第5話 BOSS

そいつは僕を見つけると、でかい足音を響かせながらこっちへ走り寄ってきた。

そして手に持った棍棒を大きく振りかぶった。

やばい!咄嗟に身を翻し横へ飛び退くが、次の瞬間発生した衝撃波に吹き飛ばされた。

受け身を取る間もなく地面に叩きつけられ、激しい痛みが全身に走る。

豚鬼オークは僕を倒したと思ったらしく、人々の方へ歩き出す。

まずい…とは思うものの、体が動かない。

周りに小鬼ゴブリンが集まりだす。

ここまでか…

そして、どこかへ落ちていくような感覚に陥った。

声が聞こえる。

???「ここまでなのかい?」

志雄「そうなのかもしれない」

???「あの人たちはどうなるんだい?」

???「このままだと死んでしまうよ?」

志雄「だけど、僕では何もできない…」

???「本当にそうかい?」

志雄「え?」

???「君はどうしたい?」

志雄「あの人たちを助けたい」

???「本当に?」

志雄「そうだ」

志雄「みたいに…」

志雄「誰かを助けるんだ!」

???「なら、それが僕たちの『覚悟』だ!」

???「力を貸してあげる…さあ、共に行こう!」

その言葉と共に、僕は

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