第3章〜目覚める能力〜

第3章〜目覚める能力〜


「プレジデント、エンド........」


俺は思考が追いつけずにいた。


「おいおいwwwお前ら冒険者も落ちたなぁ!」


嘲笑うようにあの男は俺たちに向かって話し始めた。


「だまれ!ここにいるやつは俺も含めて皆中級冒険者だ!」


「お前らなんか!上級冒険者のみんながいれば敵じゃないんだ!」


冒険者の皆がその男に対してそう返した


「今日はお前ら冒険者に挨拶しに来たんだよ。」


ざわめく冒険者たち


「近いうちにお前ら冒険者は全滅する。お前らはもう終わりだ。」


プレジデント・エンドと呼ばれる男はそう言い放った


「ふざけんな!」


「おい!ふざけるな!」


冒険者の怒りの声が聞こえてくる。その声を無視するようにプレジデント・エンドが口を開いた。


「じゃ、手始めにこの数十年間で育て上げた俺の最強のスライムでこの街を終わらせてやる」


そう言い放った。そしてプレジデント・エンドが手をかざし先ほどよりも巨大な魔法陣が現れ.....


バアアアアアアアアアン


さっきの竜の攻撃のように巨大な爆風が起こった


・・・・・


すると、次は巨大な地響きが聞こえた。


唖然とする俺たち。


その瞬間目の前に映り込んだのは、、、、


「!?」


高さが10メートル級の巨大なスライムが現れた。それと同時に先ほどまでいた男や竜の軍勢が一瞬で姿を消していた。


「なんなんだこいつは!」


「やばいぞ!」


「まずい!」


焦る冒険者達


「爆撃準備!」


「「「「「「Explodieren(爆発しろ)」」」」」


ベテラン冒険者の指示と共に数十人の人が一斉に詠唱を始めた。


するとさっきの男と同じように巨大スライムの上に魔法陣が描かれてそのまま大きな爆発が起こった。


その爆発に巨大スライムは巻き込まれた


「やったぁ!」


「よし。」


「やったのか?」


スライムは破裂し破片があたりに散らばった。


だが、次の瞬間


「!?」


その破片があつまりスライムが修復していく、、、、、


それに先程の姿と違う。スライムは異世界によくいる巨大牛闘士タウロスに姿を変えた。それも身体全体がスライムだ。


「!?」


「あ、あれは!絶滅したはずの牛闘士タウロス"へ・ズマ"!!!!」


「へ・ズマ!?」


俺は驚いた。それも束の間その牛闘士タウロスは前衛の剣部隊に襲いかかった。


「ぬあっ!」


「退避だ!」


だがスライム型牛闘士タウロスのスピードは冒険者より遥かに早い


バーーーーーーーーーーン


前衛の剣部隊は全員牛闘士の攻撃に巻き込まれた。


「前衛がやられた!」


「爆撃準備!」


「「「「「「Explodieren(爆発しろ)」」」」」


先程と同じように後衛の冒険者たちは詠唱をし爆撃をした。


バーーーーーーーーーーン


そして同じように牛闘士は爆発しその破片も飛び散った。


「今度こそ、やったか!?」


しかし、またスライムの破片は集まり再生をはじめ今度はさらに大きいスライム型牛闘士に変わった。


「!?」


俺はあまりにも絶望的な状況にただみていることしかできなかった


・・・・・・


数分後、冒険者たちはなすすべがなく前衛、後衛は全滅し負傷者だらけ。後衛も弓矢も尽きて魔力もつき始めて後がなかった。


「何か策はないのか......」


俺は悩んでいた。いまここで全員やられたらこの街は終わりだ。それに何もできずに立ち止まっている自分が情けない。


なにかできることはないのか。そう考えているうちに.....


「う、うわああああああ」


前衛で負傷している冒険者にいまにも襲いかかりそうな牛闘士がいた。


「迷ってる場合じゃない。いまやるべきことは、目の前の人を救うことだ!」


俺は手元に落ちている槍を拾い、牛闘士に襲いかかろうとした、その瞬間、、、、


ドキンっ!


心臓が圧迫された、俺は意識が遠のいた。胸にある痣に痛みが迸った。


すると視界がぼやけ次の瞬間。


「あ、れ.....」


    〜第3章〜 END

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