第38話
というわけで放課後だ!!がらんとした教室にいる通学カバンを持った黒川さんとパズルお嬢様!!
「・・・教室は暖かくていいですわね」
「朝は寒くてベッドから出たくない時期になったわね・・・。」
「そうですわね・・・。その・・・わたくしの家ではうまく空調を効かすのが難しくて・・・人がいる部屋にはストーブを幾つか置いたりもしているのですけど、中々寒くて・・・。」
「家が大きいと却ってそういうこともあるのね・・・」
「あ、ストーブを置いて空調をうまく効かすパズルなんてどうですの、数字は周りにあるストーブの数を表していて、ストーブから壁に当たるまで暖気が届くというようなルールで」
「実質美術館じゃない!!」
よくわからないボケとツッコミを経て笑っているパズルお嬢様!!
「まあ空いている席に座りませんこと?」
「そうね・・・。みさきちゃんもまだ来ないみたいだし」
真ん中あたりの適当な席を見繕って机をくっつけて持っていたカバンもその辺に置いて座ったのであった!!
「ああ〜今日も学校にいるだけで1日の半分ほど終わってしまいましたわ〜〜!!はああ〜〜・・・。・・・あ・・・失礼いたしましたわ」
すっかり気が抜けてだらけてしまったパズルお嬢様!!もう一度姿勢を正したぞ!!
「遠慮せずだらけてもいいのよ、クラスには他に人も・・・あまり居ないし」
「あああ〜〜〜」
再びふにゃふにゃしてしまったパズルお嬢様!!それを見て普段とのギャップにちょっと面白くなって笑ってしまった黒川さん!!
「覇気が感じられない!!」
「ですわ〜〜〜・・・。・・・お家ではこう、だらだらしたりギャーとか言ったりして楽にしているつもりでしたけど、最近はお家でもお勉強の時間が長くなったり、執事も厳しくなったりして上手く休めていないのですわね・・・。」
「貴女も大変なのね・・・。そんなに言うほど貴女は成績も悪くない・・・というか十分良い方だと私は思うのだけれど」
「執事は特に厳しいですわね、わたくしの為に色々言って下さっているのでしょうけど・・・。おーっほっほっほ!!でもこうしてお家に帰ろうとしなければゆったりパズルができるのですわ〜〜!!執事には学校の課題の調べ物と言うことにしておきますわ〜〜!!おーっほっほっほ!!」
「あら、悪のお嬢様・・・。」
「おーっほっほ!!パズルお嬢様ですわ〜〜!!ああ・・・!今日もパズルを・・・。・・・そういえばみさきさんがまだ来ていませんわね」
「そうね、ちょっと見てこようかしら・・・あ、でも教室の前にもう来ていそう・・・」
教室の前の扉のあたりで立っているみさきちゃん!!声をかけに行く黒川さん!!
「みさきちゃーん」
「あ、あああ!!こ、こここんばんは」
「廊下は寒いから入って入って・・・どうしたの?」
「や、やややっぱり他のクラスの教室に入るのは、き、緊張する、しちゃう」
「あら、そうなの?でもお昼休みはいつもみさきちゃんうちのクラスに来てくれているじゃない」
「そ、そうなの、ま、毎回こういう感じで・・・。」
(・・・今度から迎えに行ってあげようかしら)
というわけで3人揃ったのであった!!
続
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