第74話 2人が結ばれた日






記念日、仕事が終わり未羽君とお洒落なお店でディナーをする。お酒とか飲む?と聞かれたが、未羽君は車で飲めないので私もやめておいた。(そもそもお酒苦手で飲めない)


薄暗い感じの店内だけど、すごくお洒落ですごくお高そうなお店でのディナーはめちゃくちゃ緊張したが、あらかじめマナーとかを調べてくれていたのかな。未羽君はしっかり私をリードしてくれて、緊張しながらも楽しい食事ができた。


食事を楽しみながら、いろいろなお話をした。昔の話をいっぱいした。出会った時の話とか、付き合い始めてからの話とか、同居を始めてからの話とか、いっぱいいっぱい、未羽君との思い出を振り返った。


楽しい食事はあっという間に終わり、最後にデザートを楽しむ。デザートもすごくお洒落で食べてしまうのがもったいなかった。


「みなちゃん…いや、みな…」

「ふぇ…」


未羽君に呼び捨てで呼ばれてちょっとびっくりして変な声を出してしまう。やばい。こんなお洒落なお店でこれは恥ずかしい。


「みなと出会っていっぱいいろいろなことがあったよね。食事中、いっぱい思い出を話してさ…みなと出会ってから今まで本当に幸せだったって思ったんだ」


そこまで言われた時点で嬉しくて泣いてしまう。今すぐに、私もだよ。って同意したかった。でも、未羽君がまだ何か言いたそうだから、未羽君の言葉を待つ。


「みな、これからも今までみたいに2人で幸せに暮らしたい。これから先も、ずっと一緒にみなと幸せでいたい。だから…僕と結婚してください。絶対にみなを幸せにします」


そう言って、去年の今日、私が先延ばしにした結婚指輪を私に差し出してくれる。


すごく、幸せ。すごく、嬉しい。いっぱいいっぱい泣いちゃうけど、すごく幸せなの。ありがとう。私を幸せにしてくれて…だから、私も……


「未羽君、これからもよろしくお願いします。私はすごくバカでおっちょこちょいだからさ、未羽君にいっぱい迷惑かけちゃうけど、こんな私で良ければ、これからも側にいてください。未羽君に幸せになってもらえるように、私も頑張ります」


そう言って左手を未羽君に向けてそっと伸ばす。


未羽君は私の手をそっと握って、誕生日に私にくれた指輪を外して、薬指に新しく指輪を付けてくれる。


「未羽君、私を幸せにしてくれてありがとう」

「こちらこそ、幸せにしてくれてありがとう」

「「これからもずっと…幸せでいようね」」


すごく、幸せな状態で、私と未羽君はお店を出る。お店を出た瞬間、未羽君は私を抱きしめて、キスをしてくれる。


未羽君と付き合ったと言う、すごく、幸せな記念日は私と未羽君が永遠に結ばれた記念日になった。たぶん、きっと、これから先、もっともっと、幸せな日は増えるんだろうな。


未羽君と結婚して、いっぱい幸せになって、新しい命を授かったりして、この幸せを更に大きくして、一生、未羽君と幸せに暮らしたいな。そう願いながら、私は未羽君から貰った指輪を眺める。




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