第452話 13回目の配信
ちょっと前にあった世間を騒がせた大ニュースの話題になったけど、あれは話していたら長くなるから切り上げ! もの凄く新鮮な話題って訳じゃないけど、まだニュースで関連情報は取り上げてるもんね。
あれって確か、テスト前だっけ? すぐに犯人の身元は分かって逮捕されたけど、フルダイブの個人認証の偽装ってのをやってたから、組織的な犯罪として捜査中っていうのは時々見る! まぁそれはいいとして……!
「さーて、それでは今日の配信プレイを始めていきましょう! 森林深部の北側のエリアへ進出です!」
ふふーん、モンエボの操作に切り替えて種族を選んでライオンでのプレイ開始! ロックされている種族は多いけど、解放出来るのはいつ頃になるかなー?
「んー、最初から選べる種族以外をアンロック出来るのは、あとどのくらいかかりますかねー? 1日2時間の配信で13回目ですし、実況外のプレイも含めたらもう24時間は確実に超えてますよねー?」
気が付けば、もう丸1日分を超えるプレイ時間にはなってるよね! 別にそれが悪いって訳じゃないけど、思った以上に長いのです!
ミツルギ : あー、まぁモンエボは何百時間でもやれるゲームだしな。まだまだその程度は序の口だぞ。
イガイガ : そうそう。全種族アンロックするだけでも何気に大変だったりする。
富岳 : 何気に、サツキさんみたいに数種族だけやって満足って人も多いからな。
サツキ : え、そうなんだ!?
水無月 : そうなの!?
「え、そうなんです?」
姉さんが数種族しかやってないのは仕事が忙しくなってたからって話だったけど、何気にそういう事もあるんだ!? あー、でも何となくその気持ちも分かる気がする! モンエボ以外のゲームをやろうと思ったら、多分そうなるよね。
ヤツメウナギ : まぁ全エリアに行ける分だけの種族をアンロックして、それで済ませる人は多いぞ。種族ごとの差は多少あれど、似たり寄ったりな性能の種族も結構いるからな。
咲夜 : そういう事だな!
ミナト : サクラちゃんが昨日遭遇したエリアボスのオオカミ辺りは、ライオンとかなり近いからねー。全部やらないのは勿体ないと言えば勿体ないんだけど、時間がかかるから、その辺は仕方ないかも?
金金金 : 陸地で大型種族と小型種族、空を飛べる飛行種族、水中用の水棲種族くらいを最低限やっておけば、エリア自体は網羅出来るか?
ミツルギ : あー、それに追加で海用の種族くらいだな。
イガイガ : 適応進化で1種族で済ます事も出来るけど、まぁこれは逆に面倒だからやらないパターン!
真実とは何か : それが真実なのである!
「なるほど! まぁそれだけの種族をやるだけでも結構なボリュームになりそうですけど!」
そっか、全てのエリアに進んでいくのと進む場所を網羅するのなら、その位の種族で十分なんだ。んー、私がどれだけやり込むかは……まぁ今の段階で考えてても仕方ないね!
「さーて、その辺の話は置いておいて……まずは新エリアへ向かいましょう!」
今はともかく、1種族目のライオンのクリアを目指すのさー! その後、絶対にキツネさんはやるのですよ! 実況外のプレイでやってる桜の木もクリアはしたいよね! それからどうするかは、まぁその時になったら考えよー!
さーて、今日は夜になったばかりから開始だね。今日は多分、ずっと夜のままかな?
金金金 : さて、次はどんなエリアだろうな?
水無月 : ワクワク! 場所的には『お煎餅の丘』の東側だよね?
ミツルギ : そうなるなー。
「あ、位置関係としてはそうなるんですね。それじゃ新エリアに向けて出発です! その前に色々と発動しておきましょうか! 『索敵』『見切り』『弱点分析』『看破』!」
エリアが切り替わった瞬間にエリアボスが出てきてもおかしくないから、出発準備はしっかりと! ……切り替わって早々のボス登場はまず間違いなく勝てないし、死ぬ可能性は大だしね! もしそうなったら、まぁその時で!
ふふーん、この先はどんなエリアになるのかなー? ひとつ前が色んなエリアのごちゃ混ぜな山麓エリアだったけど、こっちは単独で何かのエリアかな?
<『名も無き森林深部』から『名も無き湖』へとエリアが切り替わりました>
<規定条件の達成により『名も無き森林深部』のエリア名が変更可能になりました>
エリア切り替え完了! おぉ、『名も無き湖』が次のエリアの名前なんだ!
「あのー、『名も無き湖』ってなってますけど……どこに湖があるんです?」
エリアは切り替わったけど、湖らしきものは全然見えないんですけどー!? 周囲を見回した限り、木と草むらしか見えないよ!? 森の様子としては森林深部よりは、普通の森林に近い感じ?
金金金 : 動揺が表情に出ている狐っ娘アバター。これ、湖エリアの端の森部分とかそういう話?
ミナト : うん、そうなるよー。少し進めば、どーんと大きな湖が出現!
