第2章
9
亮太と光が正式にコンビを組んでから2週間が経った。
その頃、松ヶ崎町では不思議な現象が立て続けに発生していた。
ある時には、とある女性が行方不明となったことが確認された。
彼女は帰ってきた夫に頼まれ、午後9時に歩いて5分の距離にあるコンビニへ買い物に向かったものの帰らず、不審に思った夫が警察に通報した。
またある時には、町の中心部にあるビル群の一つだけが氷で覆われた。
この地域では雪が降ることすら珍しいにもかかわらず、たった一晩で凍りついていた。
またある時には、町の外れにある一軒家が潰れていた。
たまたま家の主は出張に向かっており、死者は出なかった。
すぐに調査が行われたが、地盤に問題はなく、自然的な原因によるものではないと発表された。
警察は、これらの現象を解決しようと事件性ありと判断し捜査を開始したものの、目撃者は1人も見つからず、現場に手がかりもなく、またこれらの現象に共通項も見いだせず早くも行き詰まり、コールドケース《未解決事件》として処理された。
しかし、実際には共通項が存在した。
そして。
それは、この松ヶ崎町に降りかかる最大の事件の幕開けでもあった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます