第209話 休みながらの雑談
大乱戦で疲れたー! 地面にゴロっと横になって、少し休憩! HPも危ないから、ここは変に動いたらダメなやつ! えーと、まだ看破の効果時間は残ってるから、そのままでいいや。
「休憩中なので、少し雑談……の前に、『再生強化Ⅰ』だけ取っちゃいますね! 多分、進化ポイントは足りると思うので!」
えーと、今の進化ポイントは……うん、15あった! 『再生強化Ⅰ』は第4段階だから、解放に必要な進化ポイントは7だもんね! これなら取れるのです!
ミツルギ : お、取れるようになったか。
ミナト : さっきの1戦で結構稼げたもんねー。
咲夜 : サクッと取っちまえー!
真実とは何か : 今こそ必要な場面であるのが、真実である。
「真実さんの言う通りですね! これは今こそ、私に必要なもの!」
という事で、生命のスキルツリーを表示していこー! 時間経過での回復をしようとしている今、どう考えてもあった方がいいやつだもん!
<『生命』第4段階:スキル『再生強化Ⅰ』を解放しました>
「解放完了です! これで時間経過での回復が早くなるはずですね!」
とはいえ、そこまで劇的な増加ではないとは思うけどねー。それでも無いよりはあった方がいいのは間違いない!
いなり寿司 : 『再生強化Ⅰ』だと気休め程度のもんだけどな。
G : 目に見えて劇的に実感はしにくいけど、まぁあって困るものでもない。
サツキ : 劇的な回復量が欲しいなら、その先の2つだよね!
「その先の2つって、『再生増幅Ⅰ』と『自己修復』ですかねー? そういえば詳細を見た事ないので、ちょっと見てみますねー!」
流石に集中して疲れたから、レンコンを食べてのHP回復じゃなくて普通に休憩したいから、その間に見ていくのもあり! 第5段階と第6段階のスキルだし、効果が高いのは間違いないよね。という事で、まずはこっちから詳細表示!
『再生増幅Ⅰ』:パッシブスキル
非戦闘時の生命の回復速度を上昇させる
「『再生強化Ⅰ』よりも『再生増幅Ⅰ』が、今すぐ欲しいんですけど!?」
え、非戦闘時って、まさしく今だよね! 『再生強化Ⅰ』は少し上昇だったはずだから、その少しが外れた分だけ確実に回復量が増えてるやつだー! これは即座に解放して……。
「あ、進化ポイントが2足りません……」
うがー! 残り進化ポイントは8しか無かったー! でも、『再生強化Ⅰ』が前提として解放してなきゃダメだったから、決して無駄遣いではないけども……。
金金金 : しょんぼりとしている狐っ娘アバターである。
ずっと寝ていたい : 感情表現、本当にすごいな。
サツキ : サクラちゃん、そこは次の目標にすればいいよー!
「それもそうですねー! でも、俊敏の第3段階がまだなんですよね……」
うーん、既に何回か後回しにしちゃってるし、これ以上後回しにするのもどうなんだろ? その辺、悩むところだよね。
「あ、必要な進化ポイントを超えた段階になったら、あれで決めましょう!」
ふふーん、迷った時のあれ頼り! 第3段階の『敏捷+7』を2つ解放するのと、第5段階の『再生増幅Ⅰ』を解放するのも、両方が進化ポイント10必要だからね!
ミツルギ : あぁ、あれか。
富岳 : 丁度、必要な進化ポイント数が同じだしな。
ミナト : あれはもう定番化してるよねー!
咲夜 : だなー。
水無月 : あれってなーに?
こんにゃく : あれで伝わる何かがある……?
ふっふっふ、ここは敢えてあれで通す! 新規さんには実際に実行に移すまで、見てのお楽しみという事にしておくのさー! まぁあと進化ポイントが2だし今回の配信中に……。
「そういえば、今って何時ですかねー? あ、19時半が近いです!?」
気が付けば、意外と今日の配信時間は半分以上終わってたよ! ぐぬぬ、いつの間にかそんなに時間が経ってたとは……。地味に昼間の時間帯ももう残り1時間半くらいになってるから、明日の配信は夜中になりそう!
ミナト : あら、思ってたより結構時間経ってたねー。
サツキ : 楽しい時間は過ぎていくのが早いよー!
こんにゃく : おっと、炊いてた飯が炊きあがった。飯食いながらにしようっと。
名無しのカカシ : 休憩中の今が、ちょっと離れれるチャンス!
咲夜 : 俺は既に食いながらだ!
「あ、食事の時間の人もいるんですねー! 」
私の家の晩御飯は基本的に20時だからまだだけど、人によってその辺の時間ってバラバラだよね。フルダイブ中の私と違って、視聴者さん達は携帯端末のAR表示でも見れるんだし、食べながら見てる人もそりゃいるよ!
