第3話

「美味しいよ!これ 珍しいね。鯛焼きなのに、中がお好み焼きに?になっているね。珍しいね。」

「そうだろう。俺のおすすめだよ。」


けんちゃんは照れ臭そうに、少しはにかんだ。


「でさ、けんちゃん、何で後ろ姿で私って分かったの、身長も伸びたし髪型も変わってるのに。」

「違う者を見ている…。あ!いや。何となくさ。」

「なんて?聞こえないよ。けんちゃん、もう一度言ってよ。」


「けん!ここにいたのか。」

神主姿で白髪のおじさんがこちらに向かって走ってくる。


「叔父さん、何かあった?」

「後で説明するから、取りあえず神社に来てくれ。あっ?すみません、けんのお友達ですか?すみませんね…?え?何だ。この子は、けん!どういったことなんだ?」


春を見た途端明らかに顔色を変えている。


「叔父さん こちらは、同級生で転校した春、覚えているよね。」


春は思いもよらない、叔父さんの態度やけんの言い回しに、混乱した。私は何かしたのだろうか?


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