第2話 第二の人生

「オギャー、オギャーー」「生まれましたッ!男の子です!」「はぁ、はぁ、この子が私の子ね。はじめまして」


 ────んっ、んんーっ、はぁ。転生成功したみたいだな。


「はぁ、あなたの名前は今日から、アリエル、アリエル・フォン・アルバートよ」


 ふーん。これがこっちの名前か。なんか洗剤のアリ〇ールみたいな名前だな。それで、神様が言ってたアルバート辺境伯家に生まれたみたいだな。


ドドドドドドッ


「ベルぅぅぅぅぅぅぅぅッ!!」


 なんかすごいさわが……失礼。元気な人が来たな。


「ベルッ、産まれたんだな!? ウおォォォォォッ!」


 こいつ薬決めてんじゃねーか?


「ええっ!」


「ぶッッ」


「大丈夫!?どうしたの!?」


 そんなドンピシャなタイミングで『ええつ!』とか言うなよ。吹いちゃったじゃん。


「この子が俺たちの子かぁ。」


 ん? この人が俺の父さんなのか。今までの反応を見る限り1人目として産まれたのか?でも、神様は兄ちゃんたちがいるって言ってた気がするんだけどなー。


「ええ。私とあなたの3人目の男の子よ」


おいおい。これまでの反応を産まれる度にやってたのかよ!


「よしよし、いい子にそだつんだぞぉ!」


 はぁ、この家族個性強そうだな。


───3年後───


 俺は3歳になった。あれから俺は赤ちゃんの身体でできることを片っ端からしまくった。

 一つは魔力だ。

 寝転がっていてもできるため、起きているうちは常に魔力量と魔力操作、魔力導線の強化(魔力導線は、魔力の通る道、つまり血管の魔力バージョンとおもってくれて構わない)を徹底的に鍛えまくった。

 二つ目はスキルだ。スキルは、意外とぽんぽん取得出来ることが出来た。例えば、遠くを見ようと思えば、目を凝らして遠くを見つめると……


[スキル【遠見】を取得しました]


 と、頭に流れてくる。ちなみにこの声は、神から貰ったチートスキルの【万物支配】をつかい、【万物創造】を創って、さらにそれを使い【アシストサポーター】というスキルを創ったのだ。いやまじでこれ思いついてやってみてできた時は、当たり当てたなと思ったわ。これ出来た時点でなんでも出来るじゃん。

 そんなこんなで色々やってたら凄いことになってた。それが……


ステータス

アリエル・フォン・アルバート

称号:【天才肌】【魔法の才】【武術の才】【精霊に愛されし者】【アルバート辺境伯家三男】

Lv:1

体力:30/30 (上限∞)

魔力:100000/100000 (上限∞)

身体能力:30/30 (上限∞)

魔法適正:全属性

固有属性:時空間・無・聖・創造・精霊

魔力導線Lv:8 (上限10)

スキル:【五感強化Ex】【空間支配Ex】【世界地図Ex】【隠蔽Ex】【物理無効Ex】【魔法無効Ex】【アシストサポーター】【第六感Ex】【神眼Ex】【言語理解Ex】【無限成長】【精霊視Ex】【万物創造Ex】

固有スキル:【万物支配】

加護:【創造神の加護】【魔神の加護】【武神の加護】【獣神の加護】【精霊神の加護】


 ……これだ。

 ま、まあ転生してステータスがやばいことになってるーとかは、テンプレみたいなもんだし、うん、大丈夫だよね。...大丈夫だよね?


「エル様、お食事の時間です」


 と、専属メイドのマリアから呼ばれたね。マリアは、すごく優しいメイド───ではなく、いつも表情が変わらない何でもできちゃう超ハイスペックメイドなのだぁ!


「うん。分かった、今行くよ」


 マリアは、俺が3歳にしては異常な行動をしていても、その表情は絶対崩れなかった。だから、俺が『あまり大事にしないで』と言ったら二つ返事で了承してくれた。こう見えてもすごい信頼ができる人である。

 まあ、さすがに半年前ぐらいに魔法使っていたのを見たときは、ちょっとは驚いたらしいけど相変わらずの無表情でホントに驚いているのかよく分からなかった。

 そんなことを、考えている間に……


「おお、来たかエル。早く座るといい」


「ええ、そうね。冷める前に食べましょ」


「エルー、早く早くッ!」


「はぁ〜、可愛いなぁエルは♡」


「にいにぃ〜」


「ごめんね。遅れちゃった」


 さて、ここからは家族の紹介といこうか。まず、父さんの名はアルベルトで、母さんはベルクーラだ。そして、長男のアルトに、長女のベール、次男のクルト、そして僕の後に、妹のソフィアだ。


 父さん母さんは、相変わらずイチャラブしてるのでまた弟か妹ができるのは、時間の問題だと思う。


 長男のアルト兄さんは11歳なので、今は、王都の学園にいてここにはいない。たまに、アルト兄さんの話を聞くけど戦闘の強さは学園で1番強いらしい。しかも圧倒的に。ちなみに、学園は10歳から入学できて、5年間学んだ後卒業、見事成人するって訳だ。


 次に長女のベール姉さんは、うん、一言で言ってブラコンである。しかも、俺に対してだけだ。……まぁ、好かれるのはいいんだけどここまでくると鬱陶しいレベルまできてる。我慢してるけどね。ちなみに8歳だ。


 次に次男のクルト兄さんは、天才と言われても否定出来ないくらいにすごい。なんたって5歳のくせに11歳である兄さんの頭脳超えてるからね?もう意味わかんないよ。逆に戦闘とかは、からっきしだけどね。アルト兄さんと組めば最強コラボ出来ちゃうよ。


 そして俺は、言わずもがな。


 で最後に、前世も込みで初妹のソフィアなんだけど。1つ分かったことがある。...妹が可愛すぎてヤヴァイ。俺は妹ができてから、初めて姉さんの気持ちに共感出来た気がする。だって、呼び方から犯罪級のかわいさだよ? 

 

 ……と、まあ家族紹介はこんなもんかな。てか、さっきから飯うめぇな。ここの料理長に感謝しとこ。


 そんなことを思いながら、にぎやかなアルバート家の夜が幕を閉じていった。



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