第186話 湿地でのランダムリスポーン
ふっふっふ、見事に泥沼にはまってしまったけども、無事に脱出成功! そういう事にしておこう!
「さーて、ここはどの辺ですかねー?」
ふふーん、マップを開いて現在地の……って、まだここのマップは解放出来てないんだった!? むぅ、すっかり忘れていたよ!
こんにゃく : 何をしてるんだ……?
いなり寿司 : これは、マップの解放を忘れてると見た!
咲夜 : それは流石にないだろ? え、無いよな?
「……あはは、そんな大事な事を忘れる訳がないじゃないですかー!」
言えない! 思いっきり忘れてたとか絶対に言えない! だからここでは全力で誤魔化すしかないよ! 頑張れ、私の誤魔化し力! ……誤魔化し力ってなんだろ?
水無月 : アバターの目が思いっきり泳いでるのは気のせい?
金金金 : 忘れていたと雄弁に語る、狐っ娘アバターの目。
名無しのカカシ : 本当に感情豊かなアバターだな!?
咲夜 : ガチで忘れてたー!?
こんにゃく : あー、でも新エリアに行ったばかりで忘れる気持ちも分からなくはない。
ミツルギ : まぁ地味に毎回やる必要があるから、面倒な部分でもあるしなー!
サツキ : サクラちゃん、ドンマイ!
「うぅ、完全にバレバレじゃないですか!? はーい、そうですよー! 忘れてましたよー! という事で、マップの解放からやっていきますねー!」
誤魔化そうと思ったけど、全然ダメだった! うん、バレてしまってるなら仕方ないし、そこはもう普通にやっていこー! どっちにしても、マップの解放をするしかないもんね!
「えっと、それはそうとして、大真面目にこの辺は近くに何があるんですかねー?」
マップが無くても、このエリアに来てすぐにある程度どういう特徴があるかは見てきたもんね! それで周囲を見てみたら多少は分かるはず!
「あ、周囲に木が多めですねー?」
おぉ、割と近くに川も見えるよ! おー、さっきの場所からじゃ分からなかったけど、川は森の中へと続いてるっぽい! この先が川の上流になってるはず! 森の方から水が流れてきてるんだから、それで多分間違いない!
イガイガ : あー、さっきの場所よりも足場のしっかりしてる位置だな。
金金金 : これは先の方に見えてた森の部分か?
ミツルギ : 多分そうだろうな。
「確かにそんな感じっぽいです!」
この湿原って拓けた場所と、木々に囲まれた場所の2ヶ所があるっぽいね! 結構距離はあったと思うけどエリア切り替え位置から見えてた範囲だし、森の範囲も結構あるのかな?
咲夜 : この川の上流の方って、確かワサビがあるんじゃなかったっけ?
神奈月 : 咲夜さん、それ、ネタバレ!?
咲夜 : はっ!? しまった!?
ミナト : サクラちゃん、裁定をよろしくー!
ワサビかー。ワサビがある……ワサビが敵で出てくるの? それとも採集が出来るの? どっち? もしくは両方? うーん、どっちの可能性もあるけど、とりあえず結論としてはこれだね!
「咲夜さん、今回はアウトです! ワサビは気になりますけど、完全にここのエリア特有っぽいやつじゃないですか!?」
そこは自分で見つけたかったから、今回はアウト判定! といっても、アウトにしたからと言って特に何もないんだけどねー。
咲夜 : ……やらかした。
水無月 : アウト判定になったら、何かあったりするの?
ミツルギ : これといって特にはない?
いなり寿司 : よし、それじゃ咲夜さんには『ネタバレ王』の称号を与えよう。
富岳 : 『フラグ製造者』の方が良くなくか?
咲夜 : どっちも嫌だー!?
「不名誉な称号は嫌ですよねー! 私もそれは体験済みなので、よく分かりますよー!」
今まで何度も『ドジっ子』の称号を送られた事があったけど、あれって全然嬉しくないもんね! 自分が嫌だった事をしたくはないし、ネタバレになったからといって特にこの辺は何もしなくてもいいかな?
「ネタバレでアウトになっても、そういうのは無しにしましょう! だからと言って、ネタバレ多発は止めてくださいね! 特にサツキさん!」
サツキ : え!? ここで私が名指しなの!? 今ネタバレやったの、咲夜さんだよ!?
咲夜 : まさかそっちに行くとは!?
ミナト : うーん、やらかし規模はサツキさんの方が上だもんね。順当と言えば、順当な指摘?
富岳 : 確かになー。
サツキ : そ、そんな!? 確かに心当たりはあるけども!
こんにゃく : 心当たりはあるんかーい!
ケースケ : 心当たり、あるのかー。
姉さんの場合は、発覚はなんとか防げた件も含めて特にやらかしてくれてるからね! うん、冗談抜きでゲーム内のネタバレどころか、リアル情報でのバレを含むから怖いのですよ!
