第5話 初めの恋

平日は店長と大滝さんが

入れ替わりのシフトになっていて

私は大滝さんと被る事が多かった。

暇な時に、大滝さんは水をとりに

ホールの方へふらっとやってくる。


「ねぇねぇ、大津さん」

そう言っていつも軽く会話を

しにきてくれた。

店長がいない時の大滝さんは

無邪気な子供のような一面を

時々見せてくれる。


ホールには私と大滝さんの2人と

離れた角のボックス席にお客さんが1組。


私は

「そうですね〜」と

いつも笑って聞き流す

私と大滝さんの会話はただそれだけ。

大滝さんにとって

5歳年下の私は

きよらなくていいから

ちょうどいいんだと思う。


そして20歳を目前にした

19歳のわたしにも

歳上おとな

「かわいいよ」は

どうしようもなく

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