登校

あの電話の後、俺はいつも通り朝食を食べながら朝の占いをみていた。ちなみに言うと俺はいて座だ。


「今日の最下位はいて座です!今日は予想外な事が起こるでしょう。ラッキーパーソンは雪d…(ブチッ)」

「さて、いくか。」






俺が通う私立杉野すぎの高大学一貫校は俺が住む寮、星落荘ほしおちそうの真ん前にあり学校まで徒歩数十秒という好立地な割に家賃は相場の三分の一以下という好物件・・・なのは良いが部屋がぼろく台風の日は家の中で大雨に見舞われた。




「おはよー」

「おはようございます」

先生に挨拶し校門を潜る、何ら変わり無い普通の日常風景―――ただ1つ爆弾があることを除けば・・・・・・・。




俺は下駄箱で靴を替え2階に上がり教室に向かう。ちなみに言うとこの校舎は


1階に1年教室、


2階に2年教室、


3階に職員室を挟んで、


4階に3年教室、


5階に生徒会室、図書室等々、が入った構造になっている。




教室に入ると時間が早いせいか人もまばらだった。

うちの学校は決まった席が無く席替えが無いことで有名だ。


俺は1番奥の隅の席に座ると同時に横2つの席を取り、それを繋げ布団がわりに眠る事にした。


昨日結局眠れなかった俺はすぐに夢の世界に入っていった。


zzz…zzz…zzz…zz…




「おーい、起きてー」

「んー・・・ん?」

目を開けるとクラスメイトのトモハルとアカネが俺の顔を覗き込んでいた。

 

俺は起き上がり二人に向かって

「あぁ、2人ともおはよう。」と挨拶をすると



「あぁ、おはよう。じゃないわよ!教室に入ったらあんたが、ガァガァいびきかいて寝てるじゃない!それがだなんて全校生徒に知られたらどうするのよ!?私達の評判が悪くなるでしょ!」

アカネがすごい剣幕で説教を始め出した


「もっと自分の立場ってもんを・・・」

アカネの甲高い声が頭に突き刺さる

「分かった。以後、気を付けるからこれ以上は勘弁してくれ。」

これ以上は頭が割れる・・・



「ほんとにあんたはいつもいつも……」

怒りの収まらないアカネは次なる口撃準備をするが

「まぁまぁ、アカネ。ケントも反省してるし、これくらいで許してあげよう。」

トモハルが俺たちの間に入ってアカネをなだめる



「分かったわよ。ただし!これからは気を付ける事!良いわね?」

「はい!」

俺は姿勢を正し、大きな声で返事をした。



アカネの怒りを収めて一仕事終わったトモハルは俺の方を向くと

「しかし、ケント。君が寝不足とは珍しいね。何かあったのかい?」

「そうね、何かあったの?ケント?」

「あぁ、まあな。後で会室に来てくれないか?話がある案件Cだ。」

そう言うと二人は真剣な顔で


「分かったよ」

「分かったわ」

と答えた



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