第641話 見えない距離からの奇襲
まだ見えてない先にある水場の話が出てきたけど、ちょっとそこで気になった事を聞いていこー! まだ2段階目の溜めが終わるまで時間がかかるし!
「もしかしてなんですけど、これまで通ってきた時に見つけた湖の中に、その地下水脈エリアへの入り口ってあったりします?」
これ、可能性としてはあるよね? ただ、私のライオンには入れない場所ではあるんだろうけど!
ミツルギ : まぁあるにはあるぞ。平原エリアや山麓エリアにある湖は大体通じてるし、洞窟の中に水脈がある場合はそこに繋がってたりするからな。
ミナト : 足が付く程度の浅さの水場には入り口はないけど、ある程度の深さがある場所は割と繋がってるからねー。モンブランの森にあった、クラゲが襲ってきた湖もその1つだよ。
イガイガ : あー、あったな、そういうのも。確かに採集し過ぎで格上の進化階位のが出てきた時のやつか。
富岳 : そういえば、そんなのもあったか。
「あ、やっぱりあったんですね! というか、洞窟の中でも繋がるとこがあるんですか!? ……確かに地下水脈があるみたいな話もありましたっけ」
そっか、そっか。思った以上に色んな場所と繋がってたりするんだ! ……ライオンじゃ進めないみたいだけど。
「あのー、その地下水脈って水への適応進化を使ったら入れたりしませんかねー?」
水中だから活動出来ないって事なら、適応してしまえばなんとか――
サツキ : 残念ながら、それは無理なんだよねー!
ミナト : 地下水脈って、狭い場所もあるからね。流れは遅いから入りさえ出来たら、水への適応進化でどうとでもなるんだけど……サイズ的な問題なんだよ。
いなり寿司 : この前の洞窟で狭くて入れない場所があっただろ。あれと同じタイプだ。
G : 小型種族じゃなければ通れない、ちょっと特殊なエリアになるな。
真実とは何か: それが真実なのである!
「あ、サイズの問題なんですか!? むぅ……それはライオンではどうしようもないですね……」
入れるなら入ってみたかったけど、サイズ的に通れないのは仕方ないよね……。
金金金 : ガッカリしている狐っ娘アバター。ふと思ったんだが……その地下水脈って、2パターンあるって言ってた洞窟の1種か?
咲夜 : そうだぞ! 出入り口が固定されてる、あちこちのエリアを繋ぐタイプの洞窟だ!
「あ、そういえばそういう洞窟もあるんでしたね! 地下水で満たされている洞窟って事になるんです?」
洞窟に2パターンあるのはシステムで説明が出てた部分だから、ネタバレにはならないよね? 確か、他のエリア同士との移動の近道になるって話だった気がする!
こんにゃく : そうなるな。あ、ちなみにだけど、ライオンでも全く入れない訳じゃないぞ? 狭い部分があちこちにあって、通り抜けられない場合も頻出するだけで……。
神奈月 : まぁそれが致命的な欠点でもあるけどなー。
G : その手の洞窟は敵がほぼ出てこない場所だから、離れたエリアへの移動には便利なんだがな。
「元々入れないんじゃなくて、途中で通れない場所があるのは嫌ですね!? 迂闊に入らない方がいいような気がしますよ!?」
入ったものの、どこにも辿り着けずに戻るしかないって状態になるのは嫌ー!? うん、そういう状況になる可能性があるなら、今のを知れたのは良かったかも!
「あ、話してる間に2段階目まで溜まりましたね! それじゃ攻撃していきましょう!」
ふふーん! マップを見ながら全部の敵を巻き込める方向に微調整して、可能な範囲で凝縮もしていこー!
んー、でもあんまり今回は凝縮出来そうにないね? まぁ今回は見えてないくらいに遠いんだから、そこは仕方ないかなー。
ミツルギ : そこそこ離れてる場所だから、凝縮率は控えめか。
G : まぁ凝縮し過ぎて、届かなくなったら意味がないしな。
ヤツメウナギ : そりゃそうだ。でもまぁ、2段階目まで溜めてたら威力は十分だろ。
富岳 : 敵の進化系統にもよるが、まぁ完全な奇襲だし、生き残ったとしてもかなり削れるだろうよ。
サツキ : サクラちゃん、思いっきりぶっ放せー!
水無月 : ぶっ放せー!
「はーい! どれだけ仕留められるかは分かりませんけど……獅哮衝波、発射です!」
堅牢系統は生き残りやすいからねー。まぁ群れを率いている知恵系統の個体だけは仕留めたいけど……どうなるかはやってみてから! という事で、いっけー!
