第416話 答え合わせ
ふっふっふ! お茶を飲んで落ち着いたら、ネタバレ案件のスキルが何なのか分かった気がする! いざ、その答え合わせを開始なのですよ!
ミツルギ : さて、正解が出るかどうか。
神奈月 : サクラちゃんはこういう時は当ててくる予感。
金金金 : 察しが良いのか、悪いのか、何とも言えないんだよな、サクラちゃん。
こんにゃく : あー、確かに。
「なんだか好き勝手に言われてる気もしますけど……ずばり、『縄張り』じゃないですかねー?」
あれなら広範囲を自分の縄張りにするんだから、踏破済みの扱いになって条件達成になるような予感! それに、分かったからといって進出したてのエリアで使うかは悩むスキルでもあるよね!
金金金 : あー、『縄張り』か。さて、正解は如何に!?
水無月 : 正解っぽい気はする!
ミナト : それでは言い出しっぺのサツキさん、答えをどうぞー!
サツキ : はーい! サクラちゃん……大正解!
「おぉ、やりました! 大正解ですよ!」
ふふーん、どうですかね、私の実力は! 何もかもを教えてもらわなくても、自分でちゃんと答えは導き出せるのですよ!
金金金 : この誇らしげなドヤ顔の狐っ娘アバターである。
ミツルギ : まぁ結構な量のヒントは出てたけどな。
ミナト : 既にサクラちゃんが使えるというのが、最大のヒントじゃない? 持ってるスキルの中から絞ればいいだけだし。
いなり寿司 : 確かに……。もっと情報は制限しておいた方がよかったかもな。
富岳 : 少し情報を出し過ぎていたか。冷静に考えれば、すぐに辿り着く内容にはなっていたかもしれん。
G : 裏技的な手段だとしても、ネタバレ案件には違いなかったし……その辺は反省点か。ミナトさんが使わないというのも大き過ぎるヒントだったなー。
イガイガ : 何故か始まる、情報の出し方の反省会。
「なんでそこで反省会みたいになってるんですかねー!? 正解した私を褒めてくれてもよくないです!?」
なんか正解が出来て当たり前な感じの流れになってるし、そもそも正解した事を残念がってませんかねー!? 私が正解するのは望まれてないの!?
サツキ : サクラちゃん、ナイス正解だよ! よくやりました!
水無月 : そうだよ、サクラちゃん!
「なんだか私が言わせたみたいになってますよねー!? ……少し落ち着きましょうか」
という事で、お茶をもう一口、ゴクリとね。……ふぅ、やっぱりホッとする味で落ち着く。
私の望んだ通りの反応が返ってくる訳じゃないのは、それほど長くない配信の経験からでも分かっているもんね! うん、ミスして転ぶのを期待されているのより遥かに良い内容だもん!
「なんというか、今回は私がネタバレ案件に食いつき過ぎでしたねー! うーん、それにしても『縄張り』でマップの解放ですか……」
ちょっと悩ましいとこではあるから、お茶を飲みながら考えていこうかな? まだ無理にモンエボに戻す必要はないし、少しリラックスタイムで!
サツキ : サクラちゃんの一本釣り、大成功!
水無月 : サツキさん、狙ってたの!?
咲夜 : はっ!? 悩むのを見越して、サイコロタイムへの誘導が狙いか!?
いなり寿司 : いや、ないな。サツキさんはそこまで計画的な犯行には向いていない。そもそも計画出来るタイプじゃない。
サツキ : その通り! 偶然そうなっただけ……って、いなり寿司さんの言い方が酷い気がする!? あー!? そこで同意するのはどうかと思うよ!?
ミナト : あはは、旦那さんまで納得しちゃってるんだ。
富岳 : というか、それが思考入力でダダ洩れになってる時点でな……。
いなり寿司 : もしさっきの流れに意図的な可能性があるとしたら、一緒に見ている旦那さんの策略か。
G : あー、それなら納得出来そうだ。
神奈月 : 確かにそれは納得だ!
「……私からしても、サツキさんがやるよりは、旦那さんの方が遥かに可能性は高いですね!」
意外と姉さんも色々考えて動いてたりするから、決してないとは言えないけど……聡さんなら確実にやれそう! でも、逆に聡さんはそういう事はやろうとはしないかも?
「まぁサツキさんの事はいいとして、実際のところ、この手段でのマップ解放ってどうなんですかねー?」
姉さんの事を考えてても、ただ脱線していくだけだから軌道修正! もう内容は分かったけど、言われてた通りに使うかどうか、悩み始めちゃいました! ……むぅ、中々厄介な手段だよね、これ。
サツキ : サクラちゃんも扱いが雑過ぎない!? わー!? だから頷きながら納得しないで!?
水無月 : ドンマイです、サツキさん!
