第47話 夢想一刀流②
ガキンッ!
ガキンッ!
「ふむ、強くなったのは剣士だけではなく、武器も以前とは比べものにならないほど強度が増しているな……重量も上がっているのか?」
「アカリお姉ちゃんが造った武器は最強だって証明する!」
今、ハリッサが使っている赤晶石の大剣は見た目こそは以前とあまり変わらないが、中身は全くの別物で最近フライパン作成で覚えた多重構造と超圧縮を組み合わせた剣で、強度を極限間で上げられる代わりに、もの凄く重くなってしまう欠点があるのだが、ハリッサは元々重い方が良いと言っているくらいだったので、ちょうど強度と重量のバランスが良いところに止めるように造られていた。
ちなみに、重量は以前の大剣より10倍近く重いので、普通の人には持ち上げられないのではないかと思う。
「ふはははっ、確かに普通の鍛冶師にはこのような強度の武器は造れないだろうな……アカリか、素晴らしい腕の鍛冶師だと認めよう。そして、この武器を使いこなす剣士の腕も素晴らしい……だが、それだけに殺してしまうのは惜しいな」
「もう僕達に勝った気でいるんですか?」
「ふむ、本気で我に勝つ気なのだな……以前に力の一端を見せた筈だが、まだ実力差が理解できぬか?」
「今度は僕とハリッサの本気を見せますよ、ハリッサ!」
「うん、アカリお姉ちゃん、いつでも良いよ!」
火の中位精霊さん……お願い……
「ハリッサの武器に火の力を……『熱波』!!」
『私を頼ってくれるのを待っていたよ、アカリ』
ブワッ!
「なに……あの武器は魔剣だったのか? いや、なにやら魔剣とは違う……これは我も本気で向かえうとう」
僕とハリッサの隠し玉は、赤晶石の大剣の強度を極限まで上げる事により、中位精霊の力を完全ではないが、かなりの力を付与しても溶けたり折れない強度にする事だった。
「我が身体は不破の刃……」
デュランダルもハリッサの熱せられた大剣を見て、以前に見せた技を繰り出そうとしていた。
「我が身体に斬れぬものは無し……」
あの時、デュランダルが放った技の正体は、正確には分からなかったけど、圧縮された魔力の刃を飛ばしたのではないかと僕は推測していた。
「我が一刀に全てを……」
そして、圧縮された魔力の刃を飛ばしたときに出来るデュランダルの致命的な隙にハリッサの武器スキルが当たれば勝てるのではないかと考えていた。
最初のハリッサとデュランダルの斬り合いで見えないながらも分かったが、普通に斬り合いが続けばハリッサが多分負けるだろうと思った。
それだけ普段のデュランダルには、ハリッサが崩せるほどの隙は無いのだ。
しかし、最強の一撃を放った直後ならば話は違ってくる……
だから、ワザと煽りデュランダルに必殺の一撃を撃たせようと考えた。
まあ、それもハリッサが必殺の一撃を回避出来ればという最低条件がついてくるのだが……
「我が最強の一撃……『一刀両断』!!」
来たっ!
中位精霊さん!
お願い!
『了解、いくよ……熱波最大!』
ブワッ!!!
「なにっ!?」
僕とハリッサが考えた必殺の一撃を回避する方法……それは中位精霊の熱波により大気にまで影響が出る熱の壁に必殺の一撃が当たる瞬間を見極めて回避するというもので、更にデュランダルが技を放った直後に攻撃するため、ハリッサは既にデュランダルに向かって走り出していた。
普通に待ち構えていても回避出来るか怪しいレベルの一撃を、わざわざ近寄って行くのだからハイリスクな賭みたいなモノだったが……
ズバッ!!
僕とハリッサはその危険な賭に勝利したのをデュランダルが斬られる姿を見て確信した。
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