「わざとネタバレを狙ってるって判断した場合にだけ対処を考えますねー! それ以外はまぁ要注意程度で特に何もしません!」
あんまりネタバレばっかになると困るけど、つい言っちゃう分には特に何もなしで! 変に罰則とかして、コメントし辛いような状況にはしたくないもんね。
ただし、他の人のコメントで軽く弄られるくらいはスルーしようっと! 私だって皆さんに色々好き勝手言われることもあるもん!
「さてと、それじゃ改めてマップ解放の為に出発ですねー! ここでは疾走は使わない方が良さそうですし、のんびり散策しながら進んでいきましょう!」
うふふ、ここはここで結構いい感じのエリアだから、ピクニック気分で進んでいくのです! 疾走で痛い目を見たばっかだから、湿原エリアでは封印!
サツキ : サクラちゃん、どこに進んでいく?
神奈月 : ここからなら、どの方向にも行けるよな?
「あ、それもそうですよね。森の方に行くのか、拓けた方に行くのか、選択肢は色々ですもんね」
ランダムリスポーンで今の場所にいるんだし、景色的に真ん中辺りだったりはするのかな? 森がどの程度続いているかにもよるけど……あれ、でもそれってちょと待った方が良い気もする?
「ちょっと質問です! 今までのエリアって、奥に進めばそれだけ敵のLvって上がりましたよね? まだ未成体でLv1のままなんですけど、このまま奥に進んでも大丈夫なんです?」
丘陵エリアは広かったから例外みたいだったけど、ここだとその辺は他のエリアと同じような気がする!
ミツルギ : 大丈夫と言えば大丈夫だな。正直、サクラちゃんがそこを気にするとは思わなかったけど。
イガイガ : まぁ無理って判断した段階で、止まってその辺でLvを上げればいいだけだし。
咲夜 : 最悪でも死んでランダムリスポーンで位置を変えたら良いだけだしなー!
水無月 : えっと、このゲームって気軽に死んで良いの?
こんにゃく : まぁ、死ぬのは基本的にデメリットにはならないけど……。
名無しのカカシ : 雷の適応進化が発生してるなら、再度の適応進化だけには気を付けないといけないやつか。
ケースケ : 何を言ってるのかが、いまいち分からん。
水無月 : 同じく!
あ、そっか。水無月さんとケースケさんは未プレイだって言ってたはずだから、私よりも更にモンエボに関する知識はないんだ。
「その辺りは皆さんが教えてくれたりしてるので、アーカイブで確認してくれるとありがたいですね! 2時間を5日分なんで、結構時間はかかりますけど……」
自分で配信してたり、毎日見てたりしたら気にはならないけど、後から追いかけるにはもう結構な時間が必要になってきちゃってるね。かといって、こればっかりは私としてもどうしようもないし……。
水無月 : あ、ごめん! そこで困らせるつもりはないよー! うん、時間がある時に初めからしっかりと見ておくね!
ケースケ : だな。毎日やってる配信を後から見に来た方に合わせろって方が無茶だし、すまんかった。
わっ!? なんか謝らせちゃった!? そういうつもりじゃなかったんだけど、中々この辺の事って難しいなぁ……。
「いえいえ、その辺は大丈夫ですよー!」
新規さんを蔑ろにしたい訳じゃないけど、配信を続けていったらどんどんアーカイブは増えていく訳だし……今日の配信が終わったらちょっと兄さんに相談してみようかな? うん、そうしよう!
さてと、それじゃここからどうしていくかが問題だー! 今日はもう1回は死んじゃってるし、流石に死ぬのを前提に動くのは嫌だよねー。
「見通しはいいですし、さっき死んだ場所まで戻ってみましょうかねー? それならLvで苦労する事はなさそうです!」
そして、あの私を殺してきた敵たちを倒すのさー! ふっふっふ、不覚は取ったけども、あれらは1体ずつ戦えば決して倒せない相手じゃないもんね!
ミツルギ : まぁ確かにそりゃそうだ。
サツキ : それじゃサクラちゃんの敵討ちに向かおう!
こんにゃく : え、敵討ち? え、自分の?
咲夜 : まぁ殺した相手だし?
神奈月 : その辺はよくある事だな。
いなり寿司 : まぁ見てれば慣れる。俺は慣れた。
イガイガ : そういやいなり寿司さんも初めの頃はツッコミ入れまくってたっけ。
名無しのカカシ : ……なるほど。
オフラインゲームのこのモンエボで私の敵討ちを、私以外の誰がやるのさー! なんか姉さんが言ってるのには釈然としない感じもするけど、まぁいいや!
「それでは、私のライオンの敵討ちをしに出発です! 『看破』!」
今度はしっかりと足元に気を付けて、いざ出発! さーて、まずは川の部分を渡らないとねー! どこか渡りやすい場所とかあるのかな? それとも、川の中を突っ切る方がいい? うーん、とりあえず近くまで行ってから考えよ!
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