第632話 火への適応進化
ふふーん! 河川域のエリア名は変更したし、荒野エリアの本格的な探索を始める前にこれをやっていこー! 既に取り出してる『エメラルド【火】:増幅Ⅰ』を使うのですよ!
「火への適応進化、開始です!」
うふふ、これをする為に昨日の実況外で増幅しておいたんだもんね! あの時、増幅用のアイテムが手に入ったのは本当にラッキーだよね!
サツキ : サクラちゃん、進化ー!
水無月 : 進化ー! って、先に雷の保存じゃない?
「あ、そういえばそうでした!? えーと、どの宝石に保存しましょうかねー?」
これからやるよって意思表示として増幅済みのエメラルドを出したけど、まだ実行出来なかったよ!? 水無月さんの言ってるように、先に今の雷への適応進化を保存しないとね!
「ダイヤモンドに水を保存してるので、下手に間違わないように他の種類がした方がいいですね! うーん、どれにしましょう?」
一旦、火への適応進化が保存されてるエメラルドはアイテム欄に戻して……今ある宝石は、水晶、ガーネット、ダイヤモンド、アクアマリン、サファイア、エメラルドかな? うん、数はまだまだある!
ミツルギ : 間違わないようにするなら、エメラルドも避けた方がいいぞ。雷への適応進化を保存したヤツを、この後すぐに間違って使わないようにする為にな。
G : おいおい、折角のミスの機会を潰していくのはどうなんだ?
イガイガ : そうだ! そうだ!
ミナト : 相変わらず、サクラちゃんのミスを期待してるね、この2人は……。
「……あはは、まぁエメラルドは避けておきますねー! 結構数があるとはいえ、宝石を無駄にはしたくないですし!」
まったく、Gさんとイガイガさん、私のミスを期待し過ぎじゃないですかねー!? ……まぁ保存してるエメラルドが2つあれば、間違える可能性は確かにあるけども!
金金金 : 今までも何度かこういうやり取りはあったが……分かってないな、Gさん、イガイガさん。
G : ……なに? 俺らが何を分かってないと?
イガイガ : ミスりそうなところ、潰されまくってるんだが!?
金金金 : だから、そこが分かっていない! 予測出来るミスで、満足なのか!? 醍醐味は、予測出来ないミスだろう!?
G : っ!? ……くっ、それは!?
イガイガ : ……確かにそうかも!?
神奈月 : なんか凄い失礼な事を言ってる気もするけど、まぁ実際、予想外のミスの方が面白いしな。
富岳 : ミスかどうかはともかく、意外性のある展開が面白いのは間違いないな。
真実とは何か : それこそ、醍醐味の真実なのである!
「私、ちょっと怒ってもいいですかねー!? 流石に色々と失礼過ぎません!?」
何気にこれ、金金金さんが一番失礼な事を言ってる気がするよ!? ……あんまり否定出来る気がしないけど!
ミナト : サクラちゃん、落ち着いてね? そういう部分、プレイ済みの人から見ると凄い新鮮だし、配信としての強みだからね?
いなり寿司 : フォローしているようで、ほぼフォローになってないな。
こんにゃく : むしろ、追撃をかけてないか?
ヤツメウナギ : まぁ否定しようのない部分だしなー。サイコロで育成方向を決めるとか、普通はやらないし……。
神楽 : あれ、一種の縛りプレイになってるもんねー! 予想が出来ないからこそ、面白いのは間違いないよ!
ミナト : と、ともかく! サクラちゃんの持ち味なんだから、特に気にする必要はないよ!
富岳 : まぁそれは間違いないな。
「ちょいちょい、意図的に情報が伏せられてる時もある気がしますけどねー。まぁネタバレ厳禁にはしてますし、そこは仕方ないですけど……」
なんだかんだで、そういう部分が私の配信の楽しさだって思ってくれるなら……それも悪くはないのかな?
「まぁ何はともあれ、進めていきましょうか! 今更、やり方を変えるのは無理ですしねー!」
そもそも、私としては普通にプレイしてるだけだもん! ふっふっふ、予想外がいいというのであれば、ノルマ認定されている死亡を回避し切る方向で頑張ろうじゃないですか!
金金金 : ほくそ笑む狐っ娘アバター。これは何かを決意したな?
サツキ : これはあれだね! 多分、ノルマ回避を狙ってるよ!
咲夜 : えー? そこは様式美ってやつじゃね?
神奈月 : あー、そういう捉え方も出来るのか。
G : 咲夜さんが言及した事で、それが崩れる可能性も出てきたか?
