妖怪 カイセツスルモノ
★500超えの大人気SF作品が、SF部門に投稿されていた。
性格の悪い私は、その作品に対して何とも言えぬ違和感が強かった。いや、強すぎた。
これだけ好評で★3の絶賛レビューの嵐だが全く中身に触れていない内容。レビュー投稿者のほとんどがこの作品にしか★を入れていない。
★500超えの作品なのに周りが異様な程盛り上がっていない感。
気になり過ぎて作品を読んでみたが、正直あまり面白くなかった。
内容は、高校の部活動が男部員しかいないオタクサークルに女の子達がひょんなことで入部し楽しい高校生活をおくるという内容。
この設定事態はとても良い、青春ドラマや恋愛モノとして楽しめそうだった。
だが……ここはSF部門。
オタサーに可愛い女の子が入ってきた以外の少し不思議程度の要素しかSFと言える要素がない。これなら頭に芋けんぴ付いてたのを食べる方がSFだ。
そして女の子がいっぱい入ってくるのに恋愛要素皆無。
皆で川に行って遊んだり、ボーリングやカラオケで遊び、自転車でサイクリングして思い出作りして終わりそう。
……せめてSFじゃなくても甘酸っぱい恋愛模様を楽しみたい。
いや待て、恋愛に重きを置いていないなら最後にSF的な畳み込みしてくるのか!
と、私は思い★1の最後のオチに期待をするみねのレビューを送りました。
すると、そのレビューに覆い被さるように他の人が作品の解説をした絶賛レビューがドンドン重なっていき、作者の近況ノートで、
「読者の中にSFを理解してくれなかった人がいるみたいですが、あの部活に女の子達が入ってくるという異常事態こそがSFだったんですけどね」
と、SF要素を解説してくれたりしてなお一層ヤバイ期待値が高まっていきました。
そして、その時の読者選考最終日、その作品の最終回に差し掛かった所でなんとその作品は作者ごとカクヨムから姿を消しました。
気になり過ぎた私は作者の名前を覚えていたので検索して調べると、なろうアカウントに同じ人がいたのであっちの近況ノートを拝見しました。
「複数アカウントを作って少し評価を盛ってただけなのにカクヨムの運営に不正扱いで垢BANされた。SF要素を解説しないとわからん奴もいるしやっぱりカクヨムダメだわ。俺様の凄さを全然わかってない」
と、全てのネタバレを解説してくれました。それ、なろう内部で自白して良いのかと思いましたが、私は最後のオチがついてスッキリしました。
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