第610話 デンキウナギにリベンジ
ふっふっふ! デンキウナギからの放電は受けてるけど、全然威力は大した事はないのですよ!
「これ、私より稲の方がダメージを受けてませんかねー? 『放電』『放電』『放電』!」
そして、私も攻撃しまくるのさー! あ、麻痺したね。ふふーん、やっぱり麻痺になる放電は凶悪!
金金金 : 哀れなイネだな……。
ミツルギ : 捕まったのが運の尽きとしか言いようがないか。
イガイガ : 二方向から放電を受けると、そりゃキツいよなー。
サツキ : サクラちゃん、イネをサッサと倒しちゃえー!
水無月 : 倒しちゃえー!
「はーい! 経験値も欲しいですし、サクッと倒していきましょう! 『放電』『放電』『放電』!」
まだ土手の上まで行けてないけど、まぁここでもデンキウナギからの放電は届いてるし、直接見る前に稲を片付けた方がいいかも?
うーん、それにしてもHPが多いし、ステータスの堅牢は弱点にはなってないから、結構削るのに時間がかかるね。
咲夜 : これ、デンキウナギも攻撃してるから……結構経験値が減るんじゃ?
神奈月 : まぁ減るだろうな。
G : この状況じゃ、ある程度は仕方ない気もするが……。
「あー!? デンキウナギ、私の経験値を奪っていくんですか!?」
ぐぬぬ!? 折角、美味しい私の経験値を奪われてたまりますかー! 無防備に放電を受けてたけど、それは無しなのですよ!
「私だけで、残りは仕留め切ります! 『放電』『放電』『放電』!」
うがー! そうと決まれば、放電を放ちまくりながら、土手の上までダーッシュ! 駆け抜けながら放電を躱して、私の放電で攻撃し続けるのですよ!
「『放電』『放電』『放電』! あ、麻痺が回復……って、暴れないで下さい! 『放電』『放電』『放電』!」
稲に噛みついたまま、走りつつ放電をしてるけど、稲は動き回るんじゃなーい! 私が噛みついてるから、攻撃らしい攻撃はまともに出来てないけど、目の前で暴れられると鬱陶しいよ!?
「これ、私の放電より、デンキウナギの放電の方が麻痺になってません!? 『放電』『放電』『放電』!」
私の放電じゃ、まだ1度も麻痺してないもん! 走って避け出してからは、全然麻痺してないよね!?
ヤツメウナギ : まぁボスって状態異常の確率は上がってくるからなー。
こんにゃく : ボスだからこその、強化要素の部分だぞ。
咲夜 : ぶっちゃけ、デンキウナギのエリアボスとか戦いたくねぇ!
G : そもそも、攻撃頻度が半端ねぇよな。器用系統で進化してると尚更に……。
ミナト : 器用系統か知恵系統じゃなければ、デンキウナギってそれほど脅威じゃないんだけどねー。今回のエリアボス、デンキウナギの中でも特に凶悪な個体だよ?
富岳 : スキル基準では知恵は弱点にはなってるが、ステータスではそうじゃないしな。堅牢と生命が低いのは助かるが……地味に屈強と俊敏は高いのか。
「耐久性は低いけど、攻撃性は高いって事ですか!? しかも速度もあるって、厄介過ぎません!? 『放電』『放電』『放電』!」
<成熟体を撃破しました>
<進化ポイントを2獲得しました>
あ、やっと倒せた! とりあえず稲は仕留め終わったけど……みなさん、いつの間にデンキウナギの情報を見たんだろ?
「あ、視界の端にデンキウナギは見えてたっぽいです……って、なんか大きくないです!?」
わー!? なんか河原に、黒い太いヘビみたいなのがいるけど……1メートル以上あるよね!? 少し前に追いかけてきてたウナギより、かなり大きいよ!?
金金金 : まぁライオンを締め殺せるくらいだし、そりゃ大きいよな。
ミナト : 『ウナギ』って名前は付いてるけど、種類としては別物だからねー。大雑把に言い過ぎではあるんだけど、ヤツメウナギみたいに名前だけウナギって付いてるだけだよ。
ヤツメウナギ : その通り! まぁちょいちょい、そういうウナギはいる!
「あ、種類が別なんです!? って、わわっ!?」
走るのをやめたから、放電がー!? 慌てて避けたけど……よく考えたら、もう避ける必要もない気がする!
