第515話 雷への適応進化に戻して
途中で水化の効果時間は切れちゃったけど、それでもほぼ湖の北の端の傍までは戻ってこれた! もう少しで脚もつくだろうし、歩いて湖を出ればほぼ移動は完了だよね!
「あ、結局途中にあるって聞いていた崖部分、見ないままですね?」
元々はそこを目指してた覚えがあるけど、あの目的ってどこに消えたんですかねー?
ミツルギ : あー、そういやそんな目的もあったな。
ミナト : サクラちゃんが水への適応進化に目的を切り替えちゃったから、行く必要はなくなってたっけ。
富岳 : 死にまくるって、適応進化の発生に変更になってたもんな。
「あ、そういえばそうでした! まぁ今から行くのもあれなんで、そこはスルーにしときましょう!」
どういう景色かは気になるけど、ここから戻ると更に時間がかかっちゃう! 確か西の方だった気がするけど……あっちの方――
「わぁっ! なんか、凄い星空が水面に映りこんでますよ! あ、水面も星空も両方見えます!」
何気なく後ろを振り返ってみたら、凄い絶景になってた!? これ、絶好のスクショを撮るチャンスじゃないですかねー!? よーし、撮ろう! スクショを撮るぞー! ……うん、撮れた!
水無月 : おー! これ、凄いね!
ミナト : あ、良い感じ! 視点が水面のすぐ近くまで寄ってるから、意図せずにこの構図になったんだね。
いなり寿司 : ちょっと曇ってたのが、丁度いいタイミングで晴れてもいるっぽいな。
サツキ : サクラちゃん、ナイス!
「いやー、湖を出る前に良いのが撮れました! これ、今日のサムネイルの候補ですね!」
ふふーん、ただ偶然が重なっただけなんだろうけど、それでも良いものが撮れたのには間違いないもんね! うふふ、これもちょっとやり残してた事だし、それが出来たのは大満足! ……ちょっと忘れかけてたやつだけど!
「さーて、配信時間の都合もありますし、この辺でサクッと湖から出ていきましょう! ……もう何気に残り配信時間は30分くらいになってますし」
気付いたら思った以上に時間が経ってたよ! まぁサイコロタイムでちょっと転んだので時間は使っちゃった気もするし、放水の溜めとか再使用時間待ちとかでも時間は使っちゃってたもんね。
まぁともかく、今は北に方向を戻して、湖から脱出なのですよ! その後、雷への適応進化に戻すのです!
こんにゃく : この先のエリアの本格攻略は、明日に持ち越しか?
G : 時間的にはそうなるだろうなー。マップ解放くらいまで出来れば御の字じゃね?
ミナト : ちょっと思った以上に宝石系アイテムを手に入れるのにも時間はかかっちゃったしねー。
咲夜 : 盛大に物欲センサーが仕事をしていたもんな!
「あはは、結果的にはガーネットは2個手に入りましたけどねー。狙ってない時にあっさりと手に入るんだから、物欲センサーって厄介ですよ!」
でもまぁ、いつ必要になるかも分からないし、追加で手に入った事は良い事だー! どこかで余分に入手出来ればいいんだけど、そういう機会は多分どこかであるはず!
「さーて、湖の畔に到着です! それじゃ雷への適応進化に戻していきますねー!」
という事で、まずは今の水への適応進化をガーネットに保存しないとね! アイテム欄を開いて、ガーネットを選択して『適応進化の保存』って項目を選んで決定!
<成熟体【巧妙なライオン【水】】の適応進化を【ガーネット】に保存し、成熟体【巧妙なライオン】へと変化しました>
「わっ!? 口から水を吐き出していくんです!?」
わわっ!? 雷が迸っていくのと同じようなもんなんだろうけど、この演出はびっくりだー!?
サツキ : マーライオンだー!
神奈月 : あー、言われてみれば確かに?
咲夜 : もしくは、銭湯とかでお湯が出てくるところ?
イガイガ : あー、あるある。
金金金 : あれって、なんでライオン?
ミツルギ : 知らん! 誰か知ってる人はいない?
「なんか変な方向に話が行ってますけど、確かにあれはよく考えたら謎ですよね!?」
普段は目にする事はないけど、修学旅行とかでそういうのは見た覚えはある! というか、開発さん、その辺のものでこの演出を考えてませんかねー!? あ、口から水を吐くのは止まった!
「えーと、『ガーネット【水】:増幅Ⅰ』にちゃんとなってますね! これで無事に保存は完了です!」
失くさないように、ちゃんとアイテム欄の中にしまっておいて……うん、ちゃんとあるね! ここで行方不明になったりしたら、折角保存できるようにしたのが台無しだもん! ……ちゃんとあるよね!? うん、ある!
