第9話 これはどこをどう考えても夢なんだが????
ゴーン……ゴーン……ゴーン……
……………………
「んぅ……うるせぇなぁ……朝から……」
俺は荘厳な鐘の音で目が覚めた。
「杏ちゃん!朝よ!起きなさい〜!
お袋に急かされて違和感を感じながらも俺は食卓に向かった。
…………ザッザッザッ…………
部屋からリビングに向かうまでになんかノイズっていうか足音?みたいな音が聴こえた気がした。なんなんだろ?
「織音ちゃん、もう外で待ってるわよ。」
「珍しいな、アイツがわざわざ迎えに来るなんて。8年振りくらいじゃねぇの?」
…………ザッザッザッ…………
またノイズが聴こえる。どっかで聞いたことのある音なんだよなぁ……この音。
「おっそいわよ!もう30分は待ったわ!」
「マジ?それは悪ぃな、そもそも今何時よ?」
「7時よ。」
「まだ7時やん。来るの早すぎだろ。」
正直、7時に家を出ても全然間に合うし学校で時間を潰すことになるので6時半に出る意味はないのでは???
「べつに、早く来すぎて家の前でソワソワしてたなんてしてないんだからね!」
「ハイハイ、さいですか。」
軽く流しつつ改めて織音のことを見る。
「ってお前なんつー格好してんだし!」
「家にあった1番””みりょく””が高くて””しゅびりょく””の高い装備がこれだったのよ!ジロジロ見んな!アホ杏弥!!」
顔を真っ赤にしてキレながら殴りかかってくる。指摘されて恥ずかしくなったらしい。
ズゴンッ!
「げふっ!?」
””52ダメージ!””
織音のパンチをまともに受けた瞬間、そんな表示が目の前に現れると俺の意識は暗転する。
「え、あっ、、嘘っ!?死んじゃった!?杏弥!?」
最期に織音の焦る声が聴こえて……俺の人生は幕を閉じたのであった……
……………………
荘厳なパイプオルガンの音で俺は目が覚めた。
「はっ!?俺は死んだのでは!?」
棺桶から飛び起きると周囲を見回す。気まずそうに目を逸らす
「おはよぉ杏ちゃん。お目覚めの気分はどうだい?」
「わりと最悪の気分ですよ。初めて死にましたし。」
「まぁまぁ今は生きているんだし、
「正直もう死ぬのは勘弁ですけどね。俺は楽しくないですし。」
んー、死んでも生き返るとかの時点で絶対夢だもんなこれ。さっきの移動する度に鳴るノイズとかアレだ。
「まぁ、生き返らせてくれてありがとです。んじゃ行ってきます。」
「お大事にね〜あーそうそう、私たちは
「うわ、急にメタ発言してきたぁ!?」
…………ザッザッザッ…………
「というわけで、ウチと杏弥は同じ夢の中に居るって事なのよ。あと一人、仙石くんも居るみたいなんだけどまだ会えてないわ。」
「なんで同じ夢の中に居ることを素直に受け止めれるんだ……やっぱ俺がTSしたせいでなんか色々おかしくなってんのか……?」
「知らないわよ。メニューでステータスを確認できるから、とりあえず自分のステータス確認しといたら?職業とか装備とか知っとかないと不便よ?」
そう言われてメニューかぁと考えるとメニュー画面が目の前に浮かび上がった。
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杏弥
性別:
職業:剣士 Lv.5
装備:
武器:なし
体型や経歴:身長161cm体重48kg 胸のサイズはcカップ……
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ふむふむ、学ランのしゅびりょくが微妙に高いのとすばやさ補正が結構高いのな。あと、武器以降のステータスあまりにも個人情報過ぎてビビる。身長体重も載ってるし。つーか性別の部分、俺の場合バグってるじゃん。女って漢字と男って漢字が重なって表示されてるせいで読めないじゃん。
お、パーティメンバーのステータスも確認できるのか、織音のステータスも見とかないとな。
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織音
性別:女
職業:舞闘家 Lv.25
装備:踊り子の
武器:金属バット《こうげきりょく:36》
体型や経歴:身長155cm体重■■kg 胸のサイズはAよりのBカッ……
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織音のレベル25って結構高くね?どおりで俺がワンパンされる訳だな。つーか胸Bカップ……あるか?びみょ……やべ、、
「杏弥???何処を、見たのかな???そしてなんでウチの胸の辺りを見てるのかな???」
「え、あーいやぁー?何も見てないデス……」
めっちゃ怒ってるじゃん、いや、街中で金属バットを抜くのはやめてください。俺が悪かったです。もう教会のお世話になりたくないです。ごめんなさい。(←土下座しながら)
「公衆の面前で土下座するのやめなさいよ。ウチがそうさせてるみたいじゃない。」
「実際そうじゃん。」
「あぁん?」
「ごめんなさい。」
めっちゃガラが悪くなってるしこれ以上触れるとマジで殺されかねないので話を変えよう。
俺はどこからどう見ても男なんだが???? 音夢威(ので起こさないでください) @Partynigh20
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