シャー芯
田土マア
シャー芯
私は背中を押してもらわなければ何もできない。
背中を押してもらって、初めて仕事ができる。
情けない。と自分でも思う。
せっかく背中を押してもらったのに途中で心が折れることもある。
その度、何度も背中を押される。
私はもう無理だと思うのに、無理にでも仕事をさせられる。
私の仕事は自分の身を削り、何かの形に表すこと。
自分の身を削るから、
だから背中を押してもらうんだろうけど…。
この世界に私に似ている仕事をする人は何億といる。
それだけの代わりがいるということだ。
だから私は無理に働く必要がない。
私が仕事を
その方が私にとっては
私の代わりはいくらでもいる。
私が
けどね。それと同時に私の人生も終わるの。
今まで身を削り続けたのが、馬鹿らしく思えるくらいあっさりと
だから、私は生きている限りこの身を削って生きた証を残したいの。
――ほら、また仕事だよ。
シャー芯 田土マア @TadutiMaa
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます