第628話 サイコロで決まった方向へ
ふふーん! サイコロタイムで進む方向は決まったから、モンエボに戻すのです! 今日のサイコロ様は、北へ進めと言ってるのさー!
「さーて、とりあえず川を渡っていきましょうか!」
モンエボに切り替えたし、今の場所は河原! 昨日の実況外のプレイの最後の方、トリカブトから逃げ回ってた覚えがあるけど、ここは……あ、真ん中辺りだー!
「あのー、ここなら縄張りを使えば、あっさり川を渡れません?」
今、Lv51まで育ってるんだから、このエリアには私の同格は存在しないもん! 戦闘になる心配はないはず!
ミツルギ : まぁそうなるな。火への適応進化さえ使わなきゃ、問題はないぞ。
富岳 : でも、縄張りまで必要かというと……別にそうでもないがな? ライオン自体、泳げはするし。
イガイガ : 攻撃しなけりゃ襲ってこないのは変わらんから、あんまり近くを通らなけりゃそれで十分!
「んー、でもステータスが上がった分だけ移動も早くなるので、ササっと渡り切りたいですし、縄張りを使っていきますね! 『縄張り』!」
無理に使う必要はないとしても、使っておけば移動が楽なのは間違いないもんね! ふふーん! 縄張りの展開、完了なのですよ!
富岳 : まぁ使っても問題はないか。ただ、10分間は再設置が無理だからな?
サツキ : あっ、そっか! 次のエリアに入ってすぐに、縄張りでのマップ解放は出来なくなるんだ!?
「あ、そういえばそうなるんですか!? むぅ……あ、でもあれをやると、死亡率が跳ね上がるので問題なしです! 今日こそ、死亡なしで乗り切ってみせますよー!」
昨日はデンキウナギに殺されたけど、それ以外じゃ死んでないもんね! ……危うい時もあった気はするけど!
サツキ : サクラちゃん、今日こそ生き残れー!
水無月 : 生き残れー!
咲夜 : さて、今日はどういうノルマ達成になるのか!?
イガイガ : いやー、楽しみですなー。
G : 火への適応進化で自滅の予想をしてたんだが、いきなりそれは潰されたがな……。
「私の死亡、ノルマじゃないですから! でも、危ないとこではあったんですね……」
ネタバレになる内容だったけど、教えてもらってセーフ! それがなければ、川を渡る間に死ぬとこだったよ!
「さーて、とにかく泳いでいきましょう! 『索敵』『見切り』『弱点分析』『看破』!」
ふふーん、いつものスキルセットも発動! いきなり死ぬのは回避出来たし、この河川域とはそろそろおさらばなのですよ! 次のエリアに行く為に、川を泳いで渡っていこー!
サツキ : サクラちゃん、出発!
水無月 : 出発!
金金金 : さて、次のエリアはどんな場所だろうな?
ミナト : それは行ってのお楽しみだねー!
「どんなエリアか、私も楽しみですね! これまで見たどのエリアとも違うような場所ならいいんですけど、どうなんでしょうか?」
これまで行った事のあるエリアに近い場所って可能性もあるよねー。下流へ進むのならどこかで海に通じてるのは予想出来るけど、こっちの方向はどうなってるか全く不明だもん!
ミツルギ : まぁ同じようなエリアはちょいちょいあったりするからなー。
ヤツメウナギ : この先だと……こっちも湖か?
イガイガ : いやいや、それはカラメル河川域から北に2エリア進んだ部分だ。こっちは違う。
こんにゃく : こんばんはっと! あー、移動開始したところ?
チャガ : こんばんはだな。ほほう? 縄張りを展開して進んでるなら、あれは回避したか。
「こんにゃくさん、チャガさん、こんばんはー! 火への適応進化は水中が危険だというのはアドバイスをもらって、なんとか回避ですね! 向かう方向はサイコロで北に決まったので、これから川を渡るところです!」
という事で、川の水へと入っていくのさー! 夜になって暗くなってるから、昨日の濁りとは違う意味で水中が見通しにくいかも?
こんにゃく : あ、もうサイコロタイムが終わってた!? くっ、少し遅れたか!?
チャガ : ……後でアーカイブで確認しとくか。
「まぁそうしてもらうのがいいですかねー? それじゃ泳いでいきましょう!」
川を進んでいけば段々と深くなってきたし、もう完全に脚が付かなくなってきたもんね。ここって結構な川幅があるから、どこかでこうやって泳がないと渡れないのですよ!