ミツルギ : あー、とりあえず本題に戻すとして……まだまだ格上が多い状態だからな。
富岳 : マップの解放はすぐに出来るが、死ぬのは確定だと思った方がいい。
咲夜 : 別に問題ないんじゃね? サクラちゃんが、エリアを移動してすぐに死ぬのは今に始まった事じゃないし。
G : 今更と言えば今更か。
真実とは何か : それこそ真実なのである!
チャガ : 死んでなんぼのモンエボだぞ?
「……言われてみれば、それはそうですね?」
死んで困りはしないし、死ぬまでの間に敵はある程度は倒せるだろうし、それで即座にマップが解放出来るなら損じゃないのかも? それに今回はエリア切り替えの場所に『再誕の道標』は設置済みだもんね!
「よし、決めました! 戻ってサクッと『縄張り』を使ってマップの解放をしちゃいましょう! それで死ぬまでの間に、出来るだけ進化ポイントと経験値を稼ぎます!」
サツキ : 方針、決定ー!
咲夜 : 死亡も決定! 今日の死亡ノルマはこれで達成だな!
神楽 : え、死亡ノルマとかあったの?
いなり寿司 : いや、初耳だが?
咲夜 : 今思いつきで言ってみただけだからな!
G : いやいや、初にするな! 前に俺が既に言っている!
ヤツメウナギ : 張り合うとこか、それ?
こんにゃく : さぁ?
「そもそも私が死ぬのをノルマにしないでもらえませんかねー!? そう言われると、ほぼ確実に死ぬ手段は実行したくなくなるんですけど!」
うがー! 確かに毎日何かしらの理由で死んでる気はするけども、死ぬのをノルマにした覚えはないもん! ……やっぱり『縄張り』でのマップ解放はやめて、自力でマップの解放をしようかな?
それで意地でも今日は死なずに配信を終えるのを目的にしようかな!? 死ぬのがノルマって言われるのなら、そのノルマを未達成にすれば言われなくなるよねー?
水無月 : わわっ! サクラちゃん、落ち着いてー!
サツキ : これは本格的に怒り始めてる時!?
ミナト : 茶化し過ぎの2人、ちょっと自重ね? サクラちゃんの決めた方針を強引に捻じ曲げてどうするの?
咲夜 : 悪ふざけ、すみませんでしたー!
G : すみませんでした!
「……いえ、まぁ死にまくってるのは事実ですしねー」
でも、私だって好きで死んでる訳じゃないのに、そういう言い方って酷い気がするんですけどねー! むぅ……これからやろうとしてた事に、思いっきり水を差された気分!
金金金 : サクラちゃん、お茶でも飲んでとりあえず落ち着きな。ムキになっても意味はないぞ。
「……それもそうですね」
とりあえずお茶を飲んで……あ、もう飲み切っちゃった。うん、でもまぁ少し飲めて落ち着いた! このお茶、リラックス効果はいいねー。少しは気分は切り替わったよ。
「ふぅ……まぁマップが使えないと色々不便なので、どうせ死ぬのはいつもの事なので『縄張り』を使ってマップを解放しちゃいますねー! それで進化ポイントと経験値を稼いでいきましょう!」
うん、これで決定! もう死亡ノルマとか言われてもスルーでいいや。私は超絶プレイが出来る訳じゃないから、死ぬ時はどうせ死ぬもん。そこまで気にしてたら、モンエボのプレイが窮屈になっちゃうし!
という事で、モンエボの操作へ切り替え! 今回はちゃんと止まった状態で切り替えにしてたから、戻った瞬間に転ぶことはないのです!
金金金 : 狐っ娘アバターの不機嫌そうな表情が、まだ元に戻っていない……。
チャガ : 死亡をノルマ扱いは、地味にサクラちゃんの逆鱗なのかもな。
水無月 : 確かにそんな感じかも!?
ミナト : ……あはは。サクラちゃん、気にし過ぎないようにねー! 死ぬのが駄目な訳じゃないから!
富岳 : 茶化し過ぎだぞ、咲夜さん、Gさん。
咲夜 : 本当にすみませんでした!
G : すみませんでした!
いなり寿司 : オンライン版では嬉々として他のプレイヤーを驚かしにいくGさんの、貴重な謝罪シーンだな。
神奈月 : あ、そう言われるとそうなるか。
こんにゃく : サクラちゃん、Gさんに対しては地味に強いな!?
「……そう言われても実感が湧かないんですけど、まぁ流石にこの雰囲気を続けるのは無しですねー。今回は水に流しますけど、次に死亡ノルマとか言ったら……本気で怒りますよ!」
私にだって、言われたくない事はあるもんね! 死んだ事自体を茶化されるのはいいとしても、それを配信のノルマ扱いにするのは不愉快です!
咲夜 : 分かりました! もう二度と言いません!
G : 同じくっす!
「それじゃ今回の件はこれで流しますね! さーて、それじゃマップの解放をやっていきましょう!」
うふふ、裏技的な手段でマップの解放を一気にやっちゃおう! これで便利そうなら、新エリアに行った時には毎回やるのもありかもね!
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