オープニング1-1『第一幕:邂逅』

マリー:初っ端から大惨事なの……。

稀生:大型都市1つが壊滅はヤベェな……。


GM:ふふふ。ではPCのオープニングに入っていこうか。ご両人、登場をお願いするよ。


稀生:シーンイン。(ダイスころころ) 6点上昇、43%!

マリー:シーンイン。(ダイスころころ) 7点上昇、43%!


GM:ありがとう。では描写に。


GM:キミたちはレインズに所属するオーヴァードだ。UGN中枢評議会の勅命ちょくめいを受け、FHクラン"デュナミス"が保有する戦艦を襲撃しようとしている。

 ステルス改造が施されたレインズの潜水艦が急速浮上し、航行中のデュナミスの戦艦に横付けされた。

 開け放たれたハッチから、UGN最強部隊の精鋭たちが躍り出る。その先頭に立つのは、レインズ隊長である"拳聖"白辺壮一だ。


壮一:「作戦目標はニュクスの破壊、及びリエゾンロードの首だ。死力を尽くせ。レインズ、前進せよ!」

稀生:「任務了解。"ブロークンコンパス"、吶喊とっかんします」

 愛用の刀を引っ提げて脚に磁力を纏わせ、反発の力を使って大跳躍。敵戦艦にふわりと着地しよう。

マリー:「任務了解。"ブラッディメアリー"、出るの!」

 飛び出すや否や、自らの指皮を噛み切る。鮮血が宙を舞ったかと思えば、それは意志を持つように形を変えて1丁の銃となる。

 真っ先に飛び出した稀生をバックアップ出来る距離で突入するの。



GM:敵戦艦へと進撃を開始したキミたち。当然、呼応するように多数のFH構成員が迎撃に上がってくる。

 戦艦を舞台とした超人同士の戦闘が始まった。

 レインズの猛攻を食い止めるべく放たれた弾丸が、キミたちに迫る。


マリー:「狙いが甘いの」

 おくすることなく敵に向けて走る。迫る弾丸をエンジェルハィロゥの強化知覚で視認し、紙一重で全て回避していく。

 あっという間に距離を詰め、眼前のFH構成員のあごに銃口を押し当て間髪入れずトリガーを引く。

「弾は最低限に。オーヴァードを殺すなら、一発あれば充分なの」


 マリーに撃たれたFH構成員は沈黙し、直後、全身から血を噴き出して絶命した。マリーはその返り血を至近距離で被るが、いつもの事だと気にも留めず即座に次の敵に狙いを定める。


マリー:「"ブロークンコンパス"。そっちは?」

稀生:「ああ、問題ない」


 マリーから声がかかるまでの10秒にも満たない間に、稀生は敵陣へと、弾丸の嵐の中を直進していた。


稀生:刀を眼前に構える。ただそれだけで弾道は磁力によって曲げられ、稀生を避けていく。

 現代火器が通用しない恐怖に引きつる敵の顔を、白刃が断ち斬った。

「悪いな。お前らに容赦するつもりはない」


 稀生は返り血を噴き上げ倒れかかって来るFH構成員に磁力の因子を埋め込み、反発させて吹き飛ばす。

 見れば、戦艦の通路にはそうして斬り伏せられ叩きつけられた敵の亡骸なきがらが、既に複数転がっていた。


GM:立ちはだかる敵を物ともせず戦艦の奥へと進むキミたちは、全ての部屋を虱潰しらみつぶしに探索していく。

 そうして何人ものFH構成員を撃破し辿り着いたのは、物理的・電子的に厳重なロックが施された一室だ。


マリー:「厄介なの。"ブロークンコンパス"、任せたの」

稀生:「OK。こいつを開ければいいんだな」

 眼前の扉に向けて《ショート》を宣言。電子ロックを破壊する。これで残るは物理ロックだけだ。

 そして今度は、同じく扉に《テレキネシス》を使用する。鍵に磁力因子を埋め込み、外側から磁力で干渉する。すると――。


GM:流石だ。重々しい金属音と共に、扉の施錠が無力化される。

 では、そうして扉の先へと踏み込んだキミたちが目にしたのは。

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