後悔
私は、ずっーと番という物を毛嫌いしてきた
だって普通に考えて恋人がいたとしても他の相手と相性があってしまったそれだけで元からあった恋人関係が無理やり引き裂かれてしまう物なんて気持ち悪い
……正直今となってもあまり得意ではない
私には第1、2王女という二人の姉がいて
二人ともαで番がいる
それと同時に、その2つの関係は両方とも過去の恋人関係を引きちぎった上に立っている
一般の番の関係性がどうであるか知らない私はこの2つの関係のみを見て育った
王族と番ったΩというものはまず何らかの間違えが起きないようにほぼほぼ軟禁のような形で暮らすことになる。
…もうこの時点で私は鳥肌が立つ
その上、伴侶である王族が国内外を忙しなく公務で行ったり来たりする中ひたすら待ち続けなければならない。
伴侶が他の人間と交流していても城でただ一人ほとんど誰とも交流することは許されていない。
別にこれらは法律や憲法で決められている訳ではない。何代か前から始まった最低な文化に大真面目に従っているだけだ。
王族も番もみんな大馬鹿だ
だからリゼにあの質問をされたときつい高ぶってあんな事を口走ってしまったんだ
「私は一生番なんていらない、ましてや
他のβやαの伴侶もいらない」
なんて、過去の自分をぶん殴りたくなる
βやαの伴侶は今の自分に必要だと身に沁みてわかった今なら、そして何よりもその座に
リゼに座ってほしいと思っている今なら
そんなことを口が避けても言わなかった
番を毛嫌いしていると知ってからリゼは話題に番を上げたことは一度たりともない
流石優秀なαだなぁと思う
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