第463話 これからの動き方


 ふふーん! なんとか、格上のワニの撃破に成功! 毒の実を使ったのは、我ながらナイス機転だよね!


「いやー、勝てましたね! 格上のワニをしっかり倒してLvアップです!」


 一時はどうなる事かと思ったけど、毒は偉大! 使われると厄介だけど、使う分には便利なのですよ!


金金金 : このドヤ顔の狐っ娘アバターである。いいぞ、もっとやれ!

G : 見事な毒殺だったなー。

いなり寿司 : もはやライオンの戦い方ではないけども……まぁその辺は今更か。

こんにゃく : まぁ確かに?


「手段としてあるんですし、勝てばそれで問題なしですよ!」


 確かにライオンとしての戦い方としては間違っている気はするけど、格上と戦うのならこれくらいは必要だもん! ……同じ手段で、エリアボスのワニを倒せないかなー? んー、知恵が高いかどうかが問題になる気がする!


イガイガ : なんだかんだで、もうLv26か。サクサク上がるなー。

ケースケ : 数日ぶりにリアルタイムで見れる! ……もうLv26って、随分早くない? まだ30分程度なもんだろ。

G : ここまでの要約。サクラちゃん、エリアボスにより惨殺。その後、格上の経験値が豊富な敵を仕留めて一気にLvアップ。そして、ついさっき格上の1体を撃破でもLvアップ。

咲夜 : まだ2体しか倒してないな!

ケースケ : ほほう、なるほど? え、2体で昨日の終わった時点のLv21からそんなに上がる!?

真実とは何か : 実際に上がったというのが真実である!

チャガ : まぁイージーではレアケースではあるが、ない訳じゃない。

イガイガ : 実際にあったとこだしなー!

ケースケ ; ほー、そういうものか。


「あはは、まぁざっくりと説明してくれましたけど、そんな感じの流れですね! これ以上の詳細は、アーカイブで見てくださいねー!」


 Gさんが簡潔に流れを説明してくれたし、説明としてはそんなものでいいよね! それにしても、いつの間にか30分も経ってたんだ! ……今日はまだサイコロタイムをやってないけど、その辺はどうしよう?


チャガ : ところで、少し所用で席を外していたんだが……サクラちゃん、『胃袋拡大』の回復分のゲージは使い切って消滅したままだが、それはいいのか?

水無月 : あ、そういえば昨日解放してたやつがあったね!

金金金 : あー、まだ馴染みがないから地味に失念してたわ。


「……え? あー!? そういえばそうでした!?」


 そんな効果もあったの、すっかり忘れてたよ!? うぅ……エリアボスのワニに殺された時に全部消費しちゃってたんだ!? まだ使い慣れてないスキルだから、気付かずに放置しちゃってた!


咲夜 : ちょ!? それを言っちゃうのか、チャガさん!?

G : サクラちゃんがいつ自分で気付くかを楽しみにしてたのに!?

イガイガ : そうだ、そうだー!

チャガ : 気付いてて放置してたのかよ、お前ら。


「気付いてたなら教えてくれてもよくないですかねー!? チャガさん、教えてくれてありがとうございます!」


 今ので自白した人達もいるけど、他の人も言わなかったんだから気付いてても放置してた人は結構いるよね!? まぁミナトさんや富岳さんは、自分で気付かないと駄目って事で言わなかったって気もするけど!

 水無月さんや金金金さんみたいに、オフライン版のモンエボをやってない人は単純に私と同じで見落としてただけみたい? まぁそういう事もあるよね!


「とりあえず、その分の補充をしておきます!」


 という事で、回復量の少ない果物を取り出して食べるのです! 格上と戦う可能性が高い今の状況だと、HP3割分の自動回復は大事そうだもん!


「そういえば、昨日解放した覇気の咆哮もどこかで試したいとこですねー。でも、中々状況的に難しそうです……」


 広範囲に対して、攻撃のキャンセルと萎縮が狙えるけど……そもそも、今は複数の敵を相手に戦える状態じゃないもん! 今乱戦なんかしたら、全然倒せないまま死ぬ予感しかしない!


金金金 : 今の状況だと、使う前に死ぬか?

ミツルギ : 流石に湖エリアだと、厳しいとこがあるな。特に格上だらけの今の場所だと厳し過ぎる……。

神奈月 : そうなるよなー。エリア的な相性が悪過ぎる……。


「あ、ふと思ったんですけど、陸で縄張りを発動して、そこから獅子咆哮や獅哮衝波をぶっ放しながら、陸に上がってきた敵には覇気の咆哮や雷纏いで動きを封じていくのはありです?」


 名付けて、地の利を活かして魚を乱獲しよう作戦! ……名付けたけど、そのまま過ぎるかな? やっぱり私にはネーミングセンスはない気がする!