咲夜 : ちょ!? フラグにならないように気を付けてたのに、またそうなってくる!?
イガイガ : もう本人がフラグになるって認識しちゃってるのが笑えるなー。
「そんな様式美はいらないので、今回で崩れるようにしてやりますよ!」
今日こそ、死亡なしで乗り切ってやるのさー! その為にも、ササっと適応進化の切り替えをやっちゃおう! まずは保存から!
<成熟体【巧妙なライオン【雷】】の適応進化を【アクアマリン】に保存し、成熟体【巧妙なライオン】へと変化しました>
という事で、保存するのはアクアマリンで! バチバチッと放電して、保存完了! うん、ちゃんと『アクアマリン【雷】:増幅Ⅰ』になってるから、アイテム欄に戻しておこう! これ、失くしちゃ困るもんねー!
「それじゃ、火への適応進化を始めます!」
うふふ、何度か適応進化の切り替えはやってきたけど、火になるのは初めてだもんねー! ここは今日のサムネイルようにしっかりとスクショを撮っていこー!
それでもって、今使うべきはこれ! さっきアイテム欄に戻してたのを、また取り出して、使用なのですよ
<成熟体【巧妙なライオン】を成熟体【巧妙なライオン【火】】に進化させますか?>
もちろん、イエスですとも! ちゃんと火になってるし、間違ったやつは使ってないよね? ……うん、大丈夫! それじゃ、進化開始!
<成熟体【巧妙なライオン】を成熟体【巧妙なライオン【火】】へと進化します>
サツキ : 今度こそ、サクラちゃん、進化開始ー!
水無月 : 進化開始ー!
「演出、始まりましたね! おー! やっぱり中身が上空へ飛ばされるんですね!」
この辺の演出は、水や雷と同じだけど……わー! エメラルドが砕け散って、その中にあった小さな火が一気に燃えて私へ進んできた! うふふ、火に包まれていってるけど、全然平気なのが不思議な感じ!
いぇーい! どんどんスクショも撮れてるし、今日のサムネイルはこれで決定かな? んー、まだ流石に決めるのは早いかも?
<成熟体【巧妙なライオン【火】】への進化が完了しました>
<規定条件を達成したので、スキルツリー外の基礎スキルが解放されました>
<スキル『発火』を取得しました>
<スキル『放火』を取得しました>
<スキル『火傷耐性』を取得しました>
空中に浮いてた本体がライオンの中に戻って、進化完了! 火への適応進化でのスキルも手に入ったね! 見た目的には……。
「おぉ! 赤いライオンになってますね! あ、地味に尻尾の先が火に変わってます!?」
見えてる脚はただ単に赤いだけだけど、チラッと見えた尻尾に分かりやすい変化があったよ! わー! これが火への適応進化なんだ!
サツキ : サクラちゃん、進化完了だー!
水無月 : 進化完了だー!
ミナト : あ、サクラちゃん。進化が終わったなら、出来るだけ早めに切れてるスキルの再発動をお勧めするよ?
「あ、いつの間にか、全部切れて――」
<サクラ【巧妙なライオン【火】】が死亡しました>
<死亡した為、リスポーンとなります。リスポーンの手段を選んでください>
「……え? あれ!? 待って下さい、今、何が起きたんです!?」
待って、待って、待って!? いきなりなんで死んだの!? 首に何か衝撃があったと思ったけど、なんで!?
ミナト : あらら、ちょっと遅かった? んー、状況的に捕捉されてる可能性はあったけど……こうなっちゃったかー。
金金金 : あー、何がどうなった?
ミツルギ : 姿は見えてなかったが、完全に無防備な状態で溜め攻撃を受けた可能性が高いな。
富岳 : 仕掛けてきたのは、おそらくタカだろう。鳴き声が聞こえていたからな。
咲夜 : あれ? 夜にタカって出たっけ?
こんにゃく : エリアボスの時に限り、夜でも出てくるな。……確かに少し『ピィー!』って鳴き声はしてたし、この可能性は考えておくべきだったか
「えぇ!? タカ、いたんです!? というか、もうエリアボスが出てきたんですか!?」
うがー! ミナトさんのスキルが切れてる発言、襲われる可能性があったからこそなの!?
でも、この襲われた方は酷くないですかねー!? 言われてみれば、確かに鳥の鳴き声っぽいのはしてた気もするけど……どこのエリアでも色んな鳴き声は聞こえてるから、全然気にしてなかったよ!? でも、昼と夜での違いはあるんだし、そこは気にするべきだったかも……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます