第22話:興味津々




 前々から興味はあった。

 女の方が気持ちいいみたいだし……。


 だが、そんな淡い期待は見事にぶち壊された。

 いやはや、こんなに痛いもんだとは思わなかった!


 目が見えないので、何をされているのか、よくわからないのが幸いといった所か。

 それよりも慣れない痛さと精神的苦痛で、驚く程に涙が出た。


「大丈夫? アンジェリカ……」


 フランクはオレの涙を拭ってきた。


「う……う、ん……」

「怖い?」


 それより色んな音や声が居た堪れない。


「も、大丈夫……。でも……ちょっと、待って……」

「わかった」

「ん……もう、いいよ」


 何ともいえない長いような短いような時間が過ぎた。


「落ち着いたら……結婚しよう。待っててくれるね?」

「う、ん……わたし……待ってるよ……だから、必ず、戻ってきてね?」


 うっわー! やっと終わった。

 何だかよくわからなかったが、完璧な女性を演じてみせたぞ。

 オレ、天才じゃね?


 なんて思いながら、一息ついた時。

 何を思ったのかフランクが思いっきりキツく抱きしめてきた。


「アンジェリカ。ごめん。痛かったろう?」

「どうしたの……フランク」

「血が出てる……」


 微妙な所を探られて、あれ、月経か? と思ったが時期が違う。

 それよりも根本的な事だった。


「こんなに痛いの、初めてだから、かな……? んんっ」


 突然、強烈なキスをされて、身体中の力が抜ける。


「フランク……苦しいよ……」

「ごめん。アルフレド達は……その。入れなかったの?」

「わたしには、よく……わからない、けど……」

「ああ、本当にごめん。アンジェリカ。愛してるよ。世界中の誰よりも大切にする」

「今はわたしよりレオンの事を一番大切にしてね。わたしは待ってるだけなんだから……」


 いや、許可が出れば参戦するけども。

 そう思って苦笑すると、フランクはもう一度キスしてきた。


「辛いのはわかってるけど……もう一回、していい?」

「え……うん、いいよ」


 許可してやるとフランクは、思った以上に求めてきた。



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