第20話 譲り合う心

海外では、自己主張して我先に取らなければならないという。

それが、海外の常識だそうだ。

だが、果たして、日本人はそれを真似すべきなのだろうか。

日本では、自分だけがいいというのは嫌われる。

みんなのためという考え方がある。

電車の中で座るときも、お互いに少し譲り合う。

太った人、痩せた人、背の高い人、背の低い人、大人、子供

電車に乗ってくる人はさまざまだ。

体の大きい人が、肩肘張って座れば、一人半くらいのスペースを占めてしまう。

体が大きくても、少し身を縮めることで、肩が触れ合っても何とか二人が座れるようにする。

譲り合うとはそういうこと。

相撲取りのように身体の大きい人は、座るのを遠慮することもある。

それが、日本人だ。

そして、そのことを止める必要はない。

海外から帰ってきた人は、多くの場合、海外の基準を正しいと考えるが、日本には日本の基準がある。

幼き頃から育まれた公共心がある。

それは、間違っていないと思う。

譲り合う心を捨てたくはない。

それは、日本人の根幹の精神だから。

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