第15話

「今日はこのパズルで勝負よー!!!」

ここは学校、いつもの昼休み!!悪のお嬢様は毎回先日言ったことを謝ろうか逡巡してからパズル勝負を挑んでいるので最近のパズル勝負は昼休みの半ば過ぎぐらいなことが多いぞ!!

「分かりましたわ~~~!!」

同級生とパズルが解けて楽しいパズルお嬢様!!にこにこ!!

「今日はこのパズルよーーー!!」

毎回問題を印刷してくる悪のお嬢様なのであった!!マメだね!!

「今日はこの大きいぬりかべですわね!(ここのところへやわけでないパズルも解いているのかしら、うれしいですわ~~~!!)・・・。・・・あの、ちょっとよろしくて?もしかするとこの問題は大きくて、お昼休み中では解き終わらないかもしれませんわよ」

ここで言うぬりかべは妖怪のではなくパズルのぬりかべだぜ!!ジロリと時計を見る悪のお嬢様!

「ぐ・・・!・・・なら放課後ならどうかしら」

「(今日は塾や習い事も無いので)いいですわ~~!!」

「じゃあ放課後、教室でやりましょう」

お昼休み終わって時は放課後!!!教室の中はまばらでところどころ数人のグループが居残っておしゃべりをしたりおしゃべりをしたりある人は1人で居残って勉強をしていたりしていたのだが、それでも廊下の方のざわめきやグラウンドでの部活の声がかすかに聞こえてくるぐらい静かな空間になっていた!

「ふふ!!待ちわびた勝負の時間ね!!」

「そうですわね!!」

そこに居るうるさい2人!!決めた開始時間になるとカリカリと問題を解き始めた!!静か!!

数十分後!!

(解けましたわ~~!!)

大きいけれど先読み等は少なくパズルお嬢様にとってはそこまで難しくは無いぬりかべであった!!最後に黒マスがひとつながりになっているか、白マスの数は合っているか、を確認し終わったパズルお嬢様はふと悪のお嬢様の方を見た!!

埋まっている盤面は1/3ぐらい、めちゃめちゃ集中していそうだけれど今は手が止まっている、のを察したパズルお嬢様!!まだまだ時間がかかりそう、ということでシャーペンを持っていた右手の側面が塗ったところと擦れてちょっと汚れているのに気が付いて手を洗いに行くのであった・・・。

お手洗いから帰ってきたパズルお嬢様!悪のお嬢様がまだまだパズルに集中しているのを見ると悪のお嬢様の前の席の椅子に正座する感じで乗って背もたれを持つ感じで悪のお嬢様の解いているパズルの様子を見るのであった!

最初は集中していて気が付かなかった悪のお嬢様であったが頭を上げたときにパズルお嬢様のこちらをのぞき込む顔が急激に現れたのに気が付いた!

「何よ!!!」

「あ・・・わたくしは解き終わったのですわ」

「!?く・・・!・・・なんでそんなに早いのよ・・・」

「・・・これだけパズルばっかりしていたらさすがに・・・ですわね・・・。はは・・・。」

そのまま同じ構図で悪のお嬢様がパズルを解いていながら時々間違ったり進まなかったりするところをパズルお嬢様が教えてあげたりする時間が続いた!合間合間にどうでも良い会話を挟みながら・・・。

「ぬりかべはどこで知りましたの?」

「・・・あのパズルの」

「ああ、あのサイトですわね!私も良く遊んでいますわ~~~!!!」


・・・


「・・・?・・・??」

「次はこのあたりから進・・・むかもしれませんわね」

(黙ってその辺を見る悪のお嬢様!進む場所を見つけたのか再びペンを動かし始めた!!)


・・・


「あ、この部分がハタンしていますわね・・・。」

「・・・?破綻って何?」

「ええと、間違って埋めてしまっている、というのか、不正解になる、というのか・・・難しいですわね」

「とにかく違うのを破綻というのね」

「破綻・・・ハタンですわ」

そのあたりに消しゴムをかける悪のお嬢様!!


・・・


機を伺っていた悪のお嬢様!盤面を見る表情を変えずパズルを解いている風にしながら、でもそのペンの動きは止まっていながら、意を決して言った!!

「・・・この前は、その・・・中二病とかなんとか・・・言っちゃって・・・ごめ・・・すいま・・・悪かっ・・・」

「?ええと・・・あの時かしら・・・?パズルに夢中で全然覚えていませんでしたわ~~!!」

「そう・・・」

そっけないふりをしながらここ数週間ずっと言えなかったことが言えて、パズルお嬢様も全然気にしていない様子でめちゃくちゃホッとした悪のお嬢様であった!!よかったね!!


・・・


そんな時間を過ごして、冬に近づきつつあり日が落ちるのも早くなってきたのが分かる、というぐらい時間がたったその時であった!!

「解けた・・・!」

「!!!!!・・・わたくしのと見比べて・・・合ってそうですわ~~!!」

パズルお嬢様はにこにこしている!!一方の悪のお嬢様は今日は負けた悔しさより大きい問題を正解しきった達成感、充実感、あるいは他の何かに安心したのか少し嬉しそうであった!!

「大きい問題も解けるようになったけど・・・あん・・・あなたより早く解くのは難しそうね」

「おーっほっほっほ!!わたくしはクラスメイトとパズルができて楽しかったですわ~~!!」

「・・・そうね」

はにかんだ悪のお嬢様!!

「あ、こういうのが友達なのかもしれませんわね!!」

「!?何よ、そんなわけ!!。・・・!!・・・。そんなわけ・・・!!!」

パズルお嬢様にこにこ!!

「!!!!・・・・・・そうね」

やっぱり悪のお嬢様、チョロ

(やめなさいよ!!!!!)


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