第8話

その時 大きな渦のような風が窓を割って部屋の中に入ってきた。


叔父さんがようやく目を開けられるようになって辺りを見回して言った。

「皆大丈夫か?怪我はないか?」


「春!春がいない!どこ?どこに行ったの?」春ちゃんのお母さんはそう言いながらその場に倒れてしまった。


「叔父さん、春を探しに外に行ってきます。お母さんをお願いします。」

「いや、けん 春ちゃんの居場所は分かっているよ。春ちゃんは大丈夫だよ。まさか、龍の神様もこんなことをするとは思ってもいなかったのだけどね。神様は春ちゃんのがこの町を出て行ったその時の悲しみと怒りがそのままだったのだろうね。それがこんなことをさせたのかな。神様は春ちゃんにいて欲しいのだろうね。昔も今もね。」



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