第4話 Atoms 狂人の萌芽の詩

Atoms(First-type)


本気を出すんだ、さもなければ破滅してしまう。

青春をなげうち、ジョークの世界で戦うんだ。

プロテインとサプリメント、精神安定剤だけでは文明を約束できない。

惨めな老獪になる前に、恋人を見つけるんだ。

銃で撃たれてから結ばれるようじゃ遅すぎる。


盾とリボルバーを持って、悪党は何を交渉するのか。

政治的とは1つの汚点だ。

賄賂に、差別、不当な区別、邪なイデオロギーで固形化した現代社会。

競争に破れ、障害が残った者たちは液状の安息を求めるが、成人の行動心理では家族との交流も煩わしいばかりか、かえって不快感を催すだろう。


仏陀の教えと、その秩序。

明朗快活なインテリは何を思うか。

世の支配者層は、人民から如何に巧妙に搾取するかの遊戯に浸る。

愚鈍な土人は、非文明の悪習に追従し、世界の認知を歪曲させるばかりか、のみならず誤謬へと導く。

早熟の少年は発達遅滞の弟子に体罰を受けてそれを無知ゆえだとしたが、凡庸な魂は何を思うか。



統合失調症患者は職探しに苦しむ。

社会の事象への理解が甘く、恐怖という感情に支配された凡夫たち。

栄養失調の患者たちと、原始的な臨床試験。

熱と風の伝搬は淀みを伴い、彼らを死へといざなうのか。

醜い中年となった男は誰だ。

女性から不審者扱いされるのは誰だ。

気分の波が激しいのは誰だ。

狂った童貞は誰だ。

結局自殺しなかった男は誰だ。



Atoms(Second-type)


羊たち、日和見の事勿れ主義者たち。

誰もが殺人者だと言う事から目を背け、見たいものしか見ようとしない。

変化の兆しを悉く嫌悪し、非効率かつ無駄な配慮ばかり気にかける。

陰性の、要領の悪い者たちは平均値こそ高いものの、インテリ達の足を引っ張る事に神経を費やす。


低俗で、非文明的で、時代錯誤で、不自由な集団主義者達は、同様に低俗で、非文明的で、時代錯誤で、不自由な、同調圧力を教義の主柱とする。

私の陶酔はいずれ収まるが、彼らのそれは完全に悪酔いだ。


吟味する事を忘れ、偶像を夜の星座とする。

知能の欠如と、陰惨な粘着気質。

彼らには何が成せるだろう。

コマーシャルな正義と、リーズナブルなSNS。

怠惰は彼らの精神に錆をもたらし、諦観の宿木を養わせる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る