきて口を開いた。


「ちょっとぉ〜ブゥさ〜ん」


「!?」


この不快なネッチョリ納豆ボイス。どこかで聞き覚えが。そう思いながら俺はそいつの顔をみた。


「!?」


この特徴的なキノコヘアー、嫌らしい目をしたこのマスクを被った男を俺はみたことがある。現実世界で去年。俺に配信上で喧嘩を売ってきて返り討ちにした途端急にネットから姿を消して音沙汰がなくなったあの過疎配信者。"毒キノコベビーパウダー"にそっくりだ。


でも、まさかな、、、


そう思いながら男を見上げると。


「!?」


男が驚いた顔でこちらをみている。そして口を開いた


「K、KIDさぁ〜んぅ久しぶりですぅ〜」


「やはりお前は.....」


「毒キノコベビーパウダー!?」


     〜第6章〜 END

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