その3:「死期」

続いて3番目の「死期」だが、正直、これと最後の「四季」は「4つのシキ」というタイトルにしたいがため、とってつけた感がある。


 だが、組織を中期的あるいは長期的に運営するとした場合に妥当と考えたので、ここに説明する。


「死期」、物騒な漢字だが、生殺与奪、あるいは病気に関わることを言っているのでは無論ない。


ここでの死期とは武将における死期、すなわち「ここぞというところで腹をくくる」態度を指す。ありていに言えば「メリハリをつける」ということを意味している。


 「常に全力を尽くせ!」と言う人がいる。確かに常に全力を尽くしている人はいるし、尊敬に値すると素直に思う。


・・だが、それもまた一種の才能、能力ではと私は考えている。私自身、常に全力を出せていると言えないし、多くの人がそうだと私は思っている。


 すなわち、組織の皆が皆、常にベストを尽くせるわけではない。・・であるならリーダーは「ベストを尽くす場面」を示唆しておくことが大事だと考える。


例えば「決算が近い。今日から1週間だけいつも以上に力を貸して!!」、「これはいつも通りでいいから、ここだけ、この一個だけ力入れて!!」、「今日はここ、この仕事までは完全に終わらせて!!」


と言った言葉で、どこが重要かはっきりさせること。意識した訳じゃないが、「~~だけ、○○!!」と言う言い方が良いみたいである。


要するに日々にメリハリをつけることが、組織的に引き締まるあるいは「やる気が出る」ことにつながると考える。

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