私が読解力無いからかも知れないんですけど、最後の最後までシエルが何者か分からなかったです。内容自体は凄く面白いけど、最後の最後で謎が残ってもやもやしてしまいました。
決して交わることのない二人が、叶うはずのない夢を追いかける物語。届くはずのない空を夢見て羽ばたこうとする姿は、美しい。それが例え醜く似合わない羽を携えた姿でも。灰色の世界が少しずつ色づいていくような描写が綺麗で引き込まれました。
真実が分かるか――そう言われたら読み解きたくて、ついついじっくり読まされてしまいました。至るところに散りばめられたヒントに想像を働かせ、『こういうことかな?』と考えながら読むのは楽しいものですね。なお、何も考えずに読んでも普通に引き込まれる魅力的な文章でした。オススメです!