第40話 のじゃロリ×文学系死神②

死神のシオン

と名乗る文学系乙女はぺこりと会釈をした。


「まさか、ここで死神に会うとはのぅ……」

「何かの縁でしょうか。」

「かものぅ。とりあえずわしの家にこんか?今日はわし以外おらんで暇してたところじゃ。」

「それはそれは。よろしいのですか?」

「よろしいのです。さあ、ゆくぞー」



街灯のある道へと戻り二人はモーニング☆スターを目指す。


ガチャ

「うう……人がおらんと家は寒いのぅ……」

「お邪魔いたします。まあ。生活感のあるお家ですね」

「素直に散らかってるといってもいいんじゃぞ?うー寒い……暖炉、暖炉っと」


暖炉の薪に火をつける(もちろん魔術で)


「本当に魔術師なんですね」

「疑っとったんかぇ?」

「半信半疑でしたが、良かったです。色々お話いたしましょう。」

「コーヒーでよいか?それとも酒か?」

「では、お酒を。」

「おお、いける口じゃのぅ。」


ラニャはワインとグラスを持ってくる


「「かんぱーい」」


「にしても、夜のバーで読書とは、変わってるのぅ」

「そうでしょうか?間違っているのですか?そのようにしている方をお昼に見かけたので」

「それは喫茶店じゃろ?普通はせんよ。」

「そうなのですか。人間の生き方を模倣するのはなかなか難しいですね。」


そういえば彼女は死神だ。

なせ人に見えるようにしているのか、人の中で生きているのか、気になった。


「なぜ、人の真似をするの、ですか。」

「死神なんじゃから、わざわざ見えるようにしなくてもいいんじゃないかぇ?」

「私は知りたいのです。」

「?」

「ただ、ただ、死神の仕事、さまよう魂を導いたり、亡くなった方を連れて行ったりするだけでは、人間の皆様にご満足いただけないのではと考えたのです。」

「ふむ。」

「あえて人と同じ暮らしをし、同じ物を味わい、読書をしたり、散歩をしたり、服を着たり、色々な事をした経験が死神としての仕事にも彩りを与えるのではないかと思うのです。機械的に連れて行ったり、無感情に導いたりするのが普通の死神ですが、私はどうせなら皆様に暖かく死後の世界へ向かってほしいのです。」


「なるほどのぅ。真面目じゃなー」

「そうでしょうか?」

「関心するわぃ。」

「でも、あなたもそうなのでしょう?」

「ん?」

「私が死した魂を導く者なら、あなたは生きる魂を安らかな死へと運ぶ者でしょう?」

「んーそうなのかのぅ。というか、わしのこと知ってるの?」

「一応死神ですので。ラニャさんのことは一度ふれて「観た」ので」

「腹の底を見られた気分じゃな~……」

「不快でしたら謝罪いたします。」

「別に不快ではないぞ。さ、のものも」


ラニャは赤ワインを注ぐ。



ー1時間後ー



ラニャもシオンも顔が赤らんできた。死神なのに。

「ふっふっふー。おぬし顔が赤いぞー」

「少し熱くなってまいりましたね……」


首元を少し緩めるシオン。


胸元の谷間が見える


「………ゴクリ」

「………?」


「も」

「も?」

「もう我慢できん!スケベさせろー!!」

「きゃぁ!?」


ラニャはシオンに馬乗りになった。


そして

「おおーデカい!メロンじゃ!」


おっぱいを揉んだ。

とにかく揉んだ。


真面目な話が台無しだ


「はっ……ん!?ラニャさん……!」

「見かけたときから、好きでしたー!!」

「ちょっと……!?いやっ!」

「ほれほれ!こんな凶器を装備して危ない死神じゃなー!!」


ラニャは酔っ払っている!鼻血もでてる。


「あっ!?……ラニャさん……怒ります……よ……!」


「ふっふっふー。さぁ本番に移っていこうか」


その時



ガチャ


「ただいま帰りました~♪ご主人さ………」



サロが帰ってきたのだ。


そこには馬乗りになっておっぱいのでかい女に乱暴?する女主人。


「ご、ご、ご、」

「ま、まてサロ!これはじゃな」


「ご主人様の浮気者ーー!!!!」


ガチャーーン


サロは帰ってきて、また出て行った。

完全に修羅場だった。



「ラニャさん……」

「え」


はだけた姿で右手には大鎌。


「ちょ」


フォン!


「ほぇ……」


大鎌はラニャを両断した。

もちろん物理的ではなく

生命力の分断だ。

「……おっ、おっぱい……へへ」


バターン!!


ラニャはぶっ倒れた。



その後、ラニャは何日か眠ったままだったらしい。起きてしばらくは「おっぱい……」とうわごとのようにいって、本調子に戻ったのは7日後くらいだった。



きっとまた彼女には会うだろう

ラニャにはそんな予感があった。


「というより、絶対わしのものにしてみせる……」


ラニャは燃えていた。

こうしてシオンはラニャのハーレム生活には不可欠のメンバーとなった。



つづくのじゃ!

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