第4話

 放課後。

 なんとなく、席についたまま、ぼうっとしていた。


「よお」


 彼が声をかけてくる。


「リレー。なくなったな」


「ごめんね。おれの親のせいだわ」


 自分の両親は、平気でそういうことを言う。


「なかなか癖のある親だな」


「意味の分からない平等主義者である以外は、普通の両親なんだけどなあ」


「窮屈じゃねえのか」


「ぜんぜん。おれは平等主義者じゃないし」


「そうか。ならいい」


 帰ろうぜという、しぐさ。

 帰るか。

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