第418話 縄張りでの大暴れ


 ふふーん、縄張りでマップの解放は成功! そのまま強化されたステータスを使って、乱戦に突入で大暴れだー!

 とりあえず真っ先に襲ってきたオオカミの群れの2体は倒したから、残り3体も仕留めていくのですよ!


「この調子で次々行きますよ! 『振り回し』!」


 麻痺してるオオカミを踏みつけながら、他のオオカミに尻尾を叩きつけるのです! うん、良い感じ!

 よーし、一旦踏みつけから離れておくのです! こうしないと、触れてるオオカミに流れちゃうもんね!


「地味に木の上や幹に色々集まってますね! 『放電』『放電』『放電』!」


 木の上に登ってはまともに戦いにくいから、今は放電で特に近くまでやってきている敵に向かって放電で牽制なのですよ! 後で相手はするから、今は邪魔しないでー!


こんにゃく : ふむふむ。今は陸にいる敵を優先ってとこか。

ミツルギ : まぁこの状況ならオオカミ撃破が最優先だろうな。

咲夜 : 群れを率いている聡明なオオカミが現れる前に、片付けろー!

金金金 : やっぱりヤバい敵だったりするのか?


「そこ、地味に気になりますね! あ、再使用時間が次々と過ぎていきますね! 『強牙』!」


 連続でスキルを使いまくると再使用時間がどうしても発生してたけど、スキル数が増えてきてるから大丈夫そうかも! 流石に大技の『爪刃乱舞』はまだ無理だけど、他のはほぼ使える状態になったね!


富岳 : ヤバいというか、ヤバくなる前に対処した方が良いって話だな。

ミナト : 知恵系統の敵が率いている群れは、連携して攻撃し始めるからねー。ただ、連携を始める前に様子見をしてくるから、その間に群れの大半を倒し切れば、危険と判断して去るんだよー!

いなり寿司 : 難易度が上がれば、連携が始まるまでの時間がどんどん短くなるんだったか。

金金金 : あー、そういうパターンか!


「それなら早めに、確実に仕留めないとですね! これで3体目です! 『爪撃』!」


 噛みついていたオオカミをペッと離して、そこに爪を振り下ろすのです! ふっふっふ、今の私のライオンのステータスの高さを甘く見ないことですよ!


<成熟体を撃破しました>

<進化ポイントを2獲得しました>


 よし、撃破完了! 弱点分析はしっかりと見る時間が無いから発動しないままにしてるけど、このオオカミ達はあんまり防御力は高くなさそう?

 んー、まぁその辺を考えてる余裕はないよね! とにかく、今はオオカミの群れを最優先で――


「わわっ!? 遠距離から色々と飛んでき始めましたね!? 急いで次を仕留めます! 『連爪撃』!」


 見切り頼りで木の上のリスが投げてきてるのを回避ー! あ、投げてきてるトカゲもいるような気がするけど、そっちを集中しては見てられないよ!? ちょっと、その様子が気になるんだけど!?


イガイガ : おー、攻撃が苛烈になり始めたな。

富岳 : 雷纏いの効果時間は……もう半分を切ったか。

サツキ : サクラちゃん、急げー!


「はい、分かってます!」


 回避しながらの連撃は、ちょっとやりにくいかも! でも、スキル自体は途切れてないから、確実に当てていかないとね! 回避しつつ、イノシシを踏みつけて麻痺を更新して……。


「これで4体目のオオカミにトドメです!」


 着実に回避をしつつ、ちゃんと攻撃を当てていって、最後の1撃がちゃんと当たったよ! ……うん、トドメと言ったのに微妙に削り切れなかったけど、普通に爪を振り下ろしちゃえ!


<成熟体を撃破しました>

<進化ポイントを2獲得しました>


「さーて、残りのオオカミは1体です! って、わわっ!? わー!? 虫がまとめて突っ込んでこないでくれませんかねー!?」


 一気に視界が赤くなって、見切りの反応が凄い事になってるんだけど!? 飛び退いて、その攻撃は全力で回避! ふぅ、カブトムシやクワガタが地面に刺さって……。


水無月 : あっ!

サツキ : あー!?

ヤツメウナギ : まぁそういう事もあるか。


「何を勝手に残り1体のオオカミを仕留めてるんですかねー!? わー!? イノシシまで攻撃を受けまくってるじゃないですか!?」


 うがー! オオカミを全部倒し切るつもりだったのに、虫集団の突撃攻撃で死んじゃった!? 私の進化ポイントを横取りは許さないですよ!


「でも、良い感じでイノシシは弱ってますね! トドメは貰います! 『双爪撃』!」


 また見切りに反応があったから、今度はジャンプして前に回避! その勢いで、イノシシも仕留めるのです!

