第10話
「ちょっと!!!」
「あら・・・」
お昼休みも半ば過ぎ!相も変わらずパズルを解いているパズルお嬢様のところに来たるは悪のお嬢様!
「ふん・・・一昨日は世話になったわね」
「ええと、ああ、あの楽しいお方・・・」
「楽しいお方とは何よーーっ!!」
「失礼いたしましたわ・・・」
「この前あんたなんかに何かを教わるなんて・・・この私が・・・なんて屈辱・・・。でもあれからあのへやわけ?というパズルを沢山解いて練習してきたの」
「えっ!!あの後も続けて解いて下さいましたの!!?嬉しいですわ~~~!!」
「!?」
パズルを知っている同級生ができて素直にうれしいパズルお嬢様!にこにこ!
「じゃねんじゃー!」
「?」
「あんたにリベンジしないと私の気が済まないの!!!今日はへやわけの早解き対決で勝負よーっ!」
「?」
「対決の問題はこれよ!!インターネットで見つけた問題!!」
「?・・・あれ、これは解いたことがありますわね」
「!?」
このとき悪のお嬢様は気が付くべきであった・・・早解き対決を挑むにしてはあまりに、あまりにも圧倒的な経験及び実力の差があることを・・・。
不測の事態に慌てた悪のお嬢様であったが、すかさずスマホを取り出した。
「ふん、じゃあこのパズルのサイトの・・・今朝投稿されてた問題にします」
「(このサイトで練習なさったのかしら)・・・ああ、これはまだ解いて無いですわね・・・小サイズで★2の問題ですわね」
このとき悪のお嬢様は気が付くべきであった・・・。パズルお嬢様がパズルお嬢様スマートフォンを取り出してこのサイトを開いたとき刹那見えた、パズルお嬢様のマイページの解いた数:10000という表示を・・・(10000問のパズルを解いたの意味)。
「この作者様の作る問題はいつも面白くて解くのが楽しみですわ~~!!難易度評価も安定していますし・・・」
「?」
このとき悪のお嬢様は・・・もういいかこの下りは。
「何だか分からないのですけど、とにかく一緒にパズルを解くなんて楽しそうですわ~!!!ぜひやりましょう」
「ふふふ・・・では時計の秒針が12を指したらスタートにしましょう」
「分かりましたわ~~~!!」
秒針がひたりひたりと真上に忍び寄る!3、2、1・・・スタート!一斉にスマホをいじりだす悪のお嬢様およびパズルお嬢様!
2人の間に緊迫した?楽しい?時間が流れる・・・。パズルお嬢様の様子をチラ見する悪のお嬢様!
(まだ終わっていないみたいね・・・この調子でいけば)
約3分後!
「ふふ、解けたわよ!!!タイムは・・・03:13ね!!」
どやーとパズルお嬢様の方を見る悪のお嬢様!
「?ああ・・・。別の問題を解いていましたわね・・・」
「!?ど、どういうこと・・・」
「別のタブに解きタイムが・・・00:43ですわね」
「!!???な、なんですってェーーーっ!!」(は、早すぎる・・・!)
「やっぱり手筋の組み合わせ方が絶品でとても良い問題でしたわ・・・」
わなわなしちゃう悪のお嬢様!!
「く、く、く、くそーーーー!覚えてなさいよーーーー!!」
「!!?」
そそくさと去りゆく悪のお嬢様!呆然と悪のお嬢様の背中を見送るパズルお嬢様!
(・・・やっぱり、なんだか楽しいお方ですのね)
そのまま悪のお嬢様がどのあたりに座ったかを確認してから、右手に持っていたスマホの別タブにある解きかけの問題を再び解き始めた!
(あ・・・ページが更新されて最初からになってしまいましたわね・・・。)
終
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます