第五十九章 昔の仲間
第五十九章 昔の仲間
「
僕は見つけるや否やそう声をかけた。
「
「知り合い?」
「うん。
僕がそう言うと、
「
「
「うん。ずいぶん前にね。」
「そうか。それはご
「それより、
僕はチラリと
「やはり、あれは
「
僕は
「そうだ。
「
「知らない。あの後生きているのか死んでいるのかも分からない。もし生きているとしたら、必ずここへ戻って来るだろうと思って、ずっと目を光らせているが、それらしい奴はいない。もしかしたら、本当に死んだのかもしれないな。」
「油断するな、
僕がそう言うと、
「もう
「危機って?」
ここで話を終わらせる訳にはいかないので、僕は冷静に尋ねた。
「
イライラしながらも
「うん。京の都を火の海にした鬼だ。
「その
「どうしてそんなことに!?」
「寺の蔵で眠っているところを、不用意に
「
「
「
「そうは言っても、まだ
「大丈夫。
僕はそう強がってみせた。それでも
「まあいい。
「昔話に花が咲いたか?随分話し込んでいたな。」
「うん。まあね。
「・・・それは心強いな。」
「
「何だ?」
「
「
「違うんだ。
本当は昔のよしみで
「いつ戻る?」
協力を得られると聞いて気が変わったのか、
「日が暮れる前には戻る。」
明るい空を確かめてそう言った。
「分かった。その知り合いとやらを私が
「え?いや、それは勘弁してあげて。」
「なぜ?」
「
「覚えていなくて悪かったな。」
「人は生まれ変わると全て忘れてしまう。それは知っている。それでも
「・・・・」
「じゃあ、行って来る。」
僕は
「
玄関で呼びかけた。何度も呼びかけたが、中々出て来なかった。きっと
「
「何をしに来た。
苛立った声でそう言って
「久しぶり。
「何の用だ?」
「
「どこにいる?」
「
僕は
「すぐに迎えに行ってやらねば。」
「待って待って、
「何だと?お前が?」
「
僕が
「まさか
返答次第では僕を殺すつもりで
「ちゃんと話を聞いてた?僕は
「ならいい。」
「
僕はそう言うと、
「ありがとう。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます