第550話 洞窟の中の敵
わー!? 鍾乳洞の中で放電を使ったら、周りに流れていくとは思わなかったよー!? どんどん敵が集まってきてるし……どれもサンショウウオっぽいね?
「あ、これって放電で集まってきたなら、放電で攻撃すればいいだけじゃないです? 全部、水に流れて当たりますよね?」
あ、そう思ったけど、今は身構えしてる最中だから動くに動けないよ!? でも飛んできてる水、当たっても全然痛くない!
ミツルギ : まぁ手段としてはありだな。
こんにゃく : 水に触れてるからこそ、今呼び寄せてる事になるしな。
咲夜 : それを利用するのはあり!
ヤツメウナギ : まぁその前に、身構えの効果切れを待たないと駄目だが……。
ミナト : 今の敵は格下ばかりだし、動けるようになれば大丈夫かな? 特に知恵系統のサンショウウオはいなさそうだしね。
「ですよね! あ、身構えの効果が切れたので、『放電』です! あ、いけそうですね!」
最初はどうやって攻撃しようか悩んだけど、水に触れてたから交戦状態になったんだし、放電なら全部伝わって当然なのですよ!
金金金 : おっ、いい感じだな!
サツキ : サクラちゃん、どんどんいっけー!
水無月 : いっけー!
「はい! どんどんいきますよー! 『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』!」
ふっふっふ! 動き回れる足場じゃないけど、動かなくとも攻撃は届くのですよ!
「……ダメージの入り方、悪いですねー。まぁ分散しちゃってるみたいなので仕方ないですけど、とりあえずひたすら攻撃あるのみです! 『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』!」
溜められたら溜めて方がいいんだろうけど、勝手に流れていっちゃうんだからどうしようもないのですよ! でも、ダメージ量が少なくても確実にHPは削れてるもんね!
いなり寿司 : まぁ流石に、溜めなしでこれだけの範囲に分散したら威力は下がるか。
ミツルギ : その辺は回数で補うしかないだろうなー。
咲夜 : 下手に動くと転びそうだし、それしかない!
G : あー、サクラちゃんが転ぶフラグが……。
「この体勢から、どうやったら転ぶんですかねー!? 『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』!」
今、伏せてる状態だよ!? 咲夜さんが言うと本当にフラグになりそうだけど、転びようがないと思うんだけど!?
ミナト : んー、この状況から転ぶ……あ、『雄健なサンショウウオ』の動きが止まってるし、溜め攻撃かも?
こんにゃく : あー、避けなきゃいけないパターンか?
イガイガ : 本当に動かないといけない状況が出てきた!?
咲夜 : え、マジで?
「咲夜さん、本当にどうなってるんですかねー!? わわっ!? 確かになんか溜めてます!? 『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』!」
ぎゃー! 雄健って屈強系統の進化だし、Lv34だから……平気とは言えないかも! 伏せたままだと見切りに反応が出ても避けられないし、そもそも攻撃が痛くはないけど、ずっと水が飛んできてるよね!?
でも、この足場の中で避けようとしても……咲夜さんが用意してしまったフラグ通りに転んじゃいそう!?
「むぅ……一か八かです! 『縄張り』!」
再使用時間は過ぎてるし、ステータスの底上げだー! Lv自体は私の方が格上なんだから、これで近寄ってくる敵も少なくなるはずです! それに放電の威力も上がるから、一網打尽にしやすくなるよね!
こんにゃく : おっ、ここで縄張りか!
いなり寿司 : 格下だらけの状態だし、一時凌ぎには有効な手段だな。
サツキ : これで滑って転ぶのは回避だね!
水無月 : 攻撃も収まってきたよ!
「ふっふっふ、そうなの……って、あれ? 敵が揃って逃げ始めました? あ、『畏怖の気迫』の効果ですか!?」
待って、待って、待って!? そこそこHPは削ったのに、逃げ出すのはなしだよ!? 逃げるのはいいけど、進化ポイントだけは置いていきなさーい!
富岳 : あ、追い払う気ではなかったのか。なら、『畏怖の気迫』はオフにしとくといいぞ。
「あ、それはそうですね! 『畏怖の気迫』オフで!」
ふぅ、オフにしたら逃げるのをやめてくれたね! これなら……あれ?
「これ、結局は溜めを防げてないです?」
わー!? 既に交戦状態になってるんだから、溜め攻撃が止まる訳じゃなかったー!? ううん、でも今の状態なら耐え切れるはず!
金金金 : そうしている間にも、溜めを続けるサンショウウオ! 『畏怖の気迫』の効果が出てる間でも、逃げはしなかったな?