咲夜 : あ、地味に今のサクラちゃんなら可能な戦法か!

ミツルギ : 集まってくる敵次第にはなるけど、決して悪い手段ではないかも?

イガイガ : 問題が出てくるとしたら、知恵系統の敵がどの程度出てくるかってとこ?

いなり寿司 : 知恵系統の敵で、陸地に上がってこれる敵が複数体出たら……危険だな。溜めてる間に殺される可能性がある。

富岳 : ありと言えばありだが……まぁ川でもあったように魚も地上に飛び出てくるから、確実に安全とは言い切れんしな。

ヤツメウナギ : 格上が多いけど、まぁ多少のLv差は埋まってきたし、倒して倒せない事もないはず?

こんにゃく : むしろ、陸の範囲のエリア端まで逃げまくって、魚が自滅するのを狙うのもいいんじゃね?

サツキ : おー、それもありかも!

ケースケ : なんか作戦会議になってるなー。

ミツルギ : まぁそれでもサクラちゃんに届く攻撃をする敵は間違いなくいるから、死ぬ覚悟は必要だと思うぞ。

富岳 : それはそうだな。陸に飛び出てくる魚も、生命が増えているから死ぬまでの時間は長くなってるしな。縄張りの広範囲だと、サクラちゃんを殺せる敵は確実に集まってくるだろう。陸側に少なからずいる敵もやってくるからな。


「あ、結局、格上相手だと死ぬには死ぬんですね? 陸側にいる敵も考えてなかったです……。 んー、でも獅哮衝波の再使用時間が過ぎればやってみるのもありですかねー?」


 もう格上相手に縄張りを使って死ぬこと自体は気にしても仕方ないから、そこは気にしない! その死を代償に、大量の経験値と進化ポイントが稼げるならそれでもいいよね! どういう敵が集まったとしても、死ぬまでに多く倒せればそれでいいのです!


ミナト : サクラちゃん、それをやるのはいいけどランダムリスポーンで湖の中に飛ばされる可能性が高いのは忘れないようにねー!

いなり寿司 : 真珠は手に入ったし、雷への適応進化を保存してから実行するのが無難か? あー、でも雷纏いや放電を使うなら微妙だな。

咲夜 : しっかりと回数だけはカウントしておいて、再誕の道標で戻ってくる事を前提にしとく?

ヤツメウナギ : その方がいいかもなー。宝石系のアイテムに余分があれば水への適応進化を保存するのを狙っておくのもいいかもしれないけど……。


「え? あ、水への適応進化を発生させて、それを保存して持っておくって手段もありなんですか!?」


 わー! その方法、全然考えてなかった! そっか、適応進化を切り替えながら進めていくなんて事も出来るんだ! それは興味深いかも!


ミナト : 戻した時には保存に使った宝石系アイテムは消滅しちゃうから、再度保存するのに宝石系アイテムの調達は必要になるけどねー。まぁやろうと思えば出来る事だよー!

富岳 : 今それをやるなら、雷への適応進化に戻す際に水への適応進化を保存する用にもう1個は欲しいとこだな。


「だったら、もう少し南下して戦いやすい場所に移動しつつ、追加の真珠を探していくのがいいですかねー? さっき話題に出てた崖になってる部分なら、もっと戦いやすかったりします?」


 魚が陸の上がってくるとしても、崖がある部分なら上がってきにくいはず! カバとかワニも、軽々とは登ってこれないよね!


ミナト : んー、あそこの崖はそこまで高くはないけど……上から狙い撃つのは、比較的やりやすいかも?

ヤツメウナギ : それなら、縄張りを使わずに放電で無差別攻撃くらいにした方が良いんじゃないか? 範囲は縄張りよりは狭くなるし、少なからず陸側の敵は呼び寄せないぞ。

富岳 : それは確かにな。まぁその辺は実際にサクラちゃんが、あそこの崖を見てからの判断でいいんじゃねぇか?

サツキ : 決めるのはサクラちゃんだもんね!


「あはは、それもそうですね! 別に不用意に死にまくりたい訳でもないので、追加の宝石系アイテムを探しながら崖を見に行きましょう! 細かい事は、それから決めていきますね!」


 という事で、方針決定! 2個目の真珠も欲しいし、再誕の道標の補充もしたいから、死にまくるのはその後でもいいや!

 うふふ、そのうちカラメル河川域の下流へ行くんだから、その時用に水への適応進化に切り替えられる手段も欲しいよね! その為にも多めに真珠を確保しておきたいもんね! 物欲センサー、仕事しないでくださいよー!

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