第24話 自主トレ
・・・・・・全属性? ・・・・・時空魔法?
・・・・何のこっちゃ。
全属性持ちは稀にいる。1000人に一人くらい・・。
だが、魔力が多く無ければ、魔石に魔力を通すのがう上手いぐらいだ。どの属性の魔法石も扱えるからな。逆に火魔法に特化した者が水や氷魔法の魔石を使おうとすると割れてしまうことがある。
だが、全属性持ちと言われるのは、少なくともLv,2以上の魔法を3つ以上使えるようになってからだ。俺のようにどれもLv,1の奴は無属性と言われるんだよね。この世界では誰でも基礎魔力、生きていくのに必要な魔力を持ってて、それが一定水準を超えるものがあればその人の属性と言われるんだ。
俺だって属性無しと判断された時には、貴族の息子として家庭教師を雇って努力したさ、その結果は周囲のぬるーい眼差しだったんだ。遠回しな慰めって結構傷ついたりするんだよな・・・。
「ダイチ様、だいじょうぶかにゃ。」
心配そうにサイゾーくんが俺を見ていた、気づかないうちに自分と対話していたようだ。
「大丈夫だよ、俺は魔力量が少ないからさ、」
「それがおかしい、とミハル様はおっしゃっていたにゃ、もう一度自分のセレブカードを見てみるにゃ。」
良く分からないけど、言われるままに左の手のひらに魔力を込めて浮かび上がったカードを見てみる。
【セレブレティカード・ゴールド】
名前:カイル・デラクタ・フォン・シュバーツェン(18)
種族;人族
レベル:70
位階:アスガルド王国シュバーツェン男爵家 長男 後継第1位
HP:230/250
MP:4300/4300
スキル:鑑定 Lv,5、
アイテムボックス
・・・・・・・・・・・・・・なんだこれ、・・・・・・・・・・えっ、何がおきた。
HPが増えたのは、特訓のおかげとしてもMP・・・やばくね、聖女のナナミより多いって バグってる?
成人男性の平均が100なんだよな・・・冒険者のDランク(一般)で150~200くらいで・・・
呆然としている俺の横から、サイゾーくんが覗き込み、
「やっぱりにゃ、屋敷にはダイチ様の魔力生成阻害の魔道具が埋め込まれてたのにゃ、そのせいで魔力の上限も上がらず上達もしなかったのにゃ。それでもダイチ様はこっそり魔法の特訓を欠かさなかったから、負荷をかけてずっとトレーニングしてた状態にゃ、その枷が外れたのが今の状態になるにゃ。」
えっと、こっそり練習してたのって、なんで知ってんの?俺言ってないよね。
「ダイチ様は、もっと自分に自信をもつのにゃ。魔法だけでなく【鑑定】もLv,3以上がどれだけ貴重な存在か、もっと自分を知るべきなのにゃ。明日からミハル様が直々に訓練するにゃ!」
明日から地獄行きですか・・・?
「今日からでもいいのにゃ!」
「いえ、明日から、よろしくお願いします。」
ナナミ達と別れて、訓練がスタートした。
魔法を使うには、魔力も大事だが、その魔法の性質を理解しイメージすること。発動してその結果までを予測しイメージすることが大事だと言われた。
例えば火魔法は、この世界で火と言えば焚火や料理で使う炭火やかまどの火が一般的(およそ、600度~1,000度)、それを大きくするのはイメージしやすくても高温の炎、ガスバーナー、爆薬、太陽のプロミネンス(6,000度以上)等、知らなければイメージすることも難しいのだから、高火力の火魔法はBランク、上級以上の分類になる。
前世でのお勉強がこんな役に立つとは、知らなかったよ。ドラマや漫画の知識もものすごく役立った、俺よりはるかに想像力豊かな方々が考え出した技の数々、イメトレはばっちり。ってことは、”秘技、双竜牙”なんてものも出来んじゃね?と思ったら、もの凄ーく冷たい眼で見られたよ。いいじゃん、男のロマンをちょっとくらい夢見たって・・・。
あっ、止めておきます。夢見る前に昇天しそうです。
千里の道も一歩から、努力、大事。
チートな能力なんて似合わない、地道な努力、それが俺。
気を取り直して、特訓開始だ。
だが、脳筋に振り切ったようなナナミとは真逆のなんと座学。知らないうちに負荷をかけ続けられトレーニングしていた俺は、魔力量、コントロールも十分だが、知識が圧倒的に足りないのだと、それにこの世界の常識とされているものの中に間違いも多いから、それを正すそうだ。
ミハルが持っているスキル【
同調に成功すると俺の意識は前世の自分の部屋へ飛び、使い慣れたパソコンで検索をかける。あくまでも俺の精神世界内でのイメージ、ちなみにミハルはドデカ分厚い本が目の前にあるらしい。
要約すれば3行程で済むのにやたら思わせぶりな文章とか、フェイクニュースとか虚々実々、様々な情報が【
P(プラン、火魔法使ってみたいなあ)→D(ドゥ、火魔法お試し)→C(チェック、弱すぎた)→A(アクション、再度お試し)→冒頭に返る。
同調している間の現実世界の俺は、座禅を組んだままピクリとも動かないらしい。別にどんな姿勢でも構わないらしいが、座禅を組むのは単にミハルの
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