富岳 : フルダイブの必要はないから見ながら食うんでも良いんだろうが……この配信を見ながらよく食えるな。
ミツルギ : 確かにそれは言える。俺は絶対にやらんぞ。
神奈月 : その辺は同感。
水無月 : え、何か問題でもあるの?
チャガ : ……初めて見た日は、盛大にお茶を噴き出したな。
ミツルギ : 予想外の事が多過ぎて、口の中にものを入れておきたくない。
G : 確かになー。そのリスクは覚悟が必要になりそうだ。
こんにゃく : そういう意味か!?
「なんか皆さん、割と失礼な事を言ってませんかねー!?」
私の配信は、何かを食べながらでは見れないと!? どこのお笑いですかね、それ!? まぁその辺は皆さんの自由だから私がどうこう言う事じゃないけど、何か釈然としない!
ミナト : あはは、まぁ怒らないの、サクラちゃん。ご飯よりも、リアルタイムで見るのを優先してくれてるって考えたらね?
神奈月 : ま、考えようによってはそういう事だな。
金金金 : 集中して見たいというのもあるからなー。
「あ、そういう考え方もありですか! まぁその辺は皆さんの判断にお任せします!」
うふふ、それならなんか嬉しくなってきちゃうよね! そっかー、受け取り方によっては、そういう風にも考えられるんだ! それならここは、ポジティブにやっていこー! いぇーい!
それはそうとして気持ち程度には回復速度は上がってる気はするけど、やっぱり目に見えて実感出来るほどの効果じゃないみたい。まぁ一番下の効果のスキルだし、これは仕方ないね!
「全快まではもう少しかかりそうなので、このまま雑談でも続けましょう! それにしても、この惨状の中で寛げるってゲームならではですよねー!」
周囲には途中で折れた木ばっかりで、空が思いっきり見えてるもんねー! 元々そこまで鬱蒼とした森ではなかったけど、それでもここまで見晴らしがよくなるとは思ってなかったよ!
ミツルギ : 湿原の中にある森で、寝転ぶとかリアルじゃ出来ないもんな。
咲夜 : その辺はVRゲームならではだよなー。ゲームじゃなくてシミュレーション系のもあるけど、あの手のはリアルの動きそのままってのが多いから、また別物だし。
いなり寿司 : その手のシミュレーションは、『リアルでは気軽に出来ない事をそのままに』ってのがコンセプトだからな。なんでもありのゲーム系とは、ちょっと違う。
水無月 : それはそれで楽しいよ?
いなり寿司 : それは承知してるって。ま、単純に客層の違いだな。
富岳 : モンエボは、その中でもどっちとしても異質なものにはなるがな。
水無月 : それは見てて思った!
ケースケ : 同感。イロモノと思って敬遠してたけど、見てみるとこの独特感はクセになりそうだ。
「実際にやってみたら、結構面白いんですよねー!」
このオフライン版のモンエボ自体の発売は何年か前だもんね。私も名前は聞いたことはあったけど、配信機能が一般向けに解禁にならなくて、配信用に変わったのをやろうと思わなかったら多分やってなかった!
そして1人でやってたら、多分だけど最初の操作に躓いた時点で返金申請してたかもしれない! 買い切りのオフラインゲームでプレイ時間2時間未満なら、返品できるようにはなってるもんね。確か操作感が合わない事がどうしてもあるから、そういう場合の措置だったはず!
ミツルギ : そういや、サクラちゃんって他のゲームの配信とかしないのか?
イガイガ : ん? そこを聞いちゃうのか?
いなり寿司 : どちらかというと、俺は配信にモンエボを選んだ理由を聞いてみたい。
富岳 : 確かにそれは興味あるな。
「他のゲームの配信は、流石にちょっと時間的に厳しいですねー。やりたいかと言われたらやってみたいんですけど、どう考えてもまだまだ1種族目でゲームとしては序盤っぽいですし、他の種族もやってみたいですし」
いくらなんでも他のゲームに手を出し始めたら、モンエボの配信時間が減っちゃうもん。色々と手を出し過ぎてどれも中途半端になるのは避けたいし、申し訳ないけど却下!
「モンエボを配信するのに決めたのは、有名所は他に配信してる方がもう結構いたので、持ってないゲームでやった事がないのを選ぼうと思って目に付いたからですねー! そこそこ人気があるのを知ってたのもありますよ!」
正直、単なる直感で選んだだけだけど、他のを避けてプレイした事ないのを選んだのは間違いない! そして、あの時の私の直感は間違ってはいなかったはず!
ミツルギ : なるほど、そういう理由か。
いなり寿司 : 初配信で未プレイでモンエボを選ぶって、割と凄い選択をしたよなー。
ミナト : あはは、まぁ良いんじゃない? ゲームを楽しむのに、興味をもって始めるのは当然と言えば当然だしね。
富岳 : 確かにな。
うんうん、興味を持ってこそ、どんなゲームでもやろうって気持ちになるもんね! さてと、そろそろ全快だから雑談はこの辺で切り上げかな?
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