第4話 登録そして昇格

そして、僕たちは街についた。

「着きました、リエンです。

本当にありがとうございました」


「いえいえ」


「「お兄さん、ありがとう」」

「本当にありがとうございました」


「もう1人の方のおかげですよ。彼は4人も倒していましたから」


あの人、僕が二人倒す間に四人も倒してたからね。


「商人さん、おすすめの宿とかありますか?」


「お勧めは桜亭ですね。紹介状を差し上げます」


「ありがとうございます」


振り返るとそこは全く知らない街だった。

けれど、不安など一切なくてこれからの新しい人生が楽しみだった。



あー、

良いお湯だった。

今日は色々あったけど、目標も達成できたし良かったかな。


次の目標はどうしよっかな。



翌朝、いつもより少し長めの睡眠でユウトは起きた


(ふわぁー)

よく寝た。

久しぶりにちゃんとしたところで寝て気持ち良かったな。


次の目標を決めないと僕は何にも行動できないんだよね。


次の目標…

次の目標か、何にもないな。 


とりあえず、冒険者ギルドへ本登録をしに行こう。


その前に、二度寝。おやすみ!


そして、太陽が最も高い空に来た頃


(んー、ふぁー。)

今何時だろう?


12時30分、寝過ぎちゃったかな。

支度して冒険者ギルドに行こう。


この街ってなかなか大きいよな。

なんていう名前の街なんだろ。


街の名前はリエンである。これはユウトを馬車で送った商人が数回、ユウトに伝えていることだった。


あっ、そんなこと考えてたら着いた。

宿から徒歩1分ってところだね


ギルドの中に入り、登録専用と書かれたカウンターまで向かった。


「本登録に来ました」


「かしこまりました。こちらにお名前と年齢、出身地をお書きください」


それだけなんだ。


「ユウト様、15歳、ハイド国出身でよろしいですね」


はい。


「こちらのプレートに手をかざしてください


はい。


「これで本登録完了となります。

詳しい説明が必要でしたらあちらのカウンターでお伺いください」


必要はないかな。

お金は充分あるから依頼は受けなくてもいいけど


ユウトは一枚の広告を目にした。


(あっ、これだ)

決めた僕の次の目標、Bランクになろう。


今はGランクだから、

えっと、Gの次がFで、その次が

えっと、分かんなくなっちゃった。


とりあえず、角ウサギの討伐依頼を受けてFランクになろう。


明日からにしよう。



やっぱり、今日行こう。

明日が来るとは限らないんだった。

今、やれる事はやらないとだよね。


あの時、面倒くさがらずにしていれば良かったのかな。


当時の俺は馬鹿だった、今よりももっと。

あの日は俺の誕生日の前日だった。

両親もまだ生きていて、次の日をとても楽しみにしていた。


けれどその楽しい誕生日は来なかった。


なぜなら、俺は


1日中寝ていたからだ。


俺はあの時考えてはいたんだ。

明日はしっかり起きたいから目覚ましの魔道具をセットしようと。


だが、それはできなかった。

もう既に布団の魔の手から逃れる事はできなかったんだ。


両親も誕生日だから気が済むまで寝かせてあげようという気遣いから起こさなかった。


本当に失敗したな、あの時は。

ってあれ、今の僕の記憶かな。

違うかもしれない、誰かから聞いた話だっけ?


そんなことを思ってたら角ウサギを倒せた。

このぐらいの魔物ならスキルで忘れさせる必要は無いかな。


(よしっ)

報告しに行こう。

えっと、報告は1番右のカウンターか。


「討伐完了しました」


「はい、承りました。プレートをお出しください」


これですね、はい。


「初めての依頼達成おめでとうございます。こちらが報酬です。

そして、これであなたはEランク冒険者になりました」


Eランクになった。プレートも青色でカッコよくなった。


あれ?Gの次って


「すいません。Fランクじゃないんですか?」


「はい。魔物討伐がEランクの条件ですので」


Bランクであれが買えるようになるのはわかっているけどなんか他に出来ることあるのかな?


「すいません。あと、このランクを上げるメリットってなんですか」


「本来であればあちらのカウンターでお伺いして欲しいですが今回は特別に長い話ではないので。

Bランクまでは特にありません。大まかな個人、又は団体の強さを表せるだけです

Bランクからは様々な権利が与えられます」


「ありがとうございます」


お腹減ったな、夜ごはんを食べに行こう。

僕の持ち金は白金貨1枚から昨日の宿泊代の銀貨3枚が今の持ち金。


あっ、忘れてたさっき報酬貰ったんだった、報酬は銀貨1枚と銅貨9枚か。


いやー、多すぎ。前の村にいた時は確か銅貨5枚くらいだったよ。

食べ物とかの値段もこの街よりもとても安かったんだけど。

昨日は衝撃的な宿泊費の値段でびっくりしたんだよな。それに、あれでも安い方らしいから更に驚いた。


考えが少し逸れちゃったけど今は夕ご飯のことを考えたんだ。


お金は足りると思うからどこでも良いんだけどここにしよう


頼む物は本日のオススメって書いてあるしこれにしよう。


「お待たせしました。本日のオススメです」


まじか。なにこれ。

見た目はなんて言えばいいのかな食べ物ではない何か。


味は…美味しい。


いや、すごく美味しい。

もう無くなっちゃった。


ご馳走様でした。


宿に帰って、これからの予定を考えよう。


宿に帰り、お湯に浸かりながらこれからのことについて考えていた。


冒険者ランクの上げ方は単純で依頼をこなしていくだけ。

魔物討伐の依頼は常時依頼だから気にせずに魔物を倒していい。

そして、Dランクからはランクアップの時にランクアップ試験がある。

ただ、明確な基準は定められていなくて受付の人の判断でランクアップ試験を受けられる。


多分、薬草回収だけをやるだけだとランクアップ試験を受けられないんだろうな。


(うーん)

どんな依頼を受ければ良いだろう。


分からない。

分からないけどEランクに一瞬でなれたから大丈夫かな


お湯に浸かりすぎだ、のぼせそうだからそろそろ上がろう。


~後書き~

大白金貨ー 一億円

大金貨ー 千万円

白金貨ー 百万円

金貨ー 一万円

銀貨ー 千円

銅貨ー 百円

鉄貨ー 一円


というか感じです。

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