第2話

下に降りる。


博也が朝食を食べていた。


自慢じゃないが、僕と博也はの兄弟仲は悪い。

煙たがられている。


親、特に母は、無条件で弟の味方もするので、それも原因だろう。

といえば、責任転嫁か・・・


だが、両親の仲も悪いのも、母は僕のせいにしていたので、

えらそうなことは、言わせない。


「兄貴、お早う」

珍しく博也が、挨拶をしてきた。


俺は、固まっている。


「そうだ。兄貴。昨日な・・・」

いろいろと話をしてくる。


僕は、相槌しか打てなかった。


やはり、おかしい。


居間には、仏壇があり、父と母の遺影がある。

どうやら、本当に他界しているみたいだ。


ふと思う。

尋ねてみた。


瀬梨は、エプロンをつけて、目玉焼きを作っている。


「お兄ちゃん、すぐできるからね。さめちゃったから、作り直している」

「ああ、すまない」


どうやら、兄弟3人で暮らしているようだ。


「なあ、瀬梨」

「何?お兄ちゃん」

「今日は、何年の何月何日だ?」


瀬梨の手が止まる。


「お兄ちゃん、目を覚ましてよ。令和2年、2020年の〇月×日でしょ?」


それは、合っている。

確かに、時間軸は正しい。


でも、他にも何かないか?

昨日までとは、違うことが・・・



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