金金金 : 不安そうに何度もアイテム欄を見るサクラちゃん。まぁ気持ちは分かる。
ヤツメウナギ : 気持ちは分かるけど、何度も見過ぎて間違ってガーネットの方を使うなよー!
「……え? あ、確かにそれはそうですね!? 保存したばっかのこっちも、普通に使えるんですよね!?」
わー! 危ない、危ない! 保存したばかりの水への適応進化を、すぐに使ったら台無しだよ!
G : ……ちょっと期待してたのに、何故それを言ってしまうのか。
イガイガ : そうだぞ! 咲夜さんが言うならフラグになるけど、そうでないならただの忠告で終わってしまう!
咲夜 : ちょ!? 酷い流れ弾が飛んできたんだけど!?
「そういう内容を期待しないでもらませんかねー!?」
うがー! ヤツメウナギさんが忠告してくれなければ、本当にやらかしてた気もするけど、忠告された後でそれはやらかさないのですよ! ……使うのは、雷への適応進化を保存してる真珠の方! これ、宝石の種類を変えて保存してる方が安全な気がする!
金金金 : 神妙な顔つきに変わった狐っ娘アバター。忠告されて緊張感が出てきたか。
ミナト : あはは、まぁ間違えたら結構な大惨事ではあるからねー。
サツキ : 慎重にね、サクラちゃん!
水無月 : サクラちゃん、落ち着いて確認すれば大丈夫だよ!
富岳 : まぁ宝石系アイテムから適応進化をする時は、確認も出るからな。
こんにゃく : そもそも、1回やってる進化だしなー。
「は、はい! ここで間違えたら大恥ですし、そんな間抜けはやらかしませんよ!」
ふぅ……これから使うのは、真珠! それは絶対に間違えたら駄目なとこ! ちょっと深呼吸してから……うん、やっていこう! 1回やってるってのは、成熟体に進化する時の事だよね。あの時、一度保存してから増幅して、その後戻してたもんね!
だから、今は増幅はしないだけでやった事はある内容! 使う宝石系アイテムさえ間違えなければ、変な事にはならないのですよ! 選ぶべきは『真珠【雷】:増幅Ⅰ』だー!
<成熟体【巧妙なライオン】を成熟体【巧妙なライオン【雷】】に進化させますか?>
ふぅ、しっかりと実行の確認は出てきたし、内容もちゃんと確認! うん、雷になってるね!
「それじゃ、雷への適応進化に戻していきますね! 進化開始です!」
という事で、進化実行を選択なのですよ! いぇーい! 水への適応進化が使えなくなるのは少し寂しい気もするけど、使い慣れた雷への適応進化、戻ってこーい!
<成熟体【巧妙なライオン】を成熟体【巧妙なライオン【雷】】へと進化します>
真珠の中でバチバチ放電してたのが、バキッて砕け散っていった! うふふ、私もラインの中から光の球になって上空へ飛び上がって、砕けた真珠の欠片と私とライオンの間で凄く放電しまくってる!
ほぼ同じ光景を見た事はあるけど、とりあえずスクショは撮っておこー! 連写なのですよ!
ヤツメウナギ : ふぅ、とりあえず無事に雷への適応進化には戻せそうだな。
ミナト : ここからの失敗はあり得ないからねー。ミスする余地はないよー!
G : まぁ今回のは盛大にやらかすのは見られなかったのは残念だけど……それはそれで仕方ないか。次はフラグを頼んだぞ、咲夜さん!
咲夜 : 嫌だよ!? というか、俺が言えば絶対にそうなるって訳でもないんだが!?
サツキ : 咲夜さん、自重をお願いします!
いなり寿司 : 自重知らずのサツキさんが、自重という言葉を使うか!?
チャガ : ……確かにな。
サツキ : その扱い、酷くない!?
「普段の行いじゃないですかねー? あ、そろそろ進化も終わりみたいですね!」
咲夜さんも姉さんも、これまでの実績から言われてる事な気がする! そういうのは自業自得って言うよね!
<成熟体【巧妙なライオン【雷】】への進化が完了しました>
ふふーん、雷への適応進化は完了なのですよ! うん、視界の端に見えてる脚とかからバチバチと電気が放電してるのが見えるね!
「雷への適応進化が戻ってきましたし、次のエリアに向けて出発していきましょう! あ、色々切れてるので再発動で! 『索敵』『見切り』『弱点分析』『看破』!」
今の私はLv31だから、もうこの湖エリアで襲われる事はないだろうけど、次のエリアに入ったらすぐに襲われる可能性はあるもんね! だから、その辺の準備は怠らないように要注意! さーて、次のエリアはどんなとこかなー?
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