<成熟体を撃破しました>
<進化ポイントを2獲得しました>
<成熟体を撃破しました>
<進化ポイントを2獲得しました>
<サクラ【巧妙なライオン【火】】が成熟体:Lv54に上がりました>
<基礎ステータスが上昇します>
<進化ポイントを4獲得しました>
<成熟体を撃破しました>
<進化ポイントを2獲得しました>
<成熟体を撃破しました>
<進化ポイントを2獲得しました>
<成熟体を撃破しました>
<進化ポイントを2獲得しました>
<成熟体を撃破しました>
<進化ポイントを2獲得しました>
<サクラ【巧妙なライオン【火】】が成熟体:Lv55に上がりました>
<基礎ステータスが上昇します>
<進化ポイントを4獲得しました>
<成熟体を撃破しました>
<進化ポイントを2獲得しました>
「おぉ! 一気にLvが2も上がりましたね!? ……あれ? もしかして、今ので全滅しました?」
マップを見た感じ、狙ってた敵の反応が全て消えちゃってるよ!? うん、完全に全滅しちゃってるみたい。
ミツルギ : ……生き残りはなしか。
咲夜 : まさかの全滅!? 生命系統も堅牢系統もいなかったのか!?
ヤツメウナギ : まぁ群れを構成する個体は、リーダーの知恵系統以外はランダムだしな。耐久性に秀でていない個体ばかりって事もあるか。
G : サクラちゃんの遠距離攻撃もエゲツない威力はしてるしな。こういう結果もたまにはあるだろうが……敵が何かは分からないまま終わりか。
「あー!? 確かに何を仕留めたのかがサッパリですよ!?」
ぐぬぬ!? 1体くらいは生き残るものと思ってたんだけど、生き残りがいなかったら、何を倒したかが分かんないよ!?
サツキ : あはは、分かんなくても問題なーし! サクラちゃん、今大事なのはLvと進化ポイントだよ!
ミナト : まぁ気になったとしても、今からじゃ確認する手段もないしね。この距離から一方的に仕留める場合は、何を仕留めたか分からないのは避けようもないしさ。
「……それもそうですね。それじゃ気分を切り替えて、この先にある水場を目指していきましょう!」
うふふ、折角この先に水場があるって分かってるんだから、やっぱり見に行きたいもん! まぁ荒野エリアの中にある小規模な草原エリアみたいなものらしいから、新鮮味があるかは分かんないけど!
サツキ : 目標は、荒野の水場! サクラちゃん、移動開始!
水無月 : 移動開始!
「はーい! 『放火』の再使用時間は過ぎてますし、ここからはガンガン燃やしながら進んでいきましょう!」
最大まで溜めてたから再使用時間は長くなってたけど、獅哮衝波の溜めが長かったからねー! あんまり気にせず、また使えるようになってたのはありがたいのですよ!
「あ、爆発するパターンも見てみたいですし、ちょっとやってみましょう! 『放火』!」
色々な使い方が出来るみたいだし、一度は使ってみた方がいい気がするもんね! という事で、また溜めを開始なのですよ!
金金金 : 爆発……か。ぶっちゃけ、こっちの爆発の威力……というか、規模はどんなもんだ?
ミツルギ : 溜めをどれだけするかにもよるし、器用のステータスでも変動はするけど……まぁオンライン版ほどの規模にはならんぞ。
富岳 : オンライン版の昇華魔法に相当する規模には、現状のサクラちゃんでは不可能だな。オンライン版でのあの規模は、最終段階まで進化した末に到達するものだ。
金金金 : ほほう? そりゃまた、随分な差があるな?
ミナト : だからこそ、一番最初に見つかった時は盲点だったんだろうけどね。色々とオンライン版の方が、規模も自由度も上がってるからさー。
神奈月 : でもまぁオフライン版には、『獅哮衝波』みたいな結構な規模の攻撃もあるけどな。
金金金 : あー、確かに……。オンライン版では、逆に『獅哮衝波』みたいな超遠距離の範囲攻撃用のスキルは無くなっているのか? 見た覚えがないが……。
チャガ : その辺は無くなってる部分だな。周りに他のプレイヤーがいるかどうかの違いで、調整をしてるんだろうよ。
真実とは何か : それが真実なのであろう!
「前々から色々と話題に出てたりしますけど、オンライン版とオフライン版で結構違いはあるんですねー!」
私がやってるオフライン版の方が旧作なんだし、新しいオンライン版に変化はあって当然だよねー! まぁオンライン版をやる予定は今のところ無いから、あんまり気にしても仕方ないけど!
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