「まぁ普通のウナギとは違ってても問題ないです! 地上に出てる今なら、一気に距離を詰めて……あー!? 川の中に戻りました!?」
待って、待って、待って!? 雷纏いで麻痺を狙おうと思って河川敷に降り始めた途端、そういう動きってありなの!?
金金金 : ……逃げるとか、ありか?
ミツルギ : 逃げるというよりは、有利な場所に戦場を変えたというべきだな。元々、水中の種族だし。
咲夜 : 水中に入られると、攻撃が難しいんだよなー。
「……むぅ、厄介ですね」
普通に放電を放っても、溜め無しじゃ拡散して大した威力にはならないよね。デンキウナギからの放電も収まってるけど……これ、どう攻撃したらいいの!?
「とりあえず、川のすぐ横まで移動してみますね」
マップを見た感じでは、縄張り……というより、畏怖の気迫の効果で他の敵はいない様子ではあるもんね。だから、デンキウナギの動きは分かりやすいんだけど……川のど真ん中辺りで動きを止めてるんですけどー!
神楽 : そういえば、いつの間にか川の水が澄んできてるね?
水無月 : あ、ほんとだ!
「あ、言われてみればそうです? 土手も途中で乾いてましたし、雨の影響はもう薄れているっぽいですね。まぁ少しずつ、夕暮れにも近付いてきてますけど!」
まだ夕焼けって感じに赤く染まってはいないけど、もうそこら辺は時間の問題だー! 配信時間の都合もあるから、デンキウナギと長期戦をする訳にもいかないよね……。
「うーん、どう攻めればいいんですかねー? デンキウナギ、浅い場所にはいなさそうですし……」
濁ってた水が澄んできてるおかげで、ある程度は川の中の様子は見やすくなったけど……結構深さがあるみたいだから、水中の全部は見渡せないよ!?
うがー! デンキウナギめ、水中に引き篭もるんじゃなーい! 戦いに陸地へ出てこーい!
「これ、凝縮すれば獅子咆哮とか届きますかねー?」
川の水を押し除けて、デンキウナギの元まで……うーん、出来るのかな? でも、そういう方向性以外で攻撃する手段ってない気がする!
ミツルギ : それは出来なくはないが……かなり凝縮する必要はあるな。
富岳 : まぁかなり水で威力を削がれるのは間違いない。とはいえ、今の状況で使える手段もそう多くはないか。
金金金 : ……これ、そのまま水中に入るのは駄目なのか?
いなり寿司 : 駄目ではないけど、水中は相手の有利な場所だからな。巻き付いてきて、溺れさせられるという可能性もあるぞ。
咲夜 : 既に1回、それで殺されてるしな!
「……そうなんですよねー。今回は麻痺しないとはいえ、窒息は防げそうにないですし、水への適応進化みたいに動きやすくもないですし……」
ぐぬぬ! 水中戦はどう考えても、デンキウナギに有利だもん! 周りに敵が残っててくれれば、水中で放電をしたデンキウナギを袋叩きにしてくれそうだけど……。
「とりあえず、やるだけやってみましょうか! 『獅子咆哮』!」
もしデンキウナギが陸に上がってきても、放電では大したダメージは受けないもんね! そもそも即死攻撃の雷が落ちても平気なんだから、この程度はどうって事ないのですよ! ……あれより、ダメージを受けてはいるけど!
サツキ : サクラちゃん、ファイトー!
水無月 : ファイトー!
「はーい! 頑張って、なんとかデンキウナギを仕留めていきますよー!」
溜めは始めたから、まずはこれがデンキウナギへ届くかを確認だー! もし届いて、その上でまだデンキウナギが川の中へ引き篭もったままなら、『獅哮衝波』を3段階目まで溜めてぶっ放してやるのさー!
それが嫌なら、陸まで出てこーい! そうしたら雷纏いを使ってから直接触れて麻痺にしてやるのですよ!
G : さて、今回のエリアボス戦はどうなるか?
神奈月 : エリアボスとしては、嫌なタイプの敵だしなー。
こんにゃく : 嫌じゃないタイプのエリアボスってのも、そういないけどな。
ヤツメウナギ : まぁエリアボスは何かしらに特化してて、通常よりも強化が入ってるんだから、そりゃ当然だ。
チャガ : 地の利が相手にある場合は、特にやりにくいしな。
真実とは何か : それこそ、真実なのである!
「……あはは、まぁボスですもんねー」
普通より強くなかったら、ボスである意味ってないもんね。そもそもエリアボスは無視しても進めるんだし……倒しにくい個体がいても仕方ないのかも? でも、倒すのを諦める気はないのですよ!
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