ミツルギ : 逃げなかったというよりは、逃げれなかったの方が正確だけどな。
神奈月 : 溜めてる間は動けないスキルなら、まぁ逃げれないし?
金金金 : あー、なるほど。既に攻撃態勢に入ってるから、『縄張り』ではキャンセルは不可って事か。
富岳 : そういう事になるな。というか、キャンセルを狙いたいなら『咆哮』でいいんだが……。
「あ、そういえばそうでした!? 『咆哮』! ふぅ、これで溜め攻撃のキャンセルは成功です!」
咲夜さんが変なフラグを立てるから、色々と焦って判断を間違えた気がする! あ、でも縄張り自体は有効な感じだし……って、あれ?
「えーと、サンショウウオ以外にコウモリが増えてますね……? 攻撃はまだしてきてないですけど……呼び寄せちゃいました?」
地味にサンショウウオの数も増えてる気がするし……あはは、縄張りを使ったら、こうなるよね! でも、ちょっと待って?
「今の状態、放電はコウモリに届くんですかねー!?」
濡れてる地面に流れていくのに、どうやって攻撃すればいいの!? わー!? 慣れない場所だから、なんか混乱してきちゃった!?
ミツルギ : サクラちゃん、落ち着け! とりあえず攻撃頻度は下がってるから、数の増えたサンショウウオを減らす方がいい!
いなり寿司 : 縄張りを使ってる最中だし、洞窟内部は外よりは敵の数は少ないからな。殲滅はしやすいぞ!
サツキ : とりあえず落ち着いて、冷静にだね!
水無月 : サクラちゃん、ファイトだよ!
「あ、はい! ともかく今は落ち着いて……サンショウウオの撃破をしていきます! 『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』!」
水が繋がってない場所もあるみたいで、全部のサンショウウオには届いてないみたいだけど……うん、明確に与えるダメージは増えてるね! これなら、どうにかなりそう!
「ふっふっふ! サンショウウオ、殲滅開始です! 『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』!」
死ぬまで、ひたすら放電を連発だー! 今はとりあえずコウモリや放電が届いてないサンショウウオは無視して――
<成熟体を撃破しました>
<進化ポイントを2獲得しました>
<成熟体を撃破しました>
<進化ポイントを2獲得しました>
<成熟体を撃破しました>
<進化ポイントを2獲得しました>
「あ、何体か死にましたね!」
うふふ、縄張りのステータス強化効果は大きいね!
イガイガ : おし! とりあえず3体撃破!
G : 流石は『縄張り』での強化ありの器用系統での『放電』だな。最短での発動でも威力が高い。
神奈月 : それでもこれだけの回数が必要になるのは……まぁ分散してるから仕方ないか。
サツキ : どんどんやっちゃえ、サクラちゃん!
水無月 : やっちゃえー!
「はい、この調子でどんどんやっていきますよー! 『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』『放電』!」
<成熟体を撃破しました>
<進化ポイントを2獲得しました>
<成熟体を撃破しました>
<進化ポイントを2獲得しました>
<成熟体を撃破しました>
<進化ポイントを2獲得しました>
<成熟体を撃破しました>
<進化ポイントを2獲得しました>
<成熟体を撃破しました>
<進化ポイントを2獲得しました>
<成熟体を撃破しました>
<進化ポイントを2獲得しました>
「ふっふっふ、進化ポイントが大量ですね! えーと、放電で攻撃出来るのはここまでですかねー? とりあえず戦闘を中断したいので『畏怖の気迫』をオンで!」
ふぅ、これで近寄ってきてたコウモリ達が離れ始めたし、看破で周囲の様子を見渡して……うん、見える範囲でHPが減ってる敵はもういないね!
いなり寿司 : ひとまず、戦闘は一区切りか。
ミツルギ : 結構な進化ポイントになったな。
「そうなりますねー! とりあえず水気がない場所もあるみたいですし、そこに行ってみましょうか。えーと、マップで位置は分かりますかねー?」
放電が届かなかったサンショウウオがいた辺りがそうなってそうだけど……あ、洞窟のマップ表示が踏破してない部分も表示されてる!? ふっふっふ、これも縄張りの効果かな?
あ、今いる場所が鍾乳洞だけど、その奥に他にも広い場所があるみたい? そこまでの表示しかないし、そこで行き止まりなのかも? って、ちょっと待って!?
「えっと……奥があって、そこに敵の反応がありますけど……近付いてくる気配はないですね? なんだか途中で動きを止められてるような感じです?」
うーん、赤い印が動いてはいるけど……私と敵との間に何か壁みたいなのがあって、近付いてこれないような印象があるよ? なんだろ、これ?
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