三人称からマイナスイオン

視点を持たないマカロニの意志 〜〜おわりに〜〜

　最後までお読みくださって、ありがとうございます。

　いかがでしたでしょうか。

　少しだけでも面白かったと思っていただけたのなら、たいへん嬉しく思います。

　神の視点（書き手）さえをも客観視する完全に純粋な三人称視点で書いてみたい、という、そんな無謀な試みをしてしまったがゆえに（そのせいだけではありませんが）、非常に読みにくい文章であったことと思います。

　反省しております。

　しかも、その無謀な試みも、当初に目論んだほどにはうまくいっているとは言い難く、冗長で回りくどい文章が、読みにくさをさらなる高みへと押し上げてしまっているように思われます。

　反省しております。

　ひとくちに三人称視点とは言いましても、その定義は曖昧で、創作論として議論しようとすると、すれ違いの多発する水掛け論になることも少なくないように思われます。

　それだけいろいろな意見があるのですから、一つの意見にあまり拘ることなく、各人が各様の書き方をしても良いのではないかなと、個人的には思います。

　最後に、私事ではありますが、謝辞を述べさせてください。

　この作品の『三人称からマイナスイオン』というタイトルは、ある方の発言から生まれました。

　お名前は伏せさせていただきます。

　私のある作品について、その方が「文章が優しい」と誉めてくださいました。

　私が「その作品は三人称の練習のために書き始めました」と言いましたところ、その方は、「三人称からマイナスイオンが出てます」とおっしゃいました。

　私はこの、三人称からマイナスイオンが出ている、という文言がいたく気に入ってしまいまして、このフレーズを小説のタイトルとして使わせていただきたいと願い出ましたところ、その方は快く承諾してくださいました。

　この小説が生まれたのは、その方のおかげです。

　この場を借りてお礼を申し上げます。

　ありがとうございます。

　最後までおつき合いくださいまして、本当にありがとうございます。

　もし機会がありましたら、また別の作品でお会いしましょう。

　ありがとうございました。