こそあど言葉(指示語)のテストに?

 ◉Point───────────────────


 例

 少女が残していった不思議な力を持つ石。これがあれば、理由を告げずにいなくなった彼女を見つけられるかもしれない。しかし、それが少女を苦しめると思うと、少年の中に迷いが生じるのであった。


 ──────────────────────


 問一

 文中の「これ」と「それ」が指し示す内容を答えなさい。


 と、上の例を見ると、国語のテストができそうですね。

「これ」「それ」などの指示語は、短い言葉で対象を表せる便利な言葉です。しかし、多用すると何を示しているのか伝わりづらくなります。

 先述の例では、「これ」は「不思議な力を持つ石」とわかりやすいですね。一方「それ」は、「彼女を見つけること」とも「不思議な力を持つ石」とも、どちらともとれそうです。

「これ」「それ」を用いずに書いてみると、どうなるでしょう。


 例

 少女が残していった不思議な力を持つ石。いまだ光を失わない石があれば、理由を告げずにいなくなった彼女を見つけられるかもしれない。しかし、少女を追うのがはたして正しいのか──もしも苦しめてしまったら、と思うと、少年の中に迷いが生じるのであった。


 指示語を別の言葉に置き換える工夫をすれば、状態や心理の描写がより詳しくできそうです。物語に深みが増しますね。



 このひとさじは、いかがでしたか?

 お役に立てたようなら、とてもうれしく思います。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る