犬カキの感じで、泳いでいくのさー! 犬じゃなくて、猫科のライオンだけど!
「……あのー、流されてる気がするのは気のせいですかねー!?」
わー!? 待って、待って、待って!? これ、真っ直ぐに泳いでるつもりなのに、どう考えても真っ直ぐ進めてないよ!?
ミツルギ : まぁ川なんだから、流されるのは当然な話だな。
ヤツメウナギ : ここら辺、真ん中の方に行けば行くほど流れは強くなるしなー。
ミナト : 程度の差はあっても、この辺はどこも蛇行してるしね。カーブの外側に近付けば近付くほど、流れは速くなるよ? まぁ今の場所はかなり真っ直ぐに近いから、極端な程の流れの差ではないけどさ。
真実とは何か : それこそ、紛れもない真実なのだ!
「川なんだから、流されても当然ですか!? ともかく、思いっきり泳ぎ切っちゃいます!」
流されてはいるけど、進めてない訳じゃないもんね! 対岸に辿り着ければ、多少の位置のズレは問題なーい!
こういう時こそ、水への適応進化が役立ちそうだけど……流石に今、それを望むのは無茶な話だよね。
サツキ : サクラちゃん、ファイトー!
水無月 : ファイトー!
ミツルギ : まぁ渡ろうとした時が、増水してる状況でなくてよかったな。
こんにゃく : あー、確かになー。昨日の増水中なら、あっという間に下流へ流される!
富岳 : 確かにな。増水中は、水への適応進化がないと川を渡るのは危険だ。
「あ、そうなるんです!? まぁ水量が増えてましたし、流れが速くなってて当然ですよね。麻痺した魚も凄い勢いで流されてましたし!」
あの時に比べたら、平常時の今は多少流される程度で済んで――
「わっ!? ちょっと流れが速くなりました!? でも、あと少しで対岸なので、頑張って泳ぎ切りますよー!」
でも、どこから陸地に上がろう!? 対岸側、河原がなくてすぐ土手になってる感じなんだけど……どうすればいいの!?
うがー! 強引に縄張りで強化したステータスで上がってみる? でも、今の状態じゃジャンプも出来ないよ!?
「あのー! この流されてる状態で、どう登ればいいんですかねー!? 上がれるように河原がないんですけど!?」
分からないなら、聞いてしまえばいいのですよ! というか、上がれないままどんどん流されちゃいそうだし!?
ミナト : そういう場合は、少し流されればいいかな? そこ、川の特に流れが強い場所で、土を削っちゃってるから、堆積しない部分だしね。
ミツルギ : 少し流されれば、流れも緩やかになって、足も付くから、そこから上がればいいぞ。
「あ、そうなるんですか! それじゃ、ちょっと力を抜いて流されましょう!」
うふふ、そういう事なら流れに身を任せて、流されるのを楽しむのも――
「って、もう脚が付きましたよ!? 早いですね!?」
うがー! 少しの間、ゆったりと流されようと思ったのに、そんな時間はなかったー!
まぁ対岸に辿り着けたんだし、それでいっか。ともかく、川から上がっていくのですよ! うん、ここは砂の河川敷って感じ! こっち側にも土手はあるんだね? 土手の先、また足場が悪かったりするのかな?
サツキ : サクラちゃん、対岸に到着!
水無月 : 到着!
「さてと、それじゃ土手の上まで行って、北の端まで進んでいきましょう! 『疾走』!」
昨日の足場の悪さは雨のせいもあっただろうし、進みやすいかどうかは実際に見てから考えよー! どこもまともに通れないって事はないだろうし!
金金金 : こっち側も、また後背湿地が広がってるのか?
ミナト : うん、まぁそれはそうなるかな。でもまぁ、昨日の泥濘は雨の影響が大きいから、三日月湖の周辺さえ避ければ、そこまで足を取られる事はないよ。
G : くっ! 足を取られるサクラちゃんの様子が見たいが、実際はそうはならないのがな……。
イガイガ : 雨よ、盛大に降ってしまえ!
「私が進みにくい環境を望まないでもらえませんかねー!? まぁ湖さえ避ければ、進みやすいのは朗報ですけども!」
思ってた通り、泥濘んで足場が悪かった理由は雨にあったみたい! ふふーん、下手に水場に近付けば脚が嵌るんだろうけど、そこさえ避ければなんとかなりそうなのは助かるのですよ! これなら北の端まで行くのは、それほど難しくはなさそう!
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