 あ、また微妙に残っちゃった。うん、もう1回、普通に爪を振り下ろしておこうっと!


<成熟体を撃破しました>

<進化ポイントを2獲得しました>


<サクラ【巧妙なライオン【雷】】が成熟体:Lv14に上がりました>

<基礎ステータスが上昇します>

<進化ポイントを4獲得しました>


 うん、撃破完了だね! オオカミ5体のうち、1体は自分で仕留められなかったけど、そこは仕方ないよ!

 文句は言いたいけど、そこは言ってもどうしようもないし、虫たちにはその報いを受けてもらうまでです!


「とりあえず地面に刺さった虫たちに……って、攻撃が苛烈過ぎませんかねー!?」


 わっ!? わわっ!? 見えてる範囲の攻撃は見切りで回避するけど、それ以外の方向からも攻撃が飛んでくるから避け切れない!?

 体当たりしてきた虫とか小動物は麻痺して転がってるけど、反撃する余裕がないよ!?


金金金 : おー、容赦ない攻撃だな。回避し切れてないか。

咲夜 : マップに表示されてる赤い印が、分かってたけども凄い数だな!

G : 大量に集まってきてるなー。一応Lv2は上がったし、そろそろ攻撃の苛烈さが厳しいか。


「わっ! わわっ!? まだ! 終わらせない! ですよ!? 『自己修復』『堅守の構え』!」


 このままただ回避するだけなら、回避し切れなくなってそのまま死ぬだけかもしれないけど、その前にこれを試すのさー! なんとか自己修復でHPを全快には出来たから、強化がどこまで行くか次第!


サツキ : おー! 『堅守の構え』を発動だー!

チャガ : さて、吉と出るか、凶と出るか……。

こんにゃく : この攻撃の苛烈さから、生き延びれば相当な強化にはなるはず。

神奈月 : ただ、生き残れるかどうかが問題だ……。

いなり寿司 : 強化の前に死ぬ事も考えられるからな。


「ともかく、今はこれで耐えるのみです!」


 うぅ、でも動きを止めたからどんどん攻撃が当たって、凄まじい勢いでHPが減ってるよ!? 麻痺して動けなくなる敵も結構いるけど……あー!? 流石にもう雷纏いが時間切れだー!?


金金金 : ただの乱戦とは規模が違うなー。どれだけ敵を倒しても、次から次へと出てくるのか。

富岳 : 一応、終わりがない訳じゃないけどな。縄張り内で襲ってくるタイプの敵が尽きるまで倒せば、まぁ終わるには終わる。

ミナト : 『縄張り』のステータス強化が強過ぎるから、簡単に倒し切れちゃうけどねー。

咲夜 : それ、簡単に言えるのはミナトさんクラスの超上級者だけだから!?

G : ハイリスクな手段だが……果たしてどうなるか。

真実とは何か : その真実が分かるのは、もう少ししてからである!


「あはは、このまま耐えきれたら良いんですけどねー!」


 次々と攻撃を受けて、HPがもう半分を切っちゃった! あっという間に減り過ぎだよ! でもこれで50%の強化になる『威力強化【Ⅲ】』までは確定!

 ある程度はHPが残ってくれないと戦う時の猶予がなくなるけど……って、この辺で止まってくれた方が良くない!? 85%減での『威力強化【Ⅳ】』とか、95%減での『威力強化【Ⅴ】』になっても、使える時間が残ってなければ意味ないよね!?


金金金 : 慌て始める狐っ娘アバター。まぁこの勢いでのHPの減り方はヤバい。

水無月 : サクラちゃん、頑張って耐えてー!

G : こうして自分でプレイせずに見てると気付くけど、敵同士でもかなり死んでるのな?

ミナト : うん、結構死ぬよー! 特に近接攻撃を仕掛けてきてる敵へ、遠距離攻撃の流れ弾が当たりやすいからねー。

ヤツメウナギ : それを上回る、敵の攻撃の多さよ。

いなり寿司 : 残り生命、20%ってとこか。もう少しで強化はⅣになりそうだな。


「もう少しで『堅守の構え』も終わりなので、そこで止まってくれませんかねー!?」


 そうなれば、HP15%は残った状態で縄張りでの1.5倍の強化に上乗せで2倍の強化がはいるはず! それだけの威力になれば、目の前まで来てるシカとかイノシシとか大き目な敵を狙って仕留めていくのですよ!

 あとLv1くらいは上げたいけど……最初のオオカミの群れのLvが高かっただけで、他はLv12くらいばっかだけど、上がるかなー? って、そこの心配の前に、生き残れるかどうかの心配の方が重要だよねー!


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る