第5話

そこは、プロ野球の記事が出ている。

チーム名に驚いた。


そこには、16球団ある

確か、12球団のはずだ。

プロ野球に詳しくない人は興味のない人でも、そのくらいは知っている。


でも、セ・リーグとパ・リーグが、それぞれ8球団。

昨日までいた世界に存在した12球団に、4球団がある。


いつからだ?

いつからこうなった?

この世界のいつから?


僕が異様に見えたのか、クラスメイトのひとりが声をかけてきた。


「どうした?何か面白い記事でもあったか?」

あまり話をしたことがないが、尋ねてみた。


「なあ、プロ野球って12球団では?」

声をかけてきた、クラスメイトはきょとんとしている。


そして、嘲笑してきた。


それはいつもの事だ。

気にしない。


だが、球団数が増えてることに気になる。


僕が目が真剣だったので、さすがに、クラスメイトも不安になってか教えてくれた。


「2004年に、ストライキが起きただろ?」

「ああ。僕たちが生まれる前か・・・」


確か、あの合併問題だな。


「その時に、球団数を増やすという事で落ち着いてんだ。思い出したか?」

「じゃあ、交流戦は?クライマックスシリーズは?」

「何だそれ?そんなものないよ・パ・リーグが2004年だけやったみたいだがな。クライマックスは」


そういうと、クラスメイトは去っていった。


昨日まで、僕がいた世界にはない4球団を見てみた。





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歯車 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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