咲夜 : あれだ! 渓流エリアでの森部分みたいなもんだぞ!
真実とは何か : それが真実である!
サツキ : そういう事だから、サクラちゃん、全速前進!
水無月 : 湖を見に出発だー!
「あ、そうなるんです!?」
うふふ、そっか、そっか! 渓流エリアだって川の左右には森が広がってたけど、エリアとしてはその森も渓流エリアだったもんね! 今いる場所は、そこに相当するんだ!
「それならすぐに向かわないとですね! 湖だー!」
わーい、水場だ、水場! 1つのエリアが丸ごと湖みたいだし、どんな光景が待ってるか楽しみだよね!
「あ、その前にサクッと森林深部のエリア名を決めちゃいましょうか! 今しておかないと、忘れそうですし!」
別に忘れちゃってもいい気もするけど、ここまでの場所は全て変更してきたんだから、覚えている間に変えちゃっておこうっと!
神奈月 : あー!? 開始までに間に合わなかった……。
こんにゃく : ちわーっす。まだそんなに進んではないと思うけど、どんなとこ?
「あ、神奈月さん、こんにゃくさん、こんばんはー! 湖エリアに入ったので、本格的に湖を見に行く前に森林深部の名前を変えようとしてたところです!」
軽くだけど事情説明! まだ配信は始まったばかりだし、敵の反応も特にはないもんね! ……説明はしたはいいけど、名前は全然考えてないのです!
神奈月 : あ、エリア名の変更の段階で、まだ本格的には進んでないんだな。
こんにゃく : セーフではあったか!
G : いや、遅いな。サクラちゃんの配信では、配信開始前の待機時間の雑談も本編の一部だ!
ミツルギ : ……否定は出来ないな。
咲夜 : 地味に重要な雑談が混ざってるしな!
イガイガ : サクラちゃんの実況外のプレイへのツッコミタイムか、もしくはお知らせ雑談だしな。
神奈月 : あー、ちなみに今日は?
サツキ : 後者のお知らせタイム! サクラちゃん、新たな宣伝を始めます!
「そこを仲介役のサツキさんが言うのはどうなんですかねー!? えっと、その辺の話はどこかであると思うサイコロタイムで改めて話していきますね!」
正確には姉さんじゃなくて聡さんが仲介役なんだろうけど……あれ? 最初に話を受けたのって、姉さんなのかな? ん-!? その辺がどういう流れで決まってるのかが分かんないから、何とも言えないかも!?
神奈月 : あー、お茶に続いて何かがあるのか。
こんにゃく : まぁありそうな気はしてた。
「あはは、まぁその辺は改めてですね! ともかく、先に森林深部のエリア名を決めちゃいましょう! ……どういう名前がいいですかねー?」
昨日の配信中の様子を思い出してみよー! ……スキルツリーの解放は沢山やったよね? 森もかなり破壊した! あと、欠かしたらいけないのはお茶の宣伝!
水無月 : 『お煎餅の丘』がありなら、『緑茶の森林』とかもありなの?
G : あー、食べ物系統の名前に戻る感じか。宣伝にも関わってる内容だけど、ありと言えばありか?
サツキ : そこら辺はサクラちゃんの判断にお任せします!
「あ、そういう命名手段もありですねー! それじゃ、水無月さんの方向性は採用です! ……でも、ちょっと捻りが欲しい気もします? 森林深部の深部要素が消えちゃってますし……」
元々、このエリア名の変更は適当に決めてるんだし、姉さんが駄目だと言わないのなら別に問題なーし!
水無月 : あ、そっか。うーん、深部要素かー。……中々難しいね。
咲夜 : あ、閃いた! 『緑茶の深み』でどうだ! 深みのある味わいとかあるだろ!
イガイガ : 森林要素そのものが消え去ってるぞ!?
咲夜 : あ、しまった!?
「……あはは、まぁそういう事もありますよ! んー、あんまり時間をかけても仕方ないので、今思い付いたこれにします!」
そういう重要な要素でもないから、こういうのはパッと閃いたのでいいのです! という事で早速変更だー!
<『名も無きの森林深部』から『緑茶の深林』へと変更しました>
ふふーん、これで決定なただのですよ! 森林の漢字を『深』に変えただけだけど、変に考え過ぎるのも時間の無駄!
ミツルギ : あー、なるほど。読みは変わらないけど、漢字を変えてきたか。
水無月 : それで良いと思うよ!
富岳 : まぁサクラちゃんが納得していれば問題はないしな。そもそも、正確な意味合いも必要はないし。
サツキ : サクラちゃんの自由にしていい部分だね!
「あはは、そうなりますねー! それじゃエリア名の変更も終わりましたし、湖を見に行きましょう!」
思ったよりも手早く決まったし、これで良いのですよ! ……森の感じはなくなったけど、完全に要素は消え失せてはないもんね。まぁ消えちゃっても問題はない気もするけど!
ともかく、今は早く湖を見に行きたい! ふふーん、ここの湖は泳げるかなー? その辺、楽しみ!
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