第3話 年金さん、それはないでしょう




 奨学金の返済が始まった。

 それは仕方のないことだ。

 返済しなければならないのを知った上で借りたのだから。

 それが問題ではないのです。

 思いもよらなかった年金の支払い請求が来たのです。

 五十数万円………

(ヒェェェェ……!!)

 寝耳に水とはこのことだ。

(えっ? どういうこと?)

 二十歳から払わなければならない国民年金は、学生だからと言う事で、確か免除されたていた筈……。

 

 机の引き出しから、年金機構のはがきを確認すると、

 ――― 保留します ―――

 になっていた。


 そうなんだ。免除ではなく保留なんだ。

(それでこの請求が来たのか)

 だけど………。

 わたしは思う。

 就職して半年の新社会人が、五十万なんてお金すぐに払えるとお考えなんでしょうか? 

 わたしは問題なかったけど、コロナ禍で内定取り消しになった人も少なくないし、休業による所得低下もあっただろうし、そんな考えは、年金機構にはないのだろうかと思ってしまった。

 皆さまはどう